2026年8月から12月にかけて、中小企業が使える主要な補助金の公募スケジュールは、制度ごとにかなりバラバラだ。とくに今年は、ものづくり補助金と新事業進出補助金が統合されて「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」という新しい制度に生まれ変わったばかりで、「結局、今どの制度にいつ出せばいいのか」が分かりにくくなっている。
この記事では、統合後の新制度を含む主要5補助金について、2026年8月〜12月の「次の締切」を1ページにまとめる。正直に言うと、制度によって公表されているスケジュールの範囲がバラバラで、まだ何も決まっていない部分も多い。分かっていることと未定のことを、はっきり分けて書く。
【2026年9月5日更新】デジタル化・AI導入補助金の4次締切(8月25日)は受付を終了しました
【追記 2026年9月25日】締切スケジュールと合わせて読む 2026年度の制度一覧
締切の時系列と合わせて、制度ごとの上限額・補助率・受付状況と「目的から 1 つに絞る手順」を 1 本にした一覧を 2026年度の補助金一覧|中小企業が使える主要制度と締切 で公開しました。
【追記 2026年10月8日】デジタル化・AI導入補助金の第5次締切(9月29日)は受付を終了。次は第6次締切 10月30日(金)17:00
IT導入補助金2026(デジタル化・AI導入補助金)の事務局のスケジュールでは、通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型)とも第6次締切が2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日(木)予定、事業実施期間は交付決定〜2027年5月31日(月)17:00予定です(2026年10月8日確認)。枠ごとの回次と日付の対応、7次以降の公表状況は IT導入補助金2026スケジュール|締切と交付決定日一覧 にまとめています。
結論から先に — 5制度の次の締切早見表
| 制度名 | 次の締切 | 申請受付開始 | 採択発表(予定) | 2026年10月19日時点の状況 |
|---|---|---|---|---|
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回) | 2026年10月30日(金)18:00 | 2026年9月30日(水) | 2027年1月予定 | 受付中(9月30日18時から) |
| デジタル化・AI導入補助金(複数者連携枠) | 2026年10月30日(金)17:00 | 受付中 | 2026年12月10日予定(交付決定) | 8月25日締切分は受付終了 |
| デジタル化・AI導入補助金(通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠) | 2026年10月30日(金)17:00(6次) | 5次締切(2026年9月29日)は受付終了 | 2026年12月10日予定(交付決定) | 6次確定・7次以降は未公表 |
| 中小企業省力化投資補助金(一般型・第9回) | 2026年12月下旬(予定) | 2026年12月上旬(予定) | 未公表 | 第8回は10月16日(金)17:00で締切済み・第9回は11月上旬に公募開始予定 |
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠・第20回) | 2026年12月15日(火)17:00 | 2026年11月5日(木) | 2027年3月頃予定 | 受付開始は11月から |
省力化投資補助金の第8回は2026年10月16日(金)17:00で締め切られた。第9回は11月上旬に公募開始、12月上旬に申請受付開始、12月下旬に締切の予定と公式サイトに出ている(詳細は後日公表)。
各補助金の比較の基本形はAI導入に使える補助金5選 徹底比較でもまとめている。あわせて読むと制度選びの土台がつかみやすい。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|統合後初の公募が10月30日締切
2026年6月29日、ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)と新事業進出補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募要領が公開された。旧・新事業進出補助金は第4回(2026年6月19日締切)をもって単独制度としての募集を終え、新規受付はこの統合後の制度に一本化されている。旧ものづくり補助金の第23次(2026年5月8日締切)も同様に、24次という単独枠組みは存在しない。
| 枠 | 補助率 | 補助上限額 | 実施期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 革新的新製品・サービス枠 | 中小企業1/2(条件により2/3)、小規模事業者2/3 | 2,500万円(賃上げ特例3,500万円) | 交付決定日から10か月以内 |
| 新事業進出枠 | 中小企業1/2(条件により2/3) | 7,000万円(賃上げ特例9,000万円) | 交付決定日から14か月以内 |
| グローバル枠 | 2/3 | 7,000万円(賃上げ特例9,000万円) | 交付決定日から14か月以内 |
第1回の申請受付は2026年9月30日(水)に始まり、応募締切は2026年10月30日(金)18:00厳守(当初予定の8/31受付開始・9/30締切から公募要領1.1版で変更)。採択発表は2027年1月が予定されている。革新的新製品・サービス枠であればAI検品システムの導入や新製品開発、新事業進出枠であればAIを活用した新規事業の立ち上げなど、DX関連の投資も対象になり得る。詳しい申請要件や書き方は新事業進出・もの づくり統合補助金 第1回申請完全ガイドにまとめているので、実際に申請を検討する場合はそちらを参照してほしい。
デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)|通常枠も複数者連携枠も10月30日締切
いわゆるIT導入補助金は、正式名称が「デジタル化・AI導入補助金2026」に変わっている。通常枠・インボイス枠(2類型)・セキュリティ対策推進枠は、5次締切分(2026年9月29日17:00)までの受付を終えている。いま受け付けているのは6次締切分で、締切は2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日(木)の予定だ(2026年10月19日に公式スケジュールで確認)。7次以降の日程はまだ出ていない。
一方、複数者連携デジタル化・AI導入枠は、2026年8月25日締切分の受付を終えたあと、次の締切が2026年10月30日(金)17:00(交付決定12月10日予定)と公表された。複数の事業者が連携して申請する枠なので、パートナー企業との調整が要る場合は締切から逆算して早めに動き始めたほうがいい。枠の詳細は複数者連携デジタル化・AI導入枠とは?申請ガイドで解説している。
省力化投資補助金・持続化補助金|どちらも12月に締切が来る
中小企業省力化投資補助金(一般型)は、第8回が2026年10月16日(金)17:00で締め切られた。次の第9回は11月上旬に公募開始、12月上旬に申請受付開始、12月下旬に締切の予定で、詳細は後日公表とされている(2026年10月19日に公式サイトで確認)。申請にはGビズIDプライムの取得が必要なので、未取得なら先に手続きを始めておきたい。過去回の申請ステップは省力化投資補助金 第7回|7/31締切の申請ステップを参照してほしい。
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)の第20回も、申請受付開始が2026年11月5日(木)、締切が12月15日(火)17:00と、年末に締切が来る。商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)の受付締切は12月4日(金)で、この様式4の依頼が年末の窓口混雑と重なりやすい。持続化補助金は商工会地区と商工会議所地区で問い合わせ窓口が分かれている点にも注意が必要だ。第20回の詳細な準備手順は持続化補助金第20回申請ガイドにまとめている。
準備期間で比べると — 今すぐ動くべきはどれか
2026年7月22日時点を起点に、各制度の締切までの残り期間を並べるとこうなる。
| 制度 | 締切 | 残り期間の目安 | 準備の重さ |
|---|---|---|---|
| 省力化投資補助金(第7回) | 7月31日(受付終了・第8回も10月16日で受付終了) | — | 設備選定が済んでいなければかなり厳しい |
| デジタル化・AI導入補助金(複数者連携枠1次) | 8月25日(受付終了) | — | 連携パートナーの合意形成が必要な分、通常枠より重い |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回) | 10月30日 | 約3か月強 | 事業計画(3〜5年、付加価値額・賃上げの数値目標必須)の作り込みが最重量級 |
| 持続化補助金(第20回) | 12月15日 | 約5か月 | 受付は11月からだが、様式4の依頼は早めが安全 |
残り期間だけを見れば持続化補助金が一番余裕があるように見えるが、実際に重いのは事業計画の作り込みが必要な新事業進出・ものづくり商業サービス補助金だ。付加価値額の年平均成長率4.0%以上、賃上げ年平均3.5%以上という数値目標を、根拠つきで示す必要がある。逆算すると、8月中には事業計画のドラフトに着手しておきたい。
AI・DX関連で対象になりやすい経費の具体例
補助対象経費の9区分を「何が対象・対象外か」、按分・相見積りの実務まで詳しく知りたい方は、新事業進出・ものづくり補助金 第1回|経費9区分と按分・相見積り実務をご覧ください。
- AI画像認識による検品・省力化設備:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠)や省力化投資補助金の対象になりやすい。生産ラインの人手不足対策として相性がいい。
- AIチャットボット・OCRなどのソフトウェア導入:デジタル化・AI導入補助金の通常枠・複数者連携枠が主戦場。クラウド利用料も一部対象になる。
- AIを活用した新規事業システムの開発:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新事業進出枠・グローバル枠。既存事業と異なる新市場への進出が要件になる。
【要注意】締切スケジュールでよくある失敗
失敗1:公募要領の公開日を締切日と勘違いする
❌ 「公募要領が公開された=もう申請できる、まだ余裕がある」と思い込む
⭕ 公募要領の公開日と、申請受付開始日・応募締切日は別物と理解する。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は6月29日に要領公開、実際の受付開始は9月30日と3か月の開きがある(公募要領1.1版で当初予定の8/31から変更)。
失敗2:交付決定前に発注・契約してしまう
❌ 採択通知が来たらすぐに設備やソフトウェアを発注する
⭕ 交付決定通知を受け取ってから発注・契約する。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイトでも「交付決定日より前に補助事業に係る製品の購入や役務の提供に係る契約(発注を含む)等した経費は、補助対象になりません」と明記されている。採択と交付決定は別のステップだ。
失敗3:持続化補助金の様式4を締切ギリギリに依頼する
❌ 申請締切(12月15日)の直前に商工会・商工会議所へ様式4の発行を依頼する
⭕ 様式4の発行受付締切(12月4日)を逆算して、11月中に相談する。年末は他の事業者からの依頼も集中しやすい。
失敗4:GビズIDプライムの取得を後回しにする
❌ 締切直前になってGビズIDプライムを申請し、間に合わない
⭕ どの制度も電子申請(jGrants等)にGビズIDプライムが必要。取得まで数週間かかる場合があるため、複数の制度を検討している段階で先に取得しておく。
併用できる組み合わせと注意点
| 組み合わせ | 可否の考え方 |
|---|---|
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 + デジタル化・AI導入補助金 | 対象経費が明確に区分できれば併用を検討できるが、同一経費の二重計上は不可。設備投資は前者、ソフトウェア導入は後者、という切り分けが基本 |
| 省力化投資補助金 + 自治体独自のDX補助金 | 制度によっては併用可。各自治体の要綱で国の補助金との併用条件が異なるため、事前確認が必須 |
| 持続化補助金 + 人材開発支援助成金 | 販路開拓=持続化、研修費=人材開発支援助成金という役割分担であれば併用しやすい |
併用の可否は制度・年度によって変わるため、この記事の情報だけで判断せず、各事務局の公募要領で最終確認してほしい。
よくある質問
Q1. 一番早く動くべき制度はどれですか?
2026年10月19日時点で締切が最も近いのは、10月30日のデジタル化・AI導入補助金(6次・17:00)と新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回・18:00)です。この2本は、すでに準備が進んでいる場合に向きます。設備投資の内容が固まっているなら、12月下旬締切予定の省力化投資補助金(第9回)が次の目標になります。
Q2. ものづくり補助金の第24次はもう出ないのですか?
2026年7月時点の公式情報では、ものづくり補助金は新事業進出補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として第1回公募が進行中です。単独の「第24次ものづくり補助金」という枠組みでの募集は確認されていません。
Q3. デジタル化・AI導入補助金(通常枠)の次の締切はいつですか?
2026年10月19日時点で受け付けているのは6次締切分で、締切は2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日(木)予定です。5次締切分(9月29日)は受付を終了しました。7次以降の日程は確定次第、事務局サイトで公表される予定です。
Q4. 持続化補助金の申請はいつから準備すればいいですか?
受付開始は2026年11月5日ですが、商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)の依頼や、経営計画書の作成には時間がかかります。10月中には準備を始めたいところです。
Q5. 複数の補助金を同時に検討してもいいですか?
問題ありません。ただし同一の経費を複数の補助金に重複して計上することはできないため、どの投資をどの制度でまかなうか、早い段階で整理しておくことをおすすめします。
今週やるべきこと
- GビズIDプライムの取得状況を確認する:未取得なら今週中に申請する
- 投資予定の内容を制度ごとに仕分けする:設備投資・ソフトウェア導入・新規事業のどれに当たるかで、使える制度が変わる
- 締切から逆算したスケジュールを立てる:特に新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は事業計画の作り込みに時間がかかるため、10月30日締切から逆算して8月〜9月中に着手する
AI導入の計画づくりや、自社にどの補助金が合うか分からない場合は、お気軽にご質問ください。→ お問い合わせフォーム
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
免責事項
本記事の情報は2026年7月19日時点の各事務局・中小企業庁の公表資料に基づく参考情報です(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は公募要領1.1版反映で受付期間9/30〜10/30・採択発表2027年1月に、デジタル化・AI導入補助金4次の日程は2026年7月22日時点の情報でそれぞれ更新しています)。補助金・助成金の制度内容やスケジュールは予告なく変更される場合があります。とくに本記事で「未定」としている募集回については、公表され次第、内容が変わる可能性があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。
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参考・出典
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募要領を公開しました — 中小企業庁(参照日: 2026-07-22)
- 公募スケジュール|新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-22。公募要領1.1版反映)
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募要領を公開【申請受付期間:8/31~9/30】 — ミラサポplus(参照日: 2026-07-19、注: この告知後、公募要領1.1版で申請受付期間は9/30~10/30に変更)
- 事業スケジュール|デジタル化・AI導入補助金2026 — 中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局(参照日: 2026-07-22)
- スケジュール(一般型)|中小企業省力化投資補助金 — 中小企業省力化投資補助金事務局(参照日: 2026-07-19)
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> — 持続化補助金事務局(参照日: 2026-07-19)
- 中小企業新事業進出補助金 — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-19)
