雇用就農資金の基本枠は、新規就農者1人につき年60万円(月5万円)、最長4年間です。
対象は、採用時に原則50歳未満、つまり49歳以下の就農希望者を新たに雇い、栽培・飼養技術や経営ノウハウの実践研修を行う農業法人、個人農業者、農業支援サービス事業者などです。資金を申請して受けるのは、就農希望者本人ではなく雇用する農業法人等です。
2026年8月31日現在、令和8年度第1回と第2回の受付は終了しています。一方、雇用就農者育成・独立支援タイプと新法人設立支援タイプの第3回は2026年10月22日から11月25日までの予定として実施主体の公式ページに掲載済みです。次世代経営者育成タイプは別日程で、2027年1月29日まで随時募集されています。
「年60万円・4年間」という数字だけで判断すると、申請者、採用時期、雇用契約、研修内容のどこかで要件を外しやすい制度です。まずは全体像を一枚の表で押さえましょう。
| 確認項目 | 令和8年度の内容 |
|---|---|
| 制度名 | 雇用就農資金 |
| 所管 | 農林水産省 |
| 事業実施主体 | 一般社団法人全国農業会議所(全国農業委員会ネットワーク機構) |
| 基本の対象 | 50歳未満の就農希望者を新たに雇用し、実践研修を行う農業法人等 |
| 基本の助成額 | 1人当たり月5万円、年60万円、最長4年間 |
| タイプ | 雇用就農者育成・独立支援、新法人設立支援、次世代経営者育成の3タイプ |
| 申請窓口 | 原則として就業場所を管轄する都道府県農業会議等 |
| 申請方法 | タイプに応じて応募フォーム、メールまたは郵送。jGrants申請ではない |
制度概要と金額は、農林水産省の雇用就農資金の公式ページおよび令和8年度の事業概要資料(2026年8月31日参照)に基づきます。
雇用就農資金は「就農者本人への給付」ではない

農業法人等が雇用と育成を続けるための資金
雇用就農資金は、農業に就職する本人へ生活費を直接交付する制度ではありません。新しい人材を受け入れ、仕事を通じた研修を実施する雇用側の農業法人等が事業参加を申請します。法人だけでなく、おおむね年間を通じて農業を営む個人農業者や、酪農ヘルパー・コントラクターなど一定の農業支援サービス事業者も対象になり得ます。
ただし、選果場や集出荷場で単純作業だけを行う事業者は、令和8年度第2回募集要領上の「農業支援サービス事業者」には含まれません。名称に「農業」が付く事業なら一律に対象、という制度ではない点に注意が必要です。
「経営開始資金」とは受給主体が違います。
独立自営で新規就農する本人への支援を探している場合は、雇用就農資金ではなく、就農準備資金・経営開始資金など別制度が候補になります。農林水産省の就農準備資金・経営開始資金の公式案内で、研修段階、独立開始段階、雇用就農のどこに当たるかを切り分けてください。
提出資料の組み立て方を先に整理したい方は、補助金ナビの補助金申請書の整え方ガイドも参考になります。ただし、実際の申請には雇用就農資金の当該回・当該タイプの様式を使ってください。
3タイプは「育てた後の進路」で選ぶ

雇用就農資金には3タイプあります。よく検索される年60万円の枠は1つ目であり、新法人の設立を目指す場合や、既存職員を外部へ派遣して経営者候補に育てる場合は金額も要件も変わります。
| タイプ | 誰をどう育てるか | 助成額 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 雇用就農者育成・独立支援 | 新たに雇った就農希望者へ、農業就業の継続または独立に必要なOJTを行う | 月5万円、年60万円 | 最長4年間 |
| 新法人設立支援 | 新たな農業法人を設立して独立する人材を雇い、技術と経営を教える | 24か月目まで月10万円、25か月目以降は月5万円 | 最長4年間 |
| 次世代経営者育成 | 既存の役員・正社員・家族経営の後継者を他法人へ派遣する | 代替職員人件費と派遣研修経費を合わせて月10万円まで | 最短3か月から最長2年間 |
上表は、農林水産省が2026年6月18日に公表した令和8年度第2回募集のプレスリリースと、2026年4月7日最終改正の雇用就農資金等実施要綱に基づきます。
雇用就農者育成・独立支援タイプ
最も標準的なタイプです。1人を48か月すべて支援できた場合、月5万円を単純計算すると最大240万円規模になります。ただし、1経営体当たり同一年度の新規採択は5人までで、3人目以降の助成額は年20万円までです。全員について「年60万円」と見積もると資金計画がずれます。
また、採択は予算の範囲内で行われます。要件を満たしていても応募数が予算を上回れば、審査会で優先順位が付けられ、不採択となる場合があります。上限額は受給保証額ではありません。
新法人設立支援タイプ
新しい農業法人を設立して独立する意思がある就農希望者を雇い、栽培・飼養技術に加えて経営ノウハウも育成するタイプです。1人当たり24か月目までは月10万円、25か月目以降は月5万円。4年間継続した場合の単純計算は最大360万円規模です。
金額が高い分、ゴールも明確です。令和8年度第2回募集要領では、研修終了後1年以内に新たな農業法人を設立して独立する強い意思が求められます。「いつか独立できればよい」という曖昧な計画ではなく、法人設立後の事業構想、役割、経営資源の引継ぎまで話し合っておく必要があります。
次世代経営者育成タイプ
このタイプは新規採用者向けではありません。すでに就農して経営に参画している役員・正社員・家族経営の後継者を、国内外の先進的な農業法人や異業種法人へ派遣し、財務管理、人材育成、労務管理、マーケティングなどをOJTで学ばせる仕組みです。
助成対象は、派遣する研修生の代わりに新たに雇う職員1人分の人件費と、転居費、住居費、通勤交通費、研修負担金です。合計で月10万円まで、年間最大120万円、最長2年間なので、全期間では最大240万円規模となります。詳細は実施主体の次世代経営者育成タイプ公式募集ページ(2026年8月31日参照)で確認できます。
助成額を見積もるときの4つの補正

月額単位で支援対象月を数える
雇用就農者育成・独立支援タイプは月5万円、新法人設立支援タイプは当初24か月が月10万円、その後が月5万円です。「採択されたら4年分が一括交付される」という意味ではありません。雇用・研修を継続し、各時点の事業要件を満たすことが前提です。
3か月未満で終了すると交付されない
実施主体の令和8年度案内では、事業実施期間が3か月未満の場合は助成金が交付されないと明記されています。退職や雇用条件の変更が生じたら放置せず、速やかに中止届など必要な手続きを相談してください。
多様な人材には年15万円の加算がある
雇用就農者育成・独立支援タイプと新法人設立支援タイプでは、新規雇用就農者が障がい者、生活困窮者、刑務所出所者等に該当する場合、年15万円(月1万2,500円)が加算されます。該当性と必要書類は自己判断せず、応募回の募集要領と都道府県農業会議等で確かめましょう。
定額助成であり、「経費の何割」という制度ではありません。
最初の2タイプは、機械購入費の2分の1といった補助率方式ではありません。新規雇用、研修、労務管理などの要件を満たすことに対する月額の定額助成です。一方、次世代経営者育成タイプは、代替職員人件費や派遣研修経費という対象経費の実費相当が基礎になります。同じ「雇用就農資金」でも、資金の計算方法を混ぜないことが大切です。
農業法人等に求められる要件

年間を通じた農業と実践研修ができること
対象となる農業法人等は、おおむね年間を通じて農業を営み、支援終了後も農業経営を続ける事業体などです。新規雇用者を主に農畜産物の生産業務へ配置し、仕事を通じて技術と知識を教えられる体制が必要です。自社で生産した農畜産物の加工・販売は範囲に含まれます。
研修内容の例として、令和8年度第2回募集要領は、作物の栽培管理技術、家畜の飼養技術、経営ノウハウ、農産加工技術、販路開拓手法、販売接客能力を挙げています。単なる労働力確保ではなく、育成計画が中心です。
指導者と研修計画を用意できること
研修指導者は、原則として申請する農業法人等の役員または従業員で、5年以上の農業経験を持つ者、または一定の認定農業者などである必要があります。何を、誰が、どの時期に、どう習得させるかを研修計画へ落とし込みます。
雇用就農者育成・独立支援タイプでは、栽培管理技術または家畜の飼養技術の研修が必須です。独立を前提にする場合と新法人設立支援タイプでは、経営ノウハウの研修も必須になります。
労働環境を整えていること
雇用保険と労災保険への加入、法人の場合は厚生年金保険と健康保険への加入が原則です。休憩、休日、有給休暇、就業規則、出勤簿、賃金台帳、労働者名簿の整備も見られます。常時10人以上の従業員がいる農業法人等は、就業規則を定めていることが要件です。
申請前に賃金台帳の記載を整えたい場合は、補助金ナビの助成金の支給申請で賃金台帳はどう見られる?整え方と不備例4選もあわせてご覧ください。
「働き方改革」の取組を進めること
農業の「働き方改革」実行計画を作成し、従業員と共有します。さらに、年間総労働時間、育児・介護休業、人材育成と評価、働き方改革に資する施設、くるみん・えるぼし認定などの項目から、所定の期限までに2つ以上へ取り組むことが求められます。申請書だけを整えて終わる制度ではありません。
地域計画と過去の定着状況も見る
原則として、地域計画に「農業を担う者」として位置付けられている、または位置付けられる見込みがあることも要件です。過去5か年度に本事業や旧事業で2人以上を受け入れた経営体は、原則として農業への定着率が2分の1以上であることも確認されます。
新規雇用就農者に求められる要件

採用時に原則50歳未満であること
対象者は、支援終了後も就農を続ける、または研修終了後1年以内に独立する強い意思を持ち、採用時に原則50歳未満である人です。「49歳以下」と「50歳未満」は同じ範囲ですが、年齢の基準日は申請日ではなく採用日時点です。
新規採用後4か月以上12か月未満で支援を始めること
令和8年度第2回では、2025年10月1日から2026年6月1日までに勤務を開始し、2026年10月1日の支援開始時点で就業期間が4か月以上12か月未満となる人が対象でした。採用してすぐ申請する制度でも、何年も勤務した人を後から対象にする制度でもありません。
事業実施主体の令和8年度第1回事業マニュアルの年度スケジュールでは、第3回の対象となる採用日を2026年2月1日から10月1日までとしています。ただし、募集日程には変更可能性の注記があるため、応募時は第3回募集要領にも同じ範囲が記載されているか照合してください。
農業経験、親族関係、在留資格にも条件がある
雇用就農者育成・独立支援タイプの令和8年度第2回募集要領では、正社員採用日時点の農業就業期間が合計5年以内で、研修が必要と認められることが求められました。代表者の3親等以内の親族は原則対象外ですが、集落営農組織や別居・雇用保険適用事業所など一定の例外があります。
外国人の場合は、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者のいずれかの在留資格が要件です。技能実習や特定技能だから当然に対象になる、とは判断できません。
労働時間は原則週35時間以上
所定労働時間は、その経営体の他の従業員と同じフルタイムの勤務体系で、年間平均して原則週35時間以上です。育児・介護を理由とする短時間勤務や障がい者の場合は週20時間以上とする例外が令和8年度第2回募集要領にあります。パート・アルバイトという呼称だけで判断せず、契約内容と実態を窓口へ示して相談してください。
令和8年度の募集実績と次の受付
| 区分 | 募集期間 | 支援開始 | 2026年8月31日現在 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2026年3月4日〜4月7日 | 2026年6月1日 | 受付終了 |
| 第2回 | 2026年6月18日〜7月22日 | 2026年10月1日 | 受付終了 |
| 第3回 | 2026年10月22日〜11月25日予定 | 2027年2月1日予定 | 募集開始前 |
| 次世代経営者育成 | 2027年1月29日まで随時 | 申請日の翌々月が基本。窓口で個別確認 | 受付中 |
第1回の日程は農林水産省の2026年3月4日付プレスリリース、第2回の日程と次世代経営者育成タイプの期限は2026年6月18日付プレスリリース、第3回予定は全国新規就農相談センターの令和8年度募集スケジュールと事業マニュアル(いずれも2026年8月31日参照)を根拠としています。
第3回の日程には「応募状況により変更する場合がある」と注記されています。カレンダーへ予定を入れるだけでなく、募集開始後に掲載される当該回の募集要領で、対象となる採用日、締切時刻、提出方法、必要様式をそろえてください。
申請窓口と提出までの流れ
Step 1:育成後の進路からタイプを決める
雇用を継続するのか、本人の独立を支えるのか、新法人設立まで進めるのか、既存職員を外部派遣するのかを整理します。名称ではなく、研修後に実現したい状態から選ぶのが近道です。
Step 2:就業場所の都道府県農業会議等へ相談する
申請する法人の所在地と実際の就業場所が異なる場合、令和8年度第2回募集要領では、就業場所が所在する都道府県農業会議等が申請先です。全国の窓口は各県の申請・相談窓口一覧から探せます。
Step 3:採用日と雇用契約を照合する
採用時年齢、勤務開始日、支援開始時の在職月数、所定労働時間、契約期間、担当業務を確認します。雇用就農者育成・独立支援タイプは原則として期間の定めのない正社員契約です。独立前提の場合は例外があるため、契約締結前から窓口に相談すると手戻りを減らせます。
Step 4:研修計画と労働環境の資料をそろえる
研修テーマ、指導者、習得目標、季節ごとの作業、技術習得の確かめ方を整理します。同時に、雇用契約書、保険加入、就業規則、出勤簿、賃金台帳、働き方改革実行計画などを点検します。
Step 5:当該回の様式で事業参加を申請する
雇用就農者育成・独立支援タイプの第2回は応募フォームが基本で、利用が難しい場合はメールまたは郵送も可能でした。新法人設立支援タイプは、事業申請書と添付書類を都道府県農業会議等へ原則メールで提出する方式でした。第3回では、公開される募集要領の指示を優先してください。
Step 6:採択後に研修と記録を開始する
採択後は、承認された研修計画に沿ってOJTを実施し、勤務と賃金の記録を保管します。雇用条件、研修内容、休職・退職などに変更が生じた場合は、独断で処理せず担当窓口へ連絡します。
Step 7:事業実施マニュアルに沿って交付申請する
事業参加の応募と、採択後の助成金交付申請は別の手続きです。採択後は事業実施者向け公式ページから、自分の採択年度・回次に対応するマニュアル、共通様式、助成金交付申請書を使います。古い様式を検索結果から直接流用しないでください。
研修計画は「農作業を任せる予定表」にしない
技術、経営、安全、振り返りをつなげる
良い研修計画は、作業名を並べるだけではありません。たとえば野菜経営なら、圃場準備、播種・定植、栽培管理、病害虫対策、収穫、選別、出荷という技術の流れに、安全管理、原価、販売、作業の振り返りを組み合わせます。畜産なら、飼養管理、衛生、防疫、繁殖、記録管理など、経営の実態に合う項目を組み立てます。
季節変動を前提に年間像を示す
農業は季節で作業内容が変わります。令和8年度第2回募集要領は、研修をおおむね年間を通じて行うことを求めています。繁忙期だけの現場作業に偏らず、農閑期には経営管理、機械整備、販売計画、研修成果の確認などを配置し、年間で何を身につけるのかを示しましょう。
古い研修時間情報をそのまま転記しない
検索すると、旧年度のQ&Aに記載された研修時間が見つかることがあります。しかし、基準にするのは応募する回の募集要領と事業実施マニュアルです。令和8年度第2回募集要領では、栽培管理技術または家畜の飼養技術を含む実践研修をおおむね年間を通じて行うことが明記されています。時間数だけを満たす発想ではなく、現行資料に沿って内容と記録方法を設計してください。
申請でつまずきやすい4つの場面
採用日の対象範囲を過去回から推測する
❌ 第2回の採用対象期間を、そのまま第3回へずらして申請準備をする
⭕ 第3回募集要領が掲載されたら、採用日、支援開始日時点の在職月数、雇用形態を一つずつ照合する
募集期間と採用対象期間は別です。ここを混同すると、ほかの条件が整っていても対象から外れます。
従業員を増やせば全員が年60万円だと思う
❌ 同一年度に5人採用し、5人全員を年60万円で予算化する
⭕ 雇用就農者育成・独立支援タイプは3人目以降が年20万円までであることを反映し、採択が予算の範囲内であることも織り込む
労務書類を申請直前に作り直す
❌ 契約書、出勤簿、賃金台帳、保険加入状況の不一致を残したまま提出する
⭕ 実際の勤務実態と各書類を突き合わせ、休憩・休日・有給休暇・所定労働時間の運用まで整える
書類だけ整っても、現地確認時の実態と違えば問題になります。
同じ人・同じ期間で国の助成を重ねる
❌ 対象者の人件費、雇用奨励、研修について、同じ支援期間に別の国の助成も受ける
⭕ 併用候補がある段階で都道府県農業会議等へ制度名、対象者、対象期間、対象経費を示し、重複の有無を相談する
令和8年度実施要綱は、支援期間と重複する国の人件費助成、雇用奨励金、研修助成などを受給していないことを要件としています。判断の枠組みは助成金の併給調整と二重計上の考え方でも整理しています。
旧「農の雇用事業」と名称を混同しない
旧制度の募集は令和3年度で終了
農林水産省は、農の雇用事業の公式ページで「募集は令和3年度で終了」と明記し、制度活用を検討する人を雇用就農資金へ案内しています。令和4年度以降は雇用就農資金の実施要綱・実績が公表されています。
古い様式や古い金額を現行制度へ持ち込まないでください。
検索結果には「農の雇用事業」のマニュアル、事例、様式が残っています。過去の育成事例を学ぶ資料としては有用ですが、令和8年度の申請条件や提出様式の根拠にはできません。申請時は「雇用就農資金」「令和8年度」「第何回」「選んだタイプ」の4点が一致した資料を開いてください。
採用・雇用系の助成金とも目的が異なる
雇用就農資金は農業分野の就農人材育成に特化しています。一般の雇用助成金と対象者や所管、申請窓口が違うため、制度名だけで併用可否を決められません。全体像を比較したい場合は、採用・雇用で使える助成金まとめ完全ガイド|目的別4制度を比較も参考にしつつ、同一人物・同一期間の重複は個別に確認してください。
雇用就農資金のよくある質問
Q1.雇用就農資金はいくら受けられますか?
基本の雇用就農者育成・独立支援タイプは、1人当たり月5万円、年60万円、最長4年間です。新法人設立支援タイプは24か月目まで月10万円、25か月目以降は月5万円。次世代経営者育成タイプは対象経費を合わせて月10万円まで、最長2年間です。採択と全期間の交付を保証する金額ではありません。
Q2.個人農家でも申請できますか?
はい。おおむね年間を通じて農業を営み、農畜産物の販売収入があり、指導者、雇用契約、保険、労務管理、研修計画などの要件を満たす個人農業者は対象になり得ます。個別の経営形態は、都道府県農業会議等に資料を示して相談してください。
Q3.雇われる就農希望者本人が申請できますか?
できません。申請者は雇用して研修を行う農業法人等です。本人が独立就農に向けた資金を探している場合は、就農準備資金・経営開始資金など別制度を確認します。
Q4.研修時間は年間何時間必要ですか?
応募回の募集要領と、採択後の事業実施マニュアルを基準にしてください。令和8年度第2回募集要領では、研修をおおむね年間を通じて行い、作物の栽培管理技術または家畜の飼養技術を含めることが示されています。古い年度のQ&Aにある時間数だけを現行要件として扱わず、窓口へ研修計画を提示して確認するのが安全です。
Q5.パートや短時間勤務でも対象ですか?
通常は、他の従業員と同じフルタイム勤務で、年間平均の所定労働時間が原則週35時間以上です。育児・介護による短時間勤務や障がい者の場合は週20時間以上の例外があります。雇用形態の呼称ではなく、契約と勤務実態で判断されます。
Q6.途中で退職・中断した場合はどうなりますか?
要件を満たさなくなった場合は、速やかに中止届を提出します。事業実施期間が3か月未満なら助成金は交付されません。すでに交付された分の取扱いは中断理由や手続き状況で異なり得るため、担当の都道府県農業会議等へ早めに連絡してください。
Q7.第3回募集はありますか?
2026年8月31日現在、雇用就農者育成・独立支援タイプと新法人設立支援タイプの第3回は、2026年10月22日から11月25日までの予定として公式ページに掲載されています。年度スケジュール上の対象採用日は2026年2月1日から10月1日までです。応募状況により変更される場合があるため、募集開始後の第3回募集要領で最終的な日程と採用対象期間を確かめてください。
Q8.助成金交付申請書はどこから入手しますか?
採択後に使う助成金交付申請書は、全国新規就農相談センターの「現在事業を実施されている方へ」ページから入手できます。採択された年度・回次に対応する事業実施マニュアルと組み合わせて使い、検索で見つけた旧様式を流用しないでください。
参考・出典
- 雇用就農資金 — 農林水産省(参照日:2026年8月31日)
- 「雇用就農資金」令和8年度第2回目の募集を実施します — 農林水産省、2026年6月18日
- 「雇用就農資金」令和8年度第1回目の募集を実施します — 農林水産省、2026年3月4日
- 令和8年度 雇用就農資金等実施要綱 — 農林水産省、2026年4月7日最終改正
- 農の雇用事業 — 農林水産省(参照日:2026年8月31日)
- 雇用就農資金に応募する — 全国新規就農相談センター(参照日:2026年8月31日)
- 次世代経営者育成タイプに応募する — 全国新規就農相談センター(参照日:2026年8月31日)
最後に確認すべきこと
雇用就農資金を使えるかどうかは、金額より先に誰を、いつ採用し、どのタイプで、どんな研修を行うかで決まります。準備の順番は次の3点です。
- 育成後の進路を決め、3タイプのどれに当たるかを整理する
- 採用日・年齢・農業経験・労働時間・雇用契約を、応募回の募集要領と照合する
- 就業場所の都道府県農業会議等へ相談し、研修計画と労務書類を整える
令和8年度第3回を検討する場合は、年度スケジュールに示された採用対象期間(2026年2月1日〜10月1日)を準備の目安としつつ、募集開始後に第3回募集要領を開いて日程と様式を確定してください。制度の対象確認や手続きそのものは、全国農業会議所または都道府県農業会議等が相談先です。
あわせて、雇用に関する他制度を探すなら採用・雇用で使える助成金ガイド、重複受給の整理には助成金の併給調整ガイドをご利用ください。農業法人のAI・DX導入計画を制度活用と切り分けて整理したい場合は、株式会社Uravationのお問い合わせフォームからご質問いただけます。申請書の作成代行や採択・交付の保証を行うものではありません。
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
