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ものづくり補助金24次は実施なし|統合補助金の申請ガイド【2026】

ものづくり補助金24次は実施なし|統合補助金の申請ガイド【2026】

この記事の結論

ものづくり補助金24次は2026年9月24日時点で公募なし。いま動くのは新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回(9月30日受付開始・10月30日18時締切)。公募要領1.2版の日程と申請チェックリストを整理。

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【2026年9月24日 更新】ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)の第24次の公募は、2026年9月24日時点で行われていません。総合サイトの公募スケジュールは23次締切(応募締切2026年5月8日・採択発表2026年8月7日)で止まっており、中小企業庁の補助金公募情報にも24次の掲載はありません。いま申請できるのは、名称に「ものづくり商業サービス」を含む別制度「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募で、申請受付2026年9月30日(水)開始・応募締切2026年10月30日(金)18:00厳守、採択発表は2027年1月頃(予定)です(第1回公募要領1.2版/令和8年8月)。統合後の詳細は「統合補助金の事前準備ガイド」「申請5ステップ」もあわせてご覧ください。

「ものづくり補助金の24次はいつ始まるのか」という問い合わせが、2026年の夏以降ずっと止まらない。結論から書く。2026年9月24日時点で、第24次の公募は行われていない。24次を新たに公募するという発表も、しないという発表も、公式サイトには出ていない。動いているのは、応募締切が2026年10月30日(金)18:00に設定された別制度の第1回公募のほうだ。

つまり、24次を待って準備を止めている企業は、いま開いている唯一の窓口を見送ることになる。残り時間は決算書の準備と一般事業主行動計画の公表を考えると、決して長くない。

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2026年9月24日時点、「24次」はどの段階にあるのか

推測を混ぜずに、公式サイト3か所を同日に確認した結果だけを並べる。

「24次」に関する公式情報の状態(2026年9月24日 各サイトで確認)
確認先 24次に関する記載 そのサイトの最新情報
ものづくり補助金 総合サイト 公募案内・公募要領とも掲載なし お知らせの最新は2026年9月15日のGビズIDメンテナンス告知。公募要領の最新掲載は2026年2月6日の「23次締切の公募要領を掲載しました」
同サイト スケジュール 公募回の表は23次締切で終わり。24次の行はない 23次締切 2026年5月8日 → 採択発表 2026年8月7日
中小企業庁 補助金公募情報 24次の掲載なし ものづくり関連の最新は2026年6月30日「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募要領を公開しました」
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(中小機構) 第1回公募が進行中 応募期間 令和8年9月30日(水)〜10月30日(金)18:00(厳守)。2026年9月15日に応募申請概要説明動画を公開

注意したいのは、中小機構の公式サイトが「『中小企業新事業進出補助金』と『ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金』とは異なる補助金です」と明記している点だ。名前は似ているが、公式の立場としては同じ制度の続きではない。だから「24次」という数え方の公募案内は出ていないし、旧制度の採択歴や要件がそのまま持ち越されるわけでもない。枠の名称も、旧制度の製品・サービス高付加価値化枠から、革新的新製品・サービス枠・新事業進出枠・グローバル枠の3つに変わっている。

2026年9月24日時点の公式3サイトの状態。ものづくり補助金 総合サイトは24次の公募案内なし・最新は23次の採択結果。中小企業庁 補助金公募情報は24次の掲載なし。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は第1回 受付9月30日から締切10月30日18:00・公募要領1.2版
24次の公募案内は3サイトとも出ていない

第1回公募のスケジュール|公募要領1.2版で2度動いた日程

ここが実務で一番事故りやすい。第1回の日程は公募開始後に一度変更されており、6月時点の記事や資料を見ていると締切を1か月読み違える。公募要領の改訂履歴を追うと、変更の経緯がはっきり残っている。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募の日程(出典: 公募要領1.2版 P37・公募スケジュールページ/2026年9月24日確認)
項目 当初(公募要領1.0版・2026年6月29日) 現行(公募要領1.2版)
公募開始 令和8年6月29日(月) 変更なし
申請受付開始 令和8年8月31日(月) 令和8年9月30日(水)
応募締切 令和8年9月30日(水)18:00 令和8年10月30日(金)18:00 厳守
採択発表 令和8年12月(予定) 令和9年1月頃(予定)
交付申請の締切 原則、採択発表日(補助金交付候補者決定日)から2か月以内
補助事業の実施期間 革新的新製品・サービス枠=交付決定日から10か月以内(採択発表日から12か月以内)/新事業進出枠・グローバル枠=交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)

日程変更は公募要領1.1版(2026年7月17日改訂・表紙の公募期間と2-2申請の方法を修正)で入った。その後1.2版(2026年8月14日改訂)で基本要件や添付書類、加点項目の記述が補記・修正されている。手元のPDFの表紙に「1.2版 令和8年8月」と書かれていなければ、資料ダウンロードページから取り直したほうがいい。

申請チェックリスト|公募要領1.2版のどのページを見ればいいか

「何を揃えればいいか」を公募要領の該当箇所つきで並べる。ページ番号は1.2版のもの。公募要領(第1回)を開きながら1行ずつ潰していってほしい。

1. 基本要件6つ(公募要領 P11〜P16「1-3-1. 基本要件」)

3〜5年の事業計画期間に対して課される。うち2つは目標未達で補助金の返還義務が生じると要領に明記されている。

  • 付加価値額要件: 事業計画期間で付加価値額の年平均成長率4.0%以上。付加価値額は営業利益・人件費・減価償却費を足したもの(P11)
  • 賃上げ要件【未達で返還義務】: 一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上。交付申請時までに全従業員または従業員代表者へ目標値を表明する必要がある。表明していなければ交付決定が取り消され全額返還(P11〜P12)
  • 事業場内最賃水準要件【未達で返還義務】: 毎年、事業場内最低賃金が実施場所の都道府県の地域別最低賃金より30円以上高い水準(P12)
  • ワークライフバランス要件: 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、両立支援のひろばに公表。掲載まで1〜2週間かかるため、2週間以上の余裕をもって公表申請するよう要領が注意している(P13)
  • 子育て等に関する職場環境整備に向けた取り組み要件: ライフデザインサービスの活用/家事代行・ベビーシッターサービスの活用/既存制度の周知・普及・啓発の3つから1つ選び、事業計画に具体的内容を記載。くるみん・トライくるみん・プラチナくるみんのいずれかを取得済みなら免除(P13〜P14)
  • 金融機関要件: 金融機関から資金提供を受けて実施する場合のみ、資金提供元の確認を受け「金融機関による確認書」を提出。自己資金だけなら提出不要(P15〜P16)

この6つのうち、あとから間に合わせにくいのが一般事業主行動計画の公表だ。応募締切日時点で有効な計画が「両立支援のひろば」に載っていなければならないため、10月30日締切から逆算すると10月中旬には公表申請を終えておきたい。

2. 添付書類(公募要領 P39〜P42「2-2-1. 添付書類」/応募申請ガイド P60〜P61)

必須は3点だけだが、該当する人にだけ課される書類が8種類ある。ファイル名は「ファイル名確認シート」の指定どおりにする決まりで、拡張子まで指定されている。

第1回公募の添付書類(出典: 公募要領1.2版 P39〜P42、応募申請ガイド1.0版 P60〜P61/2026年9月24日確認)
区分 書類 拡張子
必須(全員) 決算書 直近3期分(法人=貸借対照表・損益計算書・製造原価報告書・販売管理費明細等。個人事業主=青色申告決算書4ページ分、白色は収支内訳書)。1期分を1ファイルにまとめる zip
労働基準法に基づく労働者名簿の写し(申請時点のもの) pdf
収益事業を行っていることを説明する書類(法人=確定申告書別表一と法人事業概況説明書の控え/個人=確定申告書第一表と青色申告決算書の控え)。電子申告の日時・受付番号の記載が必要 pdf
金融機関から借りる場合 金融機関による確認書(所定様式) zip
リース会社と共同申請する場合 リース料軽減計算書(リース事業協会の確認が必要) pdf
リース取引に係る宣誓書(リース会社が作成) pdf
再生事業者加点を希望する場合 再生事業者であることを証明する書類(支援先が発行する確認書等) pdf
地域別最低賃金の特例・加点を希望する場合 地域別最低賃金引上げに係る要件確認書(所定様式)+該当3か月分の賃金台帳の写し xlsx・zip
事業場内最低賃金の加点を希望する場合 事業場内最低賃金引上げに係る要件確認書(所定様式)+2025年7月と応募申請直近月の全従業員の賃金台帳 xlsx・zip
経営革新計画加点を希望する場合 経営革新計画承認書の写し(計画期間の記載がなければ経営革新計画書の写しも) zip
研究開発費・試験研究費加点を希望する場合 過去4年以内の別表六(十)の写し、事務局フォーマット、販売費及び一般管理費明細書の写しのいずれか zip
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回の添付書類。全員が出す必須3点は決算書 直近3期分(zip)・労働者名簿の写し(pdf)・収益事業を説明する書類(pdf)。該当する人だけ出すのは金融機関による確認書(zip)・最低賃金の要件確認書と賃金台帳・経営革新計画承認書の写し(zip)
添付書類は必須3点と該当者だけの書類

3. 加点は「応募締切日時点で満たしていること」(公募要領 P46〜P49)

加点項目は17項目ある。要領には「加点項目は申請締切日時点で満たしている必要があります」と書かれている。10月30日を過ぎてから認定を取っても、その回では加算されない。

  • パートナーシップ構築宣言加点(令和8年1月1日に更新されたひな形での公表が条件)
  • くるみん加点/えるぼし加点/健康経営優良法人2026加点
  • 再生事業者加点/経営革新計画加点/事業継続力強化計画・連携事業継続力強化計画加点/DX認定加点
  • J-Startup・J-Startup地域版加点/技術情報管理認証制度加点/成長加速マッチングサービス加点/アトツギ甲子園加点/研究開発費・試験研究費計上に係る加点
  • 新規輸出1万者支援プログラム加点・日本の食輸出1万者支援プログラム加点(いずれもグローバル枠のみ)
  • 地域別最低賃金引上げに係る加点/事業場内最低賃金引上げに係る加点(2025年7月と応募申請直近月を比較し、全国目安で示された63円以上の賃上げ)

DX認定やパートナーシップ構築宣言のように、登録手続きだけで満たせるものと、認定まで数か月かかるものが混在している。どの加点を狙うかは、加点6制度の比較で所要期間を見てから決めるといい。

4. 減点項目も同じページに書かれている(公募要領 P49〜P50)

加点ばかり見て減点を読み飛ばす人が多いが、こちらのほうが影響は大きい。

  • 加点項目要件未達: 中小企業庁所管の補助金で賃上げ加点を受けて採択されながら要件を達成できなかった場合、未達の報告から18か月は大幅減点
  • 過剰投資の抑制: 特定の期間に類似のテーマ・設備の申請が集中している場合は別途審査し、過剰投資と判断されれば大幅減点
  • 他の補助事業の事業化が進展していない事業者: 新事業進出補助金・事業再構築補助金・ものづくり補助金の直近の事業化状況報告で事業化段階が3段階以下なら減点
  • 補助金複数回利用者: 応募締切日から遡る3年間に、ものづくり補助金または新事業進出補助金で交付決定を1回受けている事業者
  • 補助要件未達事業者: 本補助金の第1回公募以降、交付決定を受けたのに賃上げ要件・事業場内最賃水準要件を達成できなかった事業者

電子申請の4ステップと、口頭審査という新しい関門

申請は電子申請システムでのみ受け付ける。紙での提出も、代理申請の委任機能もない。

  1. GビズIDプライムアカウントの作成: メンバー・エントリーではログインできない。公式は発行に原則1週間程度かかると案内しており、取得の遅れによる申請期限の延長は一切認められない(GビズID公式)。取得手順はGビズID取得ガイドにまとめている
  2. 電子申請システムへログイン: 補助金申請画面とマイページが開く
  3. 申請の作成・提出: 事業計画は「補助事業計画検討用フォーマット」(2026年8月31日公開)で内容を詰めてから、応募申請画面インポート用フォーマットに転記してアップロードする。検討用フォーマットそのものはアップロードできない
  4. 採択結果の確認: 審査ステータスと結果はマイページで確認する

そして第1回で見落とせないのが口頭審査だ(公募要領 P51〜P52)。一定の審査基準を満たした事業者の中から必要に応じて実施され、対象になったのに受験しなかった場合は不採択となる。要領に書かれている条件はかなり具体的だ。

  • オンライン(Zoom等)で、1事業者あたり所要時間15分程度
  • カメラはオン。顔・耳・肩が明瞭に判別できるように上半身を映す。音声は録音される
  • 顔写真付きの身分証明書で本人確認。会議室等の適した環境が必要で、公共スペースは不可
  • 対応できるのは申請事業者自身(個人事業主本人、法人代表者、社外取締役を除く取締役、労働者名簿に記載された担当者・経理担当者)。事業計画作成支援者・経営コンサルタント・社外顧問の対応や同席は一切認められない
  • 受験日時の予約案内は電子申請が完了した事業者から随時行われ、予約は先着順。締切間際の申請だと選べる日時が限られる

つまり、締切ぎりぎりに出すこと自体が口頭審査のスケジュール面で不利に働く設計になっている。「10月30日に出せばいい」ではなく「早く出し終えるほど選択肢が残る」と読み替えたほうがいい。

3つの枠の補助率・上限額(2026年9月24日時点の公式値)

枠ごとに補助率も上限額も下限額も違う。括弧内の補助率は、地域別最低賃金引上げ特例の適用を受ける事業者に適用される値だ。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回の枠別条件(出典: 中小機構 公式サイト・公募要領1.2版/2026年9月24日確認)
枠 補助率 補助上限額 補助下限額 必須の経費区分
革新的新製品・サービス枠 中小企業者 1/2(2/3)
小規模企業・小規模事業者・再生事業者 2/3
最大2,500万円(賃上げ特例適用時 最大3,500万円)。従業員1〜5人は750万円/850万円、6〜20人は1,000万円/1,250万円、21〜50人は1,500万円/2,500万円、51人以上は2,500万円/3,500万円 100万円 機械装置・システム構築費
新事業進出枠 中小企業者(小規模企業・小規模事業者・再生事業者を含む) 1/2(2/3) 最大7,000万円(賃上げ特例適用時 最大9,000万円)。従業員1〜20人は2,500万円/3,000万円、21〜50人は4,000万円/5,000万円、51〜100人は5,500万円/7,000万円、101人以上は7,000万円/9,000万円 750万円 機械装置・システム構築費または建物費
グローバル枠 中小企業者(小規模企業・小規模事業者・再生事業者を含む) 2/3 最大7,000万円(賃上げ特例適用時 最大9,000万円)。従業員区分は新事業進出枠と同じ 750万円 機械装置・システム構築費または建物費

補助下限額に注目してほしい。新事業進出枠とグローバル枠は下限が750万円なので、補助率1/2なら事業費1,500万円以上の計画でないと土俵に乗らない。小さめのAI投資だけを考えている場合は、革新的新製品・サービス枠(下限100万円)か、そもそも別制度を見たほうが早い。経費区分ごとの上限や按分の実務は経費9区分と按分・相見積りの実務にまとめている。

23次の採択結果から読める傾向

旧制度の最後の回となった23次(応募締切2026年5月8日・採択発表2026年8月7日)の結果は、総合サイトの採択結果ページに枠別まで公表されている。

23次締切の申請者数・採択者数(出典: ものづくり補助金 総合サイト 採択結果/2026年9月24日確認)
区分 申請者数 採択者数 採択率
総計 1,275件 448件 35.1%
製品・サービス高付加価値化枠 1,169件 418件 35.8%
グローバル枠 106件 30件 28.3%

枠別に割ると、グローバル枠の採択率が全体より7ポイントほど低い。海外販路の話は「輸出したい」という意欲だけでは通らず、国内の製造等拠点をどう強化するかまで書き切れているかで分かれる、と読むのが自然だ。新制度のグローバル枠も同じ考え方(自発的な海外販路開拓のための国内拠点強化が対象で、取引先主導の事業は対象外)を採っているので、この傾向は参考になる。

直近5回の推移も並べておく。母数そのものが19次の5,336件から23次の1,275件まで4分の1以下に縮んでおり、「申請数が減ったから通りやすくなった」という単純な話ではない点は押さえておきたい。

直近5回の申請者数・採択者数(出典: 総合サイト 採択結果/2026年9月24日確認)
公募回 採択発表日 申請者数 採択者数 採択率
19次 2025年7月28日 5,336件 1,698件 31.8%
20次 2025年10月27日 2,453件 825件 33.6%
21次 2026年1月23日 1,872件 638件 34.1%
22次 2026年4月30日 1,552件 582件 37.5%
23次 2026年8月7日 1,275件 448件 35.1%

回次ごとの詳しい読み解きは23次採択結果の分析記事にまとめている。

ものづくり補助金でAI・省力化投資は対象になるのか

AI・省力化投資が対象になる例とならない例の対比図

「AIシステムを導入したいが対象になるのか」という質問は毎回来る。答えは条件次第でYESだ。第1回公募要領の補助対象経費の区分は、革新的新製品・サービス枠で機械装置・システム構築費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費の9区分。新事業進出枠とグローバル枠にはこれに建物費が加わり、グローバル枠はさらに海外旅費・通訳翻訳費が対象になる。機械装置・システム構築費(新事業進出枠とグローバル枠は建物費でも可)が必ず含まれていなければならない点が、ソフトウェアだけの導入との決定的な違いだ。

AI・省力化投資の対象判定の考え方(公募要領1.2版の経費区分と枠の定義から整理・2026年9月24日時点)
投資の種類 対象になりやすさ 条件・注意点
AIシステムのカスタム開発 ◎ 革新的新製品・サービス枠は「新製品・新サービスの開発」が要件。単に機械装置・システム等を導入するだけで開発を伴わないものは対象事業に該当しないと要領が明記している
AI検品・品質管理システム(製造業向け) ◎ 既存の生産プロセスの改善・向上にとどまる事業は革新的新製品・サービス枠では対象外。新しい製品・サービスを生むかどうかで書き分ける
GPU搭載サーバー等のハードウェア ◎ 機械装置・システム構築費として計上できる。この区分が必須なので、計画の軸に据えやすい
SaaS型AIツール・API利用料 △ クラウドサービス利用費の区分はあるが、経費区分ごとに補助上限が設定されている。補助事業期間中の利用分に限られる点も要確認
AI研修・人材育成費 ✗(別制度) 補助対象経費の9区分に人材育成費はない。研修費は人材開発支援助成金など別制度の領域

古い情報で一番よく見る誤解が「省力化(オーダーメイド)枠があるから使いやすい」という話だ。この枠は旧ものづくり補助金の23次時点ですでに設定がなく、新制度の3枠にも存在しない。制度の選び分けは補助金5選 徹底比較とAI設備導入の完全ガイドも参考にしてほしい。

応募締切までの準備を逆算する

申請準備の7ステップのフロー図

応募締切は2026年10月30日(金)18:00。逆算するとこうなる。

2026年10月30日18:00の締切から逆算した準備(所要日数は公式の案内と実務の目安)
着手の目安 やること 根拠・所要
10月初旬まで GビズIDプライムの取得状況を確認し、未取得なら申請 公式が「原則1週間程度」と案内。取得の遅れによる期限延長は認められない
10月中旬まで 一般事業主行動計画を策定し「両立支援のひろば」へ公表申請 掲載まで1〜2週間。要領は2週間以上の余裕を求めている
10月中旬まで 決算書3期分・労働者名簿・確定申告書の控えをファイル名規則どおりに整える 必須3点。1期分を1ファイルにまとめてzip化
10月中旬まで 狙う加点の要件を満たす(応募締切日時点で有効であること) 加点は締切日時点で満たしている必要がある
10月20日ごろまで 補助事業計画検討用フォーマットで事業計画を固め、インポート用フォーマットへ転記 電子申請の入力は一般的に数時間程度を要すると要領が案内
10月下旬の早い段階 電子申請を完了させる 口頭審査の予約案内は申請完了順・先着順

事業計画書そのものの書き方は審査項目から逆算する事業計画書の書き方、枠選びと上限額の判断は3枠の上限額・補助率の完全ガイドを見ながら進めると早い。

評価されやすい事業計画に共通する7つの観点

採択率を上げるポイントの図解

採択は審査委員会の判断であり、どんな書き方をしても結果を保証することはできない。ただ、公募要領の「事業計画書作成のポイント」と審査項目に照らすと、評価されやすい書き方の輪郭ははっきりしている。

1. 中長期ビジョンの中に本事業を位置づける

要領は「経営理念・経営戦略を踏まえた中長期ビジョンの下で課題解決と事業展開の方向性を示し、その中における本事業の位置づけを明確に」と求めている。設備の説明から始まる計画書は、この時点で外れている。

2. 市場規模と成長性を示す

「継続的に売上・利益を確保できるだけの市場規模を有しており、かつ成長が見込まれる市場であること」を示す。ここを曖昧にすると、減点項目の「過剰投資の抑制」に引っかかる余地も生まれる。

3. 競合と比べた優位性を具体的に書く

外部環境・内部環境の分析と顧客ニーズを踏まえ、差別化が確立できることを具体的に示す。「高性能なAIを導入する」はツールの説明であって優位性の説明ではない。

4. 目標値の算出根拠を書く

付加価値額目標値と一人当たり給与支給総額目標値は、算出根拠を具体的に示すよう要領が明記している。しかもこの数値は補助事業終了後も毎年度の事業化状況報告で達成状況を確認される。届かなければ返還の計算式が動く以上、背伸びした数字を置くのは得策ではない。

5. 枠ごとの固有の論点を外さない

革新的新製品・サービス枠なら革新性を具体的かつ詳細に、新事業進出枠なら過去に製造等した実績がない製品等であることと顧客層が異なることを、グローバル枠なら海外販路開拓の戦略が自社の事業戦略に基づくことと顧客層が国・地域単位で異なることを示す。枠を変えれば書くべき論点も変わる。

6. 実施体制とスケジュールで実現可能性を示す

「本事業を実施するための体制やスケジュール、財務状況が十分に確保されているか」は審査項目の一つだ。代表者一人で全部やる体制は、実現可能性の欄で不利になる。

7. 交付決定前に発注しない

要領は「交付決定日より前に補助事業に係る製品の購入や役務の提供に係る契約(発注を含む)等した経費は、補助対象になりません」と書いている。採択と交付決定は別物で、採択通知だけで発注すると、その経費は丸ごと対象外になる。

申請でよくある不備

不備1: GビズIDプライムが間に合わない

❌ 10月に入ってからGビズIDを申請する
⭕ 発行に原則1週間程度かかる前提で先に手続きを終えておく。メンバー・エントリーのアカウントではログインできない

不備2: 一般事業主行動計画を公表していない

❌ 策定はしたが「両立支援のひろば」への掲載が締切日に間に合っていない
⭕ 掲載に1〜2週間かかる前提で、2週間以上の余裕をもって公表申請する。審査過程で不備が見つかることもあり、問い合わせても掲載は早まらない

不備3: 賃上げ目標の表明を忘れる

❌ 事業計画に目標値は書いたが、従業員への表明をしていない
⭕ 交付申請時までに全従業員または従業員代表者へ表明する。表明がなければ交付決定が取り消され、補助金は全額返還となると要領に明記されている

不備4: 必須の経費区分が入っていない

❌ クラウドサービス利用費と外注費だけで組み立てる
⭕ 機械装置・システム構築費(新事業進出枠・グローバル枠は建物費でも可)を必ず含める

不備5: 事業計画作成支援者の情報を入力していない

❌ コンサルタントの支援を受けたのに電子申請システムに記載しない
⭕ 「事業計画作成支援者名」「支援内容」「報酬(予定)額」「契約期間」を全員分入力する。入力がなければ不採択・採択取消・交付決定取消の対象になる

不備6: 口頭審査に本人以外が出る

❌ 顧問コンサルタントに口頭審査を任せる、または同席させる
⭕ 申請事業者自身(代表者・取締役・労働者名簿記載の担当者等)が単独で対応する。同席が確認された場合は不採択となる場合がある

よくある質問

Q1. ものづくり補助金の第24次はいつ公募されますか?

2026年9月24日時点で、第24次の公募は行われていません。ものづくり補助金の総合サイトにも中小企業庁の補助金公募情報にも、24次の公募案内・公募要領・スケジュールは掲載されていません。今後の公募の有無や時期について公式の発表もないため、最新の状況は総合サイトでご確認ください。

Q2. 「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」はものづくり補助金の24次にあたりますか?

公式サイトは「『中小企業新事業進出補助金』と『ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金』とは異なる補助金です」と注記しています。公募回の数え方も「第1回」で、24次という表記は使われていません。枠の構成も革新的新製品・サービス枠・新事業進出枠・グローバル枠の3つに変わっています。

Q3. 第1回の応募締切はいつですか?

2026年10月30日(金)18:00厳守です。申請受付の開始は2026年9月30日(水)。当初は受付8月31日・締切9月30日でしたが、公募要領1.1版(2026年7月17日改訂)で1か月後ろにずれました。採択発表は2027年1月頃(予定)です。

Q4. 補助金はいくらまで受けられますか?

革新的新製品・サービス枠が最大2,500万円(賃上げ特例適用時は最大3,500万円)、新事業進出枠とグローバル枠が最大7,000万円(同 最大9,000万円)です。従業員数の区分で上限が段階的に変わり、補助下限額は革新的新製品・サービス枠が100万円、他の2枠が750万円です。

Q5. 個人事業主でも申請できますか?

公募要領は個人事業主を対象者に含めており、添付書類も個人事業主向けの記載(青色申告決算書4ページ分、白色申告は収支内訳書、確定申告書第一表の控え等)が用意されています。新規設立・創業後に一度も決算期を迎えていない場合は、革新的新製品・サービス枠とグローバル枠で申請する際に開業届(法人は履歴事項全部証明書)の添付が必要です。詳細な対象者要件は公募要領1.2版のP17〜P24をご確認ください。

Q6. 過去にものづくり補助金を受けていると不利になりますか?

減点項目に「補助金複数回利用者」があり、応募締切日から遡る3年間にものづくり補助金または新事業進出補助金で交付決定を1回受けている事業者が該当します。また、過去の補助事業の直近の事業化状況報告で事業化段階が3段階以下の場合も減点対象です。申請自体ができなくなるわけではありませんが、事業化の進捗を整理してから臨むのが現実的です。

Q7. 口頭審査は必ず実施されますか?

一定の審査基準を満たした事業者の中から必要に応じて実施されます。対象になった場合は事務局からメールで受験日時の予約案内が届き、受験しなかった場合は不採択となります。予約案内は電子申請が完了した事業者から随時・先着順で行われるため、早く申請を終えるほど日時を選びやすくなります。

Q8. AI導入だけで申請できますか?

補助対象経費には機械装置・システム構築費が必須(新事業進出枠・グローバル枠は建物費でも可)とされているため、ソフトウェアのサブスクリプション費用だけでは要件を満たしません。またクラウドサービス利用費には経費区分ごとの補助上限が設定されています。ソフトウェア単独の導入を考えている場合は、デジタル化・AI導入補助金など別制度の検討をおすすめします。

Q9. 申請にコンサルタントを使っても大丈夫ですか?

認定経営革新等支援機関を含む外部支援者から助言を受けることは認められていますが、事業計画の作成自体を申請者以外が行うことは認められず、発覚した場合は不採択・採択取消・交付決定取消となります。支援を受けた場合は、支援者名・支援内容・報酬(予定)額・契約期間の入力が必要です。提供するサービスとかい離した高額な成功報酬を請求するような業者への注意も、要領に明記されています。

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参考・出典


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免責事項
本記事の情報は2026年9月24日時点で各公式サイト・公表資料を取得して整理した参考情報です。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の日程・補助率・補助上限額・要件は、第1回公募要領1.2版(令和8年8月)および中小機構の公式サイトの記載に基づいています。公募要領は改訂されることがあり、内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトの資料ダウンロードページで最新版をご確認ください。採択は審査委員会の判断によるものであり、本記事は採択を保証するものではありません。本記事の情報に基づく申請結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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