デジタル化・AI導入補助金 9分で読める

補助金3制度、9-10月の締切が重なる時の準備優先順位

補助金3制度、9-10月の締切が重なる時の準備優先順位

この記事の結論

2026年9月29日(デジタル化・AI導入補助金5次)と10月30日(新事業進出・複数者連携枠)に補助金の締切が集中します。GビズID取得や事業計画書など、限られた時間で何から準備すべきかを解説します。

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2026年の秋は、中小企業がAI導入やDX投資で使える主要な補助金の締切が、9月末から10月末にかけて立て続けに設定されている。デジタル化・AI導入補助金、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、省力化投資補助金――どれも社内の担当者が兼務で対応しているケースが多く、正直、全部同時に本気で仕上げるのは難しい。この記事では、2026年9月9日時点で公式サイトに公表されているスケジュールをもとに、どの制度から手を付けるべきかを整理する。

結論から先に — どの制度から準備すべきか(早見表)

まず、現時点で判明している締切を一覧にした。細かい補助率・上限額は制度ごとの解説記事に譲り、ここでは「いつまでに何をすべきか」だけに絞る。

制度・枠 締切 交付決定予定 今すぐやること
デジタル化・AI導入補助金|通常枠等 2026年9月29日(火)17:00 2026年11月9日予定 申請要件の最終チェック、IT導入支援事業者との調整を進める
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回(2026年7月17日に日程変更・申請受付は9月30日開始) 2026年10月30日(金)18:00 2027年1月予定(採択発表) 事業計画書のブラッシュアップ
デジタル化・AI導入補助金|複数者連携デジタル化・AI導入枠 2026年10月30日(金)17:00 2026年12月10日予定 連携事業者との合意形成を先に進める
省力化投資補助金(一般型)第8回 2026年9月9日時点で確定日は非公表(10月中旬予定) 非公表 公募要領の公開告知をこまめに確認

ざっくり言うと、9月末の締切が2本、10月末の締切が2本、そして日付未確定の省力化投資補助金が1本という並びになる。締切が近い制度から着手するのが基本だが、事業計画書の作成に時間がかかる制度は、締切が先でも早めに手を動かしたほうがいい。

デジタル化・AI導入補助金|通常枠は9月29日、複数者連携枠は10月30日

デジタル化・AI導入補助金は、枠によって締切日がはっきり分かれている。通常枠等は2026年9月29日(火)17:00締切、交付決定は11月9日予定。一方、複数の中小企業が連携してAI導入に取り組む「複数者連携デジタル化・AI導入枠」は2026年10月30日(金)17:00締切、交付決定は12月10日予定となっている(2026年9月9日時点、公式スケジュールページで確認)。

連携枠は参加事業者間の役割分担や契約関係の整理に時間がかかるため、締切が1か月先でも、着手そのものは通常枠と同じタイミングで始めたほうが無難だ。申請準備の具体的な進め方はデジタル化・AI導入補助金 申請準備5ステップ|チェックリストにまとめている。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)|応募締切は10月30日に変更済み

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、公募自体は2026年6月29日(月)に開始しているが、第1回公募のスケジュールは2026年7月17日に変更され、申請受付開始が8月31日→9月30日(水)、応募締切が9月30日(水)18:00→10月30日(金)18:00厳守、採択結果発表が2026年12月→2027年1月(予定)へ後ろ倒しになった(公式スケジュールページでは旧日程に取り消し線。2026年9月6日確認)。

旧日程の9月30日を締切と思い込む必要はないが、「10月30日まである」と油断すると事業計画書の作り込みが間に合わない。申請受付は9月30日(水)からなので、受付開始と同時に出せる状態を目指したい。制度の全体像は新事業進出補助金は公募終了|後継「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の要点で解説している。なお採択結果の発表は日程変更後の令和9年(2027年)1月予定とされている。

省力化投資補助金(一般型)第8回|締切はまだ確定していない

省力化投資補助金(一般型)第8回は、公募期間が2026年8月18日(火)から10月中旬(予定)とされ、申請ポータルでの受付開始は9月中旬を予定している。ただし、2026年9月9日時点の公式サイトには、具体的な申請締切の日時までは明記されていない。10月中旬という時期の見込みは分かっているが、正確な日付は公募要領の正式公開を待つ必要がある。

「10月中旬予定」という情報だけで動くのは怖いという担当者は多いはずだ。公募要領の公開状況は【速報】省力化投資補助金 第8回公募要領公開|受付開始9月中旬までの準備で随時更新している。正確な締切が判明していない以上、この記事では上限額や補助率の断定は避け、事務局サイトでの確認を前提とした準備の話に絞る。

AI・DX関連で対象になる経費の例

3制度に共通して、AI・DX投資の対象になりやすい経費の傾向がある。ただし枠や年度によって細部は変わるため、あくまで「準備を始める段階での目安」として見てほしい。

  • 生成AIツールやAIチャットボットの導入・ライセンス費用
  • クラウド会計・受発注・在庫管理システムなど、業務のデジタル化に直結するソフトウェア費
  • 新規事業のためのAI活用設備・機械装置費(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金)
  • 省力化のためのロボット・自動化設備(省力化投資補助金)
  • DX推進を担う社内人材の育成・研修費用

詳しい補助率・上限額の比較は補助金ナビ|【完全比較】中小企業向け補助金5制度 早見表で最新の数字をまとめている。

準備期間で比べると — 今から着手すべき順番

3制度をまたいで動く場合、以下の順番で進めると手戻りが少ない。制度ごとに個別の手順は変わるが、共通する骨格はだいたいこうなる。

  1. GビズIDプライムの取得(未取得なら最優先。印鑑証明書の準備を含めて1〜2週間)
  2. 直近の締切(9月29日のデジタル化・AI導入補助金 5次)から着手し、新事業進出(応募締切10月30日・受付開始9月30日)は並行して準備する(両方を満点で仕上げるのは現実的に難しいため、優先度を決める)
  3. 事業計画書のドラフト作成(数値目標を伴う計画は2〜4週間を見込む)
  4. IT導入支援事業者・ベンダーとの相見積り・調整(連携枠は特にここに時間がかかる)
  5. jGrantsでの電子申請
  6. 交付決定を待ってから発注・契約する(採択通知=交付決定ではない点に注意)
  7. 実績報告に向けた証憑(見積書・契約書・請求書等)の保管ルールを決めておく

併用できる組み合わせと、できない組み合わせ

同一の設備・同一の経費に対して、複数の補助金を重複して申請することは基本的にできない。対象経費が明確に分かれていれば、例えば「新事業のための設備投資は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」「その後の業務効率化のソフトウェア導入はデジタル化・AI導入補助金」というように、時期や用途を分けて別々に活用を検討できる場合はある。ただし、この判断は事業内容によって個別性が強く、要件も変わるため、実際に併用を検討する場合は各事務局の窓口や、必要であれば専門家に事前に確認することを強くすすめる。

選ぶときの落とし穴

落とし穴1: 採択通知=交付決定だと思い込む

❌ 採択の連絡が来たらすぐに発注・契約してしまう
⭕ 交付決定通知を受け取ってから発注・契約する

交付決定前に発生した費用は、基本的にどの補助金でも補助対象にならない。締切に追われていても、ここだけは順番を飛ばさないようにしたい。

落とし穴2: 全部の締切に同時に本気で挑んで共倒れになる

❌ 9月末・10月末の締切すべてに完璧な申請書を用意しようとする
⭕ 自社にとって金額・効果が大きい1〜2制度に絞り、残りは次回以降に回す

3制度とも今回だけの公募ではない。無理に全部に手を広げて、どれも中途半端な事業計画になるくらいなら、優先度をつけて絞ったほうが結果的に採択に近づきやすい。

落とし穴3: 事業計画書を締切直前に書き始める

❌ 締切の1週間前から事業計画書に着手する
⭕ 締切の1か月前を目安に、数値目標と実施体制まで含めたドラフトを作る

数値目標が曖昧な計画書や、実施体制が「社長一人でやります」で終わっている計画書は、審査員から実現可能性を疑われやすい。

落とし穴4: GビズIDの取得を後回しにする

❌ 申請直前になって「GビズIDがまだだった」と気づく
⭕ どの制度に申請するか決める前に、まずGビズIDプライムだけ先に取得しておく

GビズIDプライムの発行には印鑑証明書の準備や審査で1〜2週間ほどかかることがある。3制度のどれに申請するにしても共通して必要になるので、迷っている段階でも取得だけは先に進めておいて損はない。

よくある質問

デジタル化・AI導入補助金の5次締切(9月29日)に間に合わない場合、次はありますか?

公式スケジュールでは、通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠に6次・7次の締切分が設けられていますが、2026年9月5日時点で日程は公表されていません。複数者連携デジタル化・AI導入枠は3次締切分(2026年10月30日17:00・交付決定12月10日予定)が最新です。5次に出す場合の交付決定は11月9日予定で、事業実施期間は交付決定から2027年4月30日17:00までです。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の「9月30日」と「10月30日」はどう違いますか?

9月30日(水)18:00は変更前の応募締切です。2026年7月17日の日程変更で応募締切は令和8年10月30日(金)18:00厳守、採択結果発表は令和9年1月(予定)になり、公式スケジュールページでは旧日程に取り消し線が引かれています。9月30日は現在「申請受付の開始日」です。公募要領本文で自社の区分の要件を確認してください。

省力化投資補助金(一般型)第8回の締切は決まりましたか?

2026年9月5日時点の公式スケジュールでも、申請受付開始は2026年9月中旬(予定)、公募締切日は2026年10月中旬(予定)のままで、日時は確定していません。公募回は年3〜4回を予定しており、第9回の日程は確定次第更新されるとされています。締切が公表されるまでは、公募要領(第8回)を読み込んで事業計画書の骨子を固めておくのが現実的です。

採択されたらすぐ発注してよいですか?

いけません。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、採択発表後に交付申請(締切は原則、採択発表日から2か月以内)を行い、交付決定を受けてから発注します。公式サイトは「交付決定日より前に補助事業に係る製品の購入や役務の提供に係る契約(発注を含む)等した経費は、補助対象になりません」と明記しています。デジタル化・AI導入補助金や省力化投資補助金も、交付決定前の発注は対象外という考え方は同じです。

参考・出典

今週やっておきたい3つのこと

  1. 今日やること: GビズIDプライムの取得状況を確認する(未取得なら申請フォームだけでも開いておく)。手順はGビズID取得は即日OK|補助金申請に必須のプライム登録3ステップを参照。
  2. 今週中: 自社の投資内容が3制度のどれに合いそうか、対象経費と従業員規模の要件から仮決めする。
  3. 今月中: 該当しそうな制度の公募要領を最新版で確認し、締切から逆算した準備スケジュールを組む。

この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

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免責事項
本記事の情報は2026年9月9日時点で各事務局(中小企業基盤整備機構等)が公表しているスケジュール情報に基づく参考情報です。省力化投資補助金(一般型)第8回の正確な申請締切日時は、本稿執筆時点では公募要領に明記されておらず、今後公表される可能性があります。補助金・助成金の制度内容、締切、補助率、上限額は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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