人材開発支援助成金

建技様式第3号の書き方|建設労働者技能実習コース記入例2026

建技様式第3号の書き方|建設労働者技能実習コース記入例2026

この記事の結論

人材開発支援助成金・建設労働者技能実習コース(建技)の支給申請書「建技様式第3号」の書き方を記入例つきで解説。添付書類・提出期限・よくある不備もまとめました。

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建技様式第3号とは ― 建設労働者技能実習コースの「支給申請書」

建設業向けの助成金相談を受けていると、「建技様式第3号って何を書けばいいのか分からない」という声を聞くことがあります。人材開発支援助成金には複数のコースがあり、コースごとに様式の体系がまったく別立てになっているため、一般的な人材開発支援助成金の解説記事だけを読んでも要領を得ないことが多いのが実情です。

建設労働者技能実習コースは、通称「建技(けんぎ)」と呼ばれ、専用の「建技様式」というシリーズで申請書類が管理されています。本記事では、技能実習が終わった後に提出する「建技様式第3号(支給申請書)」を中心に、記入のポイント・添付書類・提出期限・よくある不備を、厚生労働省の公式資料に基づいて整理します。

結論から先に ― この記事でわかること

確認したいこと 本記事の該当箇所
建技様式第3号は何のための書類か 「建技様式第3号とは」「制度の基本データ」
いつまでに提出すればいいか 「Step 3」「よくある不備」
何を書くのか・記入のポイント 「Step 4」
添付書類の一覧 「Step 5」
いくら助成されるか 「経費助成・賃金助成はいくらもらえるか」
様式28号との違い 「様式28号との違い」

まずこれだけ確認 ― 申請の前提条件

  • 対象になる事業主:建設労働者を雇用し、雇用保険の「建設の事業」料率が適用されている建設事業主、または建設業許可を受けている事業主(賃金助成は中小建設事業主のみが対象)
  • 対象にならない者:建設労働者を雇用しない一人親方、同居の親族のみを使用して建設事業を行っている者は対象外です
  • 対象になる技能実習:建設工事における作業に直接関連する実習で、合計10時間以上・1日1時間以上のもの(安全衛生法の特別教育、技能検定の事前講習、登録基幹技能者講習なども対象に含まれます)
  • 建技様式第3号を使うタイミング:技能実習が終わった後の「支給申請」で使います。実習を始める前に出す「計画届」は建技様式第1号です

制度の基本データ

項目 内容
制度名 人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)
所管 厚生労働省(都道府県労働局・ハローワーク)
助成の区分 経費助成/賃金助成/賃金向上助成・資格等手当助成の3区分
経費助成の上限 建設労働者1人あたり10万円(一つの技能実習につき)
賃金助成額(令和8年度) 雇用保険被保険者数20人以下の中小建設事業主は技能実習受講日数×9,500円、21人以上は×8,550円。一つの技能実習につき1人あたり20日分が上限
年度の支給上限額 経費助成・賃金助成・賃金向上助成等の合計で、一の事業所または事業主団体につき年度500万円が上限
支給申請の期限 技能実習が終了した日の翌日から起算して2か月以内
主な申請様式 建技様式第1号(計画届)/建技様式第2号(変更届)/建技様式第3号(支給申請書)/建技様式第3号別紙1・別紙2
提出先 雇用保険の適用事業所を管轄する都道府県労働局
公式情報 建設事業主等に対する助成金申請様式ダウンロード(厚生労働省)

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Step 1: 計画届(建技様式第1号)を実習前に提出する

技能実習を実施しようとする日の3か月前から、原則1週間前までに「計画届(建技様式第1号)」を管轄労働局に提出します。ただし、登録教習機関や登録基幹技能者講習実施機関などが実施する技能実習を受講させる場合は、計画届の提出は不要です。自社で実習を企画・実施する場合や、実習の一部を外部に委託する場合は、計画届の提出漏れがないか最初に確認しておく必要があります。

Step 2: 技能実習を実施する

計画届(不要な場合は計画)に沿って技能実習を実施します。実習期間は原則6か月以内(技術検定に関する講習は除く)。出勤簿・タイムカードや賃金台帳など、後で支給申請の根拠になる書類はこの段階からきちんと記録・保管しておくことがポイントです。

Step 3: 支給申請書「建技様式第3号」を準備する

技能実習が終了したら、その翌日から起算して2か月以内に「人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース(経費助成・賃金助成))支給申請書(建技様式第3号)」を提出します。正式名称が長いため現場では単に「建技様式第3号」「様式3号」と呼ばれることが多いですが、正しくは経費助成・賃金助成をあわせて請求する様式です。賃金向上助成・資格等手当助成を別途申請する場合は、「建技様式第3号の3」という別の様式を使います。

提出期限は「実習開始日」ではなく「実習が終了した日の翌日」が起算点になる点に注意してください。複数の実習をまとめて申請する場合は、実習ごとに終了日が異なるため、最も早く期限が到来する実習から逆算してスケジュールを組む必要があります。

Step 4: 建技様式第3号の記入ポイント

建技様式第3号には、大きく分けて次のような項目を記入します(各労働局の様式・チェックリストの記載項目をもとに整理)。

  • 事業所名・実務担当者:申請を行う事業所の名称と、労働局からの問い合わせ窓口になる担当者名
  • 実習の内容:実施した技能実習の名称・区分(安全衛生法の特別教育か、教習・技能講習か等)
  • 訓練受講方法:通学制/同時双方向型の通信制/通信制/eラーニングのいずれかを選択
  • 賃金の締切日・支払日:賃金助成の算定に使う賃金台帳と整合させるための情報
  • 受講者の賃金形態:月給制/日給制(日額)/時給制(時間額)のいずれか
  • 1日の所定労働時間・休日:技能実習を受けた日に通常どおり賃金が支払われているかを確認するための情報

賃金助成を申請する場合、技能実習を受講させた日についても通常どおり賃金を支払っていることが前提です。所定労働時間外や休日に実習を受けさせた場合は、労働基準法に基づく割増賃金以上を支払っている必要があるため、賃金台帳との突き合わせを事前に済ませておくと記入がスムーズです。

Step 5: 添付書類をそろえる

建技様式第3号の提出時には、様式本体のほかに複数の添付書類が必要です。主なものは次のとおりです(提出形態はコピーで足りるものと原紙が必要なものがあるため、労働局の最新チェックリストで必ず確認してください)。

  • 建技様式第3号別紙1:受講者名簿及び助成金支給申請内訳書
  • 建技様式第3号別紙2:指導員・担当科目表
  • 登録教習機関発行の修了証(通信制・eラーニングの場合)
  • 技能実習委託契約書または受講申込書
  • 教習機関作成のカリキュラム
  • 受講料の請求書および委託費の領収書、受講料を支払ったことが確認できる書類
  • 出勤簿・タイムカード等(技能実習を実施した期間の賃金算定全期間分)
  • 賃金台帳、雇用契約書または労働条件通知書
  • 就業規則・休日カレンダー等(所定労働日・所定労働時間がわかるもの)
  • 支給要件確認申立書(共通要領様式第1号)
  • 支払方法・受取人住所届(振込先の名義・口座番号が確認できる通帳の写し等)

受講者が「建設キャリアアップシステム技能者情報登録者」に該当する場合は、技能者情報に係る書面または建設キャリアアップカード・登録申請書もあわせて添付します。申請書類一式はコピーを取り、支給決定日から5年間保存しておく必要があります。

Step 6: 提出〜労働局の審査〜支給まで

提出後は管轄労働局で書類審査が行われ、内容に不備がなければ助成金が支給されます。支給の可否や助成額は労働局の審査結果によって決まるため、本記事の内容だけで支給を確約するものではありません。書類に不備があると差し戻しや追加提出を求められ、支給が遅れる原因になります。

経費助成・賃金助成はいくらもらえるか

経費助成の助成率は、企業の雇用保険被保険者数や実習を受ける建設労働者の年齢・性別区分によって変わります。人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)の支給要領では、次のような区分が定められています。

区分 経費助成率
雇用保険被保険者数20人以下の中小建設事業主 4分の3
21人以上・35歳未満の建設労働者に係る実習 10分の7
21人以上・35歳以上の建設労働者に係る実習 20分の9
女性建設労働者に係る実習を行う中小建設事業主以外の事業主 5分の3
中小建設事業主団体 5分の4
女性建設労働者に係る実習を行う中小建設事業主団体以外の事業主団体 3分の2

いずれの区分でも、一つの技能実習について建設労働者1人あたり10万円が経費助成の上限です。賃金助成は、雇用保険被保険者数20人以下の中小建設事業主で技能実習受講日数×9,500円、21人以上で×8,550円(いずれも令和8年度の額)。1つの技能実習につき1人あたり20日分が限度となります。年度あたりの支給上限額(経費助成・賃金助成・賃金向上助成等の合計)は事業所または事業主団体ごとに500万円です。正直なところ、助成率の区分はやや細かく、自社がどこに該当するかは雇用保険被保険者数の数え方次第で変わることもあるため、迷う場合は管轄労働局に事前確認することをおすすめします。

対象になる技能実習・対象経費の具体例

助成対象となる技能実習経費の具体例には、次のようなものがあります。

  1. 指導員謝金:社内の役員・従業員以外(部外指導員)に直接支払った謝金
  2. 技能実習場所の借上料:実習会場を有料で借りた場合の実費相当額
  3. 教材費・消耗品代等:実習に直接使用する教材・消耗品の購入費や借上料(受講者数+指導員数を上限とする部数まで)

一方で、日常の職場で業務に就かせたまま行う実習や、営業活動の一環として行う実習は支給対象になりません。この線引きを誤ると、申請自体が受理されないケースがあるため注意が必要です。

書類作成でよくある不備4選

不備1: 提出期限の起算点を勘違いする

❌ 技能実習を「開始した日」から2か月以内だと思い込む

⭕ 技能実習が「終了した日の翌日」から起算して2か月以内に提出する

実習の開始日と終了日を混同していると、気づいたときには提出期限を過ぎているということが起こり得ます。実習カリキュラムを組んだ段階で、終了予定日から逆算した提出期限をカレンダーに書き込んでおくと安全です。

不備2: 計画届(建技様式第1号)を出し忘れる

❌ 自社で実習を企画・実施したのに、計画届を提出せずに支給申請だけ行おうとする

⭕ 登録教習機関等に委託する場合を除き、実習実施予定日の3か月前〜原則1週間前までに計画届を提出する

「登録教習機関が実施する講習を受けさせる場合は計画届が不要」というルールと混同し、自社実施の実習でも計画届を省略してしまうケースが見られます。実習の実施形態を確認してから計画届の要否を判断してください。

不備3: 賃金台帳と申請内容が食い違う

❌ 技能実習を受講させた日を、出勤簿・賃金台帳上は「欠勤」や「休日」として扱ってしまう

⭕ 技能実習を受講した日についても、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金以上を支払い、賃金台帳に反映させる

賃金助成は「実習を受けた日にきちんと賃金が支払われていること」が前提です。申請書の記載と賃金台帳・出勤簿の内容が一致していないと、審査で確認を求められる可能性があります。

不備4: 助成対象外の実習を含めてしまう

❌ 建設工事の作業に直接関連しない一般的なビジネスマナー研修やハラスメント研修などを技能実習として申請する

⭕ 建設工事における作業に直接関連する実習、安全衛生法上の特別教育、技能検定の事前講習など、支給要領で定められた範囲の実習に限定して申請する

建設労働者技能実習コースは「建設工事における作業に直接関連する技能実習」を対象とする制度です。対象範囲の判断に迷う実習がある場合は、計画届の段階で管轄労働局に相談しておくと、後の差し戻しを防げます。

様式28号(受講料等の価格設定に関する疎明書)との違い

人材開発支援助成金には、コースごとに独自の様式体系を持つものがあります。一般的な訓練コース(人材育成支援コース等)で使う「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)」は、外部の訓練提供者に支払う受講料の妥当性を説明するための書類で、様式28号のシリーズに属します。詳しい書き方は人材開発支援助成金「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式28号)」書き方・記入例で解説しています。

これに対して、建設労働者技能実習コースは「建技様式」という別シリーズの様式を使い、支給申請書自体が建技様式第3号として独立しています。同じ人材開発支援助成金という制度名でも、コースが変わると様式番号の体系そのものが変わる点に注意してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 建技様式第3号は経費助成・賃金助成の両方に使えますか?

A. はい。建技様式第3号は「経費助成」と「賃金助成」をあわせて請求する支給申請書です。両方の助成を申請する場合も、原則として1枚の様式で申請します。別メニューである賃金向上助成・資格等手当助成を申請する場合は、別の様式(建技様式第3号の3)が必要です。

Q. 提出期限に間に合わなかった場合はどうなりますか?

A. 支給申請の期限は「技能実習が終了した日の翌日から起算して2か月以内」と定められています。期限を過ぎると支給申請が受け付けられない可能性があるため、実習終了後は速やかに書類をそろえることが重要です。個別の事情がある場合は、早めに管轄労働局に相談してください。

Q. GビズIDは必要ですか?

A. 建設労働者技能実習コースを含む人材開発支援助成金は、経済産業省系の補助金でよく使われるjGrantsではなく、厚生労働省の雇用関係助成金ポータル等を通じた手続きが基本です。電子申請を利用する場合の具体的な必要事項は、申請時点の公式案内で確認してください。

Q. 経費助成の助成率は自社がどの区分に当てはまるか分かりません。どうすればいいですか?

A. 雇用保険被保険者数の区分(20人以下/21人以上)、受講者の年齢(35歳未満/35歳以上)、性別(女性建設労働者に係る実習かどうか)などによって助成率が変わります。自社の状況が複数の区分にまたがる場合は、管轄の都道府県労働局に確認しながら申請書を作成することをおすすめします。

Q. 賃金向上助成・資格等手当助成(建技様式第3号の3)とは何ですか?

A. 経費助成または賃金助成の支給決定を受けた中小建設事業主が、技能実習を受けた建設労働者の賃金や資格等手当を一定水準以上引き上げた場合に、追加で助成を受けられる仕組みです。訓練終了日の翌日から起算して1年以内に賃金を5%以上増加させる等の要件があり、専用の様式(建技様式第3号の3、確認シートは別紙5)で申請します。

まとめ ― 建技様式第3号対応の3ステップ

  1. 実習終了日を起点に期限を逆算する:技能実習が終了した日の翌日から2か月以内という期限をカレンダーに落とし込む
  2. 賃金台帳・出勤簿を申請内容と突き合わせる:技能実習を受けた日に通常どおり賃金が支払われているかを事前にチェックする
  3. 別紙1・別紙2を含めた添付書類一式をそろえる:受講者名簿・内訳書・指導員名簿など、抜け漏れが起きやすい別紙から先に準備する

建設労働者技能実習コースは、一般的な人材開発支援助成金の解説だけでは見落としがちな「建技様式」という独自の様式体系を持つ制度です。申請様式の全体像を確認したい場合は人材開発支援助成金の支給申請様式一覧|2026年度の必要書類と期限、一般コースの支給申請書の書き方は人材開発支援助成金 支給申請書の書き方|様式・添付書類・不備例もあわせてご覧ください。人材開発支援助成金全体のコース選びで迷う場合は人材開発支援助成金とは?コース一覧・助成率・申請の流れを参考にしてください。

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免責事項・最終更新

本記事は2026年8月時点で公開されている厚生労働省の公式資料(支給要領・リーフレット・申請様式ダウンロードページ)をもとに作成しています。助成金の制度内容・助成率・様式・提出要件は改正により変更される場合があります。申請にあたっては、必ず厚生労働省の公式ページおよび管轄の都道府県労働局で最新の支給要領・様式をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。また、本記事は申請書類の作成を代行するものではなく、制度理解のための情報提供です。

参考・出典

関連記事: 助成金の支給申請で賃金台帳はどう見られる?整え方と不備例4選【2026年】

この制度についてAIに質問する 「建技様式第3号の書き方|建設…」について、無料・登録不要でその場で質問できます
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