中小企業省力化投資補助金(一般型)の第7回公募が動いています。申請受付は2026年7月1日(水)10:00に始まっており、締切は2026年7月31日(金)17:00。2026年7月22日時点で、あと9日です。
AI導入のご相談を受ける中で「省力化投資補助金って結局いつ申請すればいいの?」「GビズIDって今から取って間に合う?」という質問を何度もいただきます。この記事では、第7回に照準を合わせて、申請の準備から交付までの流れを実務的な順番で解説します。
まずこれだけ確認|第7回に申請できるのはどんな企業か
省力化投資補助金(一般型)は、人手不足に悩む中小企業がIoT・ロボットなどのデジタル技術を使った設備投資をする際に使える制度です。対象になるのは次のような事業者です。
- 中小企業者(資本金・従業員数が業種別の中小企業基本法の定義内)
- 小規模企業者・小規模事業者
- 特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人
ポイントは、カタログに載っていない専用設備やシステムでも対象になることです。「うちの現場に合う製品がカタログにない」という会社ほど、一般型を検討する価値があります。
省力化に使える補助金全体の比較は、補助金ナビ|中小企業向け補助金5制度 早見表【2026年】もあわせてご覧ください。
省力化投資補助金(一般型)第7回の基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 中小企業省力化投資補助金(一般型)第7回公募 |
| 所管 | 中小企業庁(事務局:独立行政法人中小企業基盤整備機構) |
| 公募開始 | 2026年6月5日(金) |
| 申請受付開始 | 2026年7月1日(水)10:00 |
| 申請締切 | 2026年7月31日(金)17:00 |
| 採択発表(予定) | 2026年11月中旬 |
| 補助率 | 中小企業者:1/2(大幅賃上げ特例達成で2/3)/小規模企業者・小規模事業者:2/3 |
| 補助上限額(通常/大幅賃上げ特例時) | 5人以下:750万円/1,000万円、6〜20人:1,500万円/2,000万円、21〜50人:3,000万円/4,000万円、51〜100人:5,000万円/6,500万円、101人以上:8,000万円/1億円 |
| 対象経費 | IoT・ロボット等のデジタル技術を活用した設備・システム(ハード・ソフトの自由な組み合わせ可) |
| 申請方法 | 電子申請システム(GビズIDプライムが必須) |
| 公式サイト | 中小企業省力化投資補助金(一般型)公式サイト |
※ 上記は第7回公募の情報です(2026年6月16日更新の公募要領に基づく)。最新情報は必ず公式スケジュールページでご確認ください。
第7回、申請までの5ステップ
Step 1: GビズIDプライムの取得(所要:1〜2週間)
電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。印鑑証明書と実印が必要な書面申請だと発行までに数週間かかることもあるため、締切から逆算して今すぐ着手するのが鉄則です。すでにIT導入補助金などで取得済みなら、そのアカウントをそのまま使えます。
Step 2: 基本要件を満たす事業計画の設計(所要:1〜2週間)
一般型には、事業者全員が満たすべき「基本要件」が4つあります。
- 労働生産性の年平均成長率+4.0%以上
- 給与支給総額(1人当たり)の年平均成長率+3.5%以上
- 事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準
- 従業員21人以上の事業者は、一般事業主行動計画の公表
これらは任意ではなく必須要件です。未達成の場合は補助金の返還対象になり得るため、「達成できそうな数字」ではなく「実際に達成できる数字」で計画を組む必要があります。
Step 3: 大幅賃上げ特例を使うか判断する
給与支給総額+6.0%以上かつ最低賃金+50円以上を達成する計画にすると、補助上限額が250万〜2,000万円上乗せされ、補助率も中小企業で2/3まで上がります。上乗せ額を狙うか、無理のない基本要件だけで進めるか、資金計画とセットで決めておきましょう。
Step 4: 電子申請システムでの応募申請(〜7/31 17:00)
事業計画書(その1・その2・その3)、賃上げ関連の確認書、その他指定様式を電子申請システムにアップロードします。締切間際はシステムの混雑やアップロードエラーが起きやすいので、締切2〜3日前には提出を終えるくらいの余裕を持ちましょう。
Step 5: 採択・交付決定を待ってから発注する
採択発表は2026年11月中旬の予定です。ここで注意したいのは、採択と交付決定は別物だということ。採択されても交付決定通知が届く前に設備を発注・契約すると、その経費は補助対象外になります。事業者としてはもどかしいところですが、順番を守ることが最優先です。
一般型とカタログ注文型、どちらを選ぶか
「うちは一般型とカタログ注文型、どっちを見ればいいの?」という質問もよくいただきます。判断基準はシンプルです。
| 比較項目 | 一般型 | カタログ注文型 |
|---|---|---|
| 対象設備 | カタログ外の専用設備・システムも可 | 登録済みカタログ製品のみ |
| 補助上限額 | 最大1億円 | 最大1,000万円(賃上げ達成時、21名以上の場合) |
| 事業計画書 | 詳細な計画書+口頭審査あり | A4・1枚程度で簡易 |
| 申請方法 | 公募回ごとの応募(今回は〜7/31) | 随時申請 |
| 交付までの期間 | 半年〜1年程度 | 採択=交付決定のため比較的早い |
カタログに欲しい製品(清掃ロボット、AI搭載の検品・検査装置、自動精算機など)があるならカタログ注文型のほうが手続きは軽くなります。逆に、自社ラインに合わせたオーダーメイドのAIシステムを組みたいなら一般型一択です。
書類作成でよくある不備4選
不備1: 賃上げ計画を「とりあえず達成できそうな数字」で出す
❌ 給与支給総額+3.5%を、実際の賃金改定の見込みを確認せずに計画書に書く
⭕ 人事・経理担当と事前にすり合わせ、翌年度の賃金改定スケジュールと整合する数字を設定する
賃上げ未達成は補助金の返還につながります。ここは希望的観測で書く場所ではありません。
不備2: 交付決定前に見積もり以上のことを進めてしまう
❌ 採択通知を見て「もう決まったも同然」と設備業者に発注をかける
⭕ 交付決定通知を受け取ってから正式に発注・契約する
不備3: 労働生産性の算定根拠があいまい
❌ 「業務が効率化される」とだけ書く
⭕ 「検品工程の処理時間を月80時間→月30時間に削減し、労働生産性を年平均4.2%向上させる」のように、投入時間や産出量の変化を数字で示す
不備4: GビズIDの取得を申請直前に始める
❌ 締切1週間前になってGビズIDプライムの申請書類を準備し始める
⭕ 事業計画の検討と並行して、真っ先にGビズIDの取得手続きを進める
正直なところ、この不備が一番もったいないパターンです。中身の計画は良くても、IDが間に合わなければ申請自体ができません。
過去の採択率から見る審査のポイント
第6回の採択結果はまだ公表されていません(2026年11月頃の第7回結果公表と近いタイミングになる見込みです)。参考として、これまでの一般型の採択率は次のとおりです。
| 公募回 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 1,809件 | 1,240件 | 68.5% |
| 第2回 | 1,160件 | 707件 | 61.0% |
| 第3回 | 2,775件 | 1,854件 | 66.8% |
| 第4回 | 2,100件 | 1,456件 | 69.3% |
| 第5回 | 2,035件 | 1,251件 | 61.5% |
回によって60〜70%の間で変動しています。傾向として評価されやすいのは、①課題が数字で説明されている、②導入する設備・システムと課題解決の因果関係が明確、③賃上げ計画に無理がない、の3点です。ツールの機能説明に紙面を割きすぎるより、「なぜ自社にこの投資が必要か」を先に書く方が審査側には伝わりやすいはずです。
採択後の活用パターンは省力化投資補助金 採択事例10選と勝ちパターン徹底解説、制度全体の整理は中小企業省力化投資補助金 完全ガイドでも詳しく扱っています。
よくある質問
Q1. 締切に間に合わなかったら次はいつ申請できますか?
第7回の次の公募日程は、この記事の執筆時点では公式に発表されていません。省力化投資補助金は複数回の公募が続いている制度なので、次回の公募開始は公式スケジュールページで随時確認してください。
Q2. 賃上げ目標を達成できなかった場合は必ず返還ですか?
基本要件(給与支給総額+3.5%等)は必須要件であり、未達成の場合は返還対象になり得ます。事業計画の段階で無理のない数値を設定し、不安がある場合は税理士や社労士など専門家に事前相談することをおすすめします。
Q3. AI関連の設備は対象になりますか?
はい。AI画像検査装置、AI搭載の自動搬送ロボット(AGV/AMR)、需要予測を組み込んだ自動発注システムなど、省力化効果を持つAI・IoT設備は対象になり得ます。ただし、個別の設備が対象経費に該当するかは公募要領の記載を必ず確認してください。
Q4. 一般型とカタログ注文型は併願できますか?
同一事業内容での重複申請はできません。どちらの類型で申請するかは、導入したい設備がカタログに登録されているかどうかで判断するのが実務的です。
今週中にやるべきこと
- 今日中に:GビズIDプライムの取得状況を確認する(未取得なら即申請)
- 今週中に:導入したい設備・システムが一般型向きかカタログ型向きかを整理する
- 7月中に:賃上げ計画の数値を人事・経理担当とすり合わせ、事業計画書のドラフトを固める
どのAI設備・システムが自社の省力化課題に合うか、補助金活用も含めた導入計画の整理でお悩みの場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
免責事項
本記事の情報は2026年7月10日時点の中小企業庁・中小企業基盤整備機構の公表資料に基づく参考情報です(締切・受付状況は2026年7月22日時点でも変更がないことを確認済み)。補助金の制度内容・スケジュールは予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。
参考・出典
- 中小企業省力化投資補助金(一般型)トップページ — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-10)
- 中小企業省力化投資補助金(一般型)公募スケジュール(第7回) — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-10)
- 中小企業省力化投資補助金(一般型)概要・基本要件 — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-10)
- 中小企業省力化投資補助金(一般型)採択結果 — 中小企業基盤整備機構(参照日: 2026-07-10)
- 省力化投資補助事業(一般型)第7回公募要領を公開 — 中小企業庁 ミラサポplus(参照日: 2026-07-10)
- 中小企業庁担当者に聞く「中小企業省力化投資補助金[カタログ注文型]」 — 中小企業庁 ミラサポplus(参照日: 2026-07-10)
第7回で何が変わったかはこちら:省力化投資補助金 第7回の変更点まとめ(第6回からの違い)
