11月の申請期限を前に、総務担当者の机には見積書、36協定、年休管理簿が並んでいます。
様式第1号を開いたものの、どの事業場を指定し、成果目標と設備・制度の改善をどう結び付けるかで手が止まりやすい場面です。
2026年10月16日現在、労働時間短縮・年休促進支援コースの交付申請は、様式第1号と事業実施計画(様式第1号別添)を軸に、記入内容と裏付け資料を一貫させて作ることが本題になります。
30秒でわかる記入順
- 申請事業主の法人番号、労働保険番号、業種、労働者数を公的書類どおりに転記する
- 改善事業と成果目標を実施できる指定事業場を決め、別紙1と年休管理簿・就業規則・36協定を照合する
- 別添で、現状の課題、実施する改善事業、期待する労働能率の改善、成果目標を一本の線でつなぐ
- 続紙1の数量・単価・実施時期を見積書と一致させ、続紙2以降の目標・意見聴取・経費を埋める
- 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)またはJグランツへ、添付書類と一緒に提出する
最大の停止線:申請前に見積りを取ることはできますが、発注・契約は交付決定通知を受けた後です。交付決定前に契約した内容は、原則として改善事業に含められません。
まず自社がコースの対象になるかを判定したい方は、労働時間短縮・年休促進支援コースの要件と上限額を先に確認してください。5コースの違いや車両の扱いは働き方改革推進支援助成金の5コース比較、勤務間インターバルは勤務間インターバル導入コース、IT企業など業種別の様式は業種別課題対応コースの申請ガイドが対応します。ここからは、労働時間短縮・年休促進支援コースの様式第1号に範囲を絞ります。
2026年度の受付条件を1枚で確認

厚生労働省の令和8年度公式ページでは、申請受付開始、現行様式、提出先、申請期限がまとめて案内されています。支給要領と申請パンフレットには「4月28日誤記修正等のため差替え」と表示されているため、以前保存したファイルを流用せず、申請日に最新版をダウンロードしましょう。
| 確認項目 | 2026年10月16日時点の公式情報 |
|---|---|
| 対象コース | 働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース) |
| 交付申請期限 | 令和8年11月30日(月)午後5時 |
| 早期終了 | 国の予算額に制約があるため、期限前に受付を締め切る場合あり |
| 紙の申請先 | 原則として本店所在地を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室) |
| 電子申請 | Jグランツを利用可能。必要書類はPDFで用意する |
| 中心となる書類 | 交付申請書(様式第1号)と事業実施計画(同様式の別添・続紙・別紙) |
| 標準の補助率 | 対象経費の3/4。常時使用する労働者30人以下で、改善事業⑥〜⑨の所要額が30万円を超える場合は4/5 |
| 成果目標の上限 | 時間外・休日労働の上限設定は50万円・100万円・150万円の区分、年休の計画的付与と時間単位年休・特別休暇は各25万円。加算を選ぶ場合は別途要件あり |
| 事業実施 | 交付決定日から令和9年1月31日まで |
上限額は選ぶ成果目標や加算で変わります。様式を埋める前に、対象要件と上限額を既刊で判定し、今回の原稿では欄の書き方に集中するのが効率的です。助成金を使った後の負担額や割引率は、企業ごとの条件と審査結果で変わるため、この記事では計算しません。
申請事業主・口座・確認事項
社内措置・改善事業・成果目標・経費
36協定・年休管理簿・就業規則・見積書など
同じ内容を一式で提出
様式第1号本体は公的書類どおりに転記する

様式第1号の本体は、事業計画を長文で説明するページではありません。法人・労働保険・業種・口座など、申請主体を特定する情報と支給要件の確認欄です。ここは表記ゆれを作らず、登記、労働保険関係成立届、労働保険概算保険料申告書、通帳などの元資料を横に置いて転記します。
冒頭の日付・宛先・事業主欄
- 年月日:労働局への提出日を記入します。郵送の場合は発送日です。
- 宛先:管轄する都道府県労働局長名を記入します。所在地は厚生労働省の都道府県労働局所在地一覧で確認できます。
- 事業主:所在地、電話番号、法人名、代表者の職氏名を公的書類の表記に合わせます。
- 代理人・社会保険労務士:提出代行や事務代理を行う場合に表示します。自社だけで提出する場合に、架空の担当者名を入れる欄ではありません。
「1 申請事業主について」の埋め方
| 欄 | 転記・確認する内容 | 照合する資料 |
|---|---|---|
| (1)法人番号 | 13桁の法人番号。個人事業主等は不要 | 法人番号公表サイト、登記情報 |
| (2)労働保険番号 | 継続事業の一括申請をしている場合は指定事業(本社等)の番号。枝番号の位置にも注意 | 労働保険関係成立届、概算保険料申告書 |
| (3)業種 | 日本標準産業分類の中分類番号と分類項目名 | 自社の主な事業内容、総務省の日本標準産業分類 |
| (4)資本金等 | 資本金または出資総額を円単位で記入 | 登記情報、決算関係資料 |
| (5)常時使用する労働者数 | 企業全体の人数。指定事業場だけの人数と混同しない | 労働者名簿、雇用状況 |
| (6)〜(12) | 年休時季指定の就業規則、年休管理簿、不正受給、暴力団関係、法令違反、倒産見込み、労働保険料滞納の各確認 | 就業規則、年休管理簿、納付状況、社内確認 |
| (13)他の補助金・助成金 | 申請中または受給済みなら制度名を記入し、受給済みの場合は受給時期も記入 | 申請控え、交付・支給通知 |
| (14)振込口座 | 金融機関・支店・口座種別・番号・カタカナ名義 | 通帳、口座情報 |
| (15)取引改善への協力 | 建設業の発注、運送業の荷主、医療機関受診への配慮に関する選択。公式様式上、どちらを選んでも審査には影響しない | 様式の注意書き |
(6)から(12)は単なる「全てチェックする欄」ではありません。実態と規程を照合し、該当しない項目がある場合は、提出前に管轄労働局や社会保険労務士へ扱いを相談してください。
指定事業場は成果目標を実行・証明できる拠点から決める

交付要綱では、指定事業場を「事業実施計画において指定した事業場」と定義しています。様式第1号別添の続紙1に事業場数、別紙1に事業場名・所在地・常時使用する労働者数を書きます。
全事業場を必ず指定することや、指定できる最低・最大事業場数は、2026年10月時点で公式に記載なしです。一方、年休管理簿、一定の場合の就業規則、3つの社内措置、計画の周知、選択した成果目標は、全ての指定事業場でそろえる必要があります。成果目標が未達の指定事業場が1つでもあると、その成果目標に対応する助成額は支給されません。
したがって、次の順で決めるのが実務的です。これは公式規定を踏まえた整理であり、事業場数を減らせば有利になるという意味ではありません。
- 候補となる本社・支店・工場・店舗を一覧にする
- 各事業場の年休管理簿、就業規則、36協定、勤怠記録がそろっているかを確認する
- 計画した改善事業を実施し、選択した成果目標の達成を証明できるかを担当者と確認する
- 続紙1の「指定事業場数」と別紙1の行数を一致させる
- 計画の周知先、意見聴取、証拠書類の保管担当を事業場ごとに決める
全ての指定事業場では、付与実績にかかわらず年休管理簿が必要です。常時10人以上の労働者を使用する指定事業場は、年5日の年休時季指定の対象者・指定方法等を定めた就業規則を、交付申請前に労働基準監督署へ届け出ておく必要があります。パートタイマー用など別個の就業規則がある場合も、適用対象を漏らさないよう注意します。
別添の最初は3つの社内措置を埋める

様式第1号別添の「1 労働時間等設定改善のための措置」は、(1)から(3)まで全て記載します。設備の購入計画だけを書いて終わりにはできません。
(1)労使の話合いの機会
会議名と開催頻度、または開催予定時期を書きます。既存の労使協議会、安全衛生委員会、プロジェクトチームなどを活用する方法もありますが、書面の回覧だけではなく、原則として対面またはWeb会議で協議します。事業実施予定期間内に少なくとも1回は開催できる計画にし、議事録を残せる運用にします。
(2)苦情・意見・要望の担当者
労働時間や休暇について、労働者から個別の相談を受ける担当者の職名と氏名を記入します。役職名だけ、部署名だけでは様式の欄が埋まりません。選任後は、全指定事業場の労働者に担当者の職氏名と役割を文書や社内システムで周知します。
(3)事業実施計画の周知
社内メール、見やすい場所への掲示、文書の直接交付、その他の方法から実施方法を選び、時期を記入します。既に実施している場合は「実施中」と併記します。口頭だけの周知は、客観的な証拠が残らないため認められません。
ここで大切なのは、別添の続紙に書く改善事業と成果目標を、周知する計画の中身にも反映することです。周知用文書、メール送信記録、掲示写真、会議議事録は、支給申請に備えて保管しておきましょう。交付額の確定後は、支出の証拠書類と収支簿を、交付額が確定した日の属する年度の終了後5年間保存します。取得財産がある場合は、処分制限期間との関係も交付要綱で確認してください。
改善事業と成果目標を1本の線で結ぶ

「2-1 改善事業及び成果目標」では、改善事業を1つ以上、成果目標①〜③を1つ以上選びます。④賃金引上げと⑤割増賃金率引上げは追加する成果目標です。チェックの数を増やすことより、現状と証拠に合う目標を選ぶことが重要です。
改善事業は9区分から選ぶ
- 労務管理担当者に対する研修
- 労働者に対する研修、周知・啓発
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則、労使協定等の作成・変更
- 人材確保に向けた取組
- 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
- 労務管理用機器の導入・更新
- デジタル式運行記録計の導入・更新
- 上記6〜8以外の労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
たとえば勤怠ソフト、労務管理機器、業務時間を減らす設備を候補にする場合でも、「導入する製品が高機能だから」だけでは足りません。現在の作業方法、どこに時間がかかっているか、誰がどの作業で使うか、導入により作業単位の時間がどう変わる見込みかを、自社の勤怠記録や作業記録に基づいて書きます。PC、タブレット、スマートフォン、乗用自動車などは原則対象外となる扱いがあるため、対象経費の判断は支給要領と管轄労働局で確認してください。
必須選択の成果目標は3つ
| 成果目標 | 様式で確認・記入する中心事項 | 先に見る資料 |
|---|---|---|
| ①時間外・休日労働の上限設定 | 過去の時間外労働実態、現在有効な36協定の設定、改善後に届け出る36協定の設定 | 過去2年の勤怠記録、現行と直前の36協定 |
| ②年休の計画的付与の導入 | 現状で労使協定を締結していないこと、年休付与日数が5日を超える労働者の有無 | 年休管理簿、就業規則、労使協定 |
| ③時間単位年休と特別休暇の導入 | 導入する特別休暇、取得見込み人数・延べ時間または日数、現行制度の有無 | 就業規則、時間単位年休の労使協定、年休管理簿 |
①を選ぶ場合、全指定事業場で令和8年4月1日以前の2年間に、少なくとも1か月は45時間超、1年単位の変形労働時間制では42時間超の時間外労働実態があることなど、細かな選択要件があります。申請日を有効期間に含む36協定も必要です。②と③も「新規導入」が前提になるため、既に同じ制度を導入している事業場が混ざっていないか確認します。
成果目標は、改善事業の結果として達成を目指せるものを選びます。年休制度を整備するのに、年休取得を妨げている業務の見直しや周知が何もない。設備を入れるのに、時間外労働や休暇取得との関係が書かれていない。こうした計画は、書類同士がつながりません。
どの作業に、なぜ時間がかかるか
研修・規程整備・ソフト・機器など
作業時間・休暇取得への変化
36協定・年休制度の達成状態
勤怠・協定・規程・議事録
続紙1は課題・取組・効果・費用を同じ順に書く
「2-2 改善事業」では、指定事業場数、事業実施予定期間、改善事業の詳細を記入します。始期は具体的な日付のほか、「交付決定の日から」を選べます。交付決定日を予測して固定日を置くより、発注可能日との関係を誤解しない表現を選びます。
内容欄は6要素で組み立てる
- 対象業務:現在行っている作業の名称と流れ
- 課題:どの工程に時間・手戻り・待ちが生じているか
- 原因:手作業、転記、移動、属人化など、自社記録で説明できる要因
- 改善事業:導入・実施する研修、規程変更、ソフト、機器、設備の内容と数量
- 見込み:改善後に労働能率や休暇取得環境がどう変わるか。根拠となる測定方法も決める
- 成果目標との関係:選択した①〜③の達成に、なぜこの改善事業が必要か
単価と個数、研修の対象人数、サービス利用期間などは、見積書で追える粒度にします。「勤怠システム一式」のような一行だけでは、審査側が数量・仕様・価格を照合しにくくなります。複数の機器やサービスを組み合わせる場合は、それぞれの役割を分けて書きましょう。
アとイの区分を混ぜない
続紙1は、①〜⑤の研修・周知・コンサルティング・規程整備・人材確保を「ア」、⑥〜⑨のソフトウェア・機器・設備等を「イ」に分けます。それぞれの所要額計と合計額を記入し、税抜か税込かを選択します。見積書の合計、続紙1の内訳、続紙4の助成対象経費が同じ順序・同じ金額になるようにそろえます。
見積りは先、契約は交付決定後
4月28日差替版の支給要領では、原則として複数事業者から相見積りを取得し、交付申請時に2以上の見積書を提出するとしています。見積りの取得は交付申請前でも構いません。一方、発注書の発行、売買・請負・利用契約の締結などは、交付決定通知の受領後に行います。
見積りが1者しか取れない特別な事情がある場合は、市場参考価格などの追加資料を求められることがあります。自己判断で1者のまま提出するのではなく、管轄労働局に相談してください。納品時期も見積り段階で確認し、事業実施予定期間内に契約の履行まで終えられる計画にします。
続紙2〜4は目標・意見・経費を資料と照合する
続紙2:選んだ成果目標だけを正確に埋める
時間外・休日労働の上限設定では、過去の実態、改善前の36協定、改善後に予定する36協定を区別します。年休の計画的付与では、現行の労使協定と年休付与日数を確認します。時間単位年休・特別休暇では、導入する休暇の種類、取得見込み人数、延べ時間または日数、現行制度の有無を記入します。
取得見込みを空想で置かないことが大切です。対象となる労働者数、過去の休暇取得、労使の意見、実施予定期間を使い、自社で説明できる数字にします。上限額欄は、選んだ成果目標と改善前後の条件を公式資料で照合します。
続紙3:追加目標と労働者の意見
賃金引上げ、割増賃金率引上げを追加しない場合、その追加目標欄は記入不要です。「2-4 上記2-2及び2-3に対する労働者の意見」では、意見を聴いた労働者の職氏名、改善事業と成果目標への意見、計画への反映状況を書きます。記載に代えて、労使の話合いの議事録を添付する方法もあります。
意見聴取は少なくとも1名で足りますが、事情に応じた人数にします。過半数労働組合がある場合はその労働組合、ない場合は過半数代表者から意見を聴くよう努める扱いです。改善事業や成果目標を後で変更する場合は、内容によって再度の意見聴取が必要になります。
続紙4:経費と消費税の選択
「3 助成対象経費」では、アとイの所要額、補助率を用いた額、成果目標の上限額・加算額を記入し、低い方を国庫補助所要額にします。「4 消費税仕入控除税額に関する事項」では、税抜で算定するか税込で算定するかを選択します。経費の一部でも税込で計上した場合は、公式記載例に従って税込の選択肢を確認します。
計算欄は公式様式の式に沿って埋めます。助成後の自己負担額を営業資料のように見せたり、固定の割引率として案内したりしないでください。税区分や仕入控除税額の扱いに迷う場合は、管轄労働局と税理士へ確認しましょう。
添付書類は共通資料と条件付き資料に分ける
4月28日差替版の申請パンフレットは、交付申請時の主な提出書類を一覧にしています。紙申請では様式第1号と事業実施計画を原本で、証拠書類を写しで提出する構成です。Jグランツでは必要書類をPDFで用意します。
| 区分 | 主な書類 | 様式との照合点 |
|---|---|---|
| 申請書 | 交付申請書(様式第1号)、事業実施計画(様式第1号別添) | 事業主名、指定事業場数、改善事業、成果目標、経費 |
| 労働時間 | 36協定、賃金台帳、タイムカード・日報など | 改善前の時間外・休日労働、特別条項、選択要件 |
| 年休・休暇 | 年休管理簿、就業規則など | 全指定事業場の整備状況、年休・特別休暇の現行規程 |
| 成果目標の選択要件 | 申請日を有効期間に含む36協定、労使協定など | 続紙2で選んだ目標の前提条件 |
| 経費 | 2以上の見積書、経費の積算に関わる社内規程など | 続紙1の単価・数量・所要額、実施時期 |
| 加算を選ぶ場合 | 交付申請月の前月1か月分の賃金台帳など | 賃金引上げ、割増賃金率引上げの対象者・現状 |
| 代理申請 | 委任状など | 様式本体の代理人・社会保険労務士欄 |
| 必要に応じて | 労働局長が必要と認める追加資料 | 審査中の照会に対応できる担当者と保管場所 |
同じ資料が複数の要件に該当する場合は、重ねて提出する必要はありません。ただし、「年休管理簿あり」と様式にチェックしたのに一部の指定事業場分がない、続紙2で時間外労働の上限設定を選んだのに申請日に有効な36協定がない、といった食い違いは避けます。
様式第1号・別添・勤怠資料・年休資料・見積書
現行36協定・過去の時間外労働記録
年休管理簿・就業規則・計画的付与の労使協定状況
時間単位年休協定・特別休暇規程・取得見込み
前月賃金台帳・対象労働者情報
提出ルートと交付決定後の流れ
紙で提出する場合は、原則として本店所在地を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)が窓口です。登記上の本店に実態がなく、実質的な本社が別にある場合は、支給要領に沿って所轄を確認してください。郵送申請は期限当日の消印が有効ですが、書類不足の補正時間を考えると、期限当日を前提にしない方が安全です。
Jグランツを使う場合は、2026年11月30日17時までに申請データの送信を完了し、事務局側へ到達している必要があります。アカウント準備、PDF化、容量、入力途中の保存状態を早めに確認しましょう。なお、予算の制約により期限前に受付を締め切る場合があるため、11月30日まで必ず受け付けてもらえると約束された制度ではありません。
- 現行様式を取得:公式ページから様式第1号と4月28日差替版マニュアルを取得
- 交付申請:様式第1号・別添・添付書類を労働局またはJグランツへ提出
- 審査・交付決定:不足や不備があれば補正・追加資料に対応
- 事業実施:交付決定後に発注・契約し、計画どおりに実施
- 変更が生じる場合:軽微な変更を除き、変更前に事業実施計画変更申請書(様式第4号)を提出し、承認を受ける
- 支給申請:事業後に支給申請書(様式第10号)と事業実施結果報告書(様式第11号)を同時提出
様式第4号は、変更後に経緯を伝えるだけの書類ではありません。内容の変更が見込まれた時点で管轄労働局へ相談し、必要な承認を変更前に得ます。また、交付決定時に助成対象経費の範囲に入っていない経費は、変更申請でも追加できない扱いがあります。
課題整理・相見積り・様式第1号提出
発注・契約はしない
発注・契約・納品・支払・成果目標の実施
変更時は事前に様式第4号
様式第10号と第11号を同時提出
提出前に不備を減らす7つの照合
1.指定事業場の数と一覧が合わない
❌ 続紙1は「2事業場」なのに、別紙1には本社だけを記載する。
⭕ 続紙1の数、別紙1の行、事業場別の年休管理簿・就業規則・36協定を一つのチェック表で照合する。
2.改善事業が製品カタログになっている
❌ ソフトウェアの機能や設備の性能だけを並べる。
⭕ 現状の作業、時間がかかる原因、必要な機能・数量、労働能率の変化、成果目標との関係を書く。
3.見積書と続紙1の内訳が違う
❌ 見積書は税抜、続紙1は税込で、数量や利用期間も一致していない。
⭕ 税区分、品名、単価、数量、利用期間、合計を同じ順に並べる。端数処理は公式様式に従う。
4.成果目標の前提資料がない
❌ 時間外・休日労働の上限設定を選んだのに、申請日に有効な36協定や過去実態を示す勤怠資料がない。
⭕ チェックを入れる前に、選択要件を資料で満たせるか全指定事業場について確認する。
5.労働者の意見欄を最後まで空ける
❌ 計画を固めてから形式的に署名だけを集める。
⭕ 改善事業と成果目標を開示して意見を聴き、反映の有無と理由を記録する。議事録で代替する場合も内容を残す。
6.交付決定前に発注する
❌ 納期が心配なので、申請直後に発注書を出す。
⭕ 申請前は相見積りと納期確認までにし、発注書・契約書は交付決定通知を受けてから取り交わす。
7.保存していた古い様式を使う
❌ 春に保存したファイルを差替え表示と照合せず、そのまま提出する。
⭕ 提出日に公式ページを開き、様式第1号と4月28日差替版のマニュアル・支給要領が現行かを確認する。
よくある質問
Q1.様式第1号はどこからダウンロードできますか?
厚生労働省の対象コース公式ページから、様式第1号のWordファイルを取得できます。本体だけでなく、別添、続紙1〜4、指定事業場一覧の別紙1まで同じファイルに含まれます。提出前に公式ページの差替え表示も確認してください。
Q2.会社の全事業場を指定しなければなりませんか?
全事業場を必ず指定するという記載や、最低・最大事業場数は、2026年10月時点で公式に記載なしです。ただし、指定した全事業場で年休管理簿などの要件を満たし、選んだ成果目標を実施・証明する必要があります。対象範囲に迷う場合は、提出前に管轄労働局または社会保険労務士へ相談してください。
Q3.見積書は1者分だけでも申請できますか?
支給要領は、原則として複数事業者から相見積りを取り、交付申請時に2以上の見積書を提出するとしています。専門性や販売形態により2者分をそろえることが難しい場合は、市場参考価格などを求められることがあるため、自己判断せず管轄労働局へ相談してください。
Q4.機器やソフトはいつ発注できますか?
見積取得は交付申請前でも可能ですが、発注・契約は交付決定通知の受領後です。申請したことと交付決定は同じではありません。販売事業者にもこの停止線を共有し、先に注文扱いにならないよう書面を確認しましょう。
Q5.Jグランツなら締切日の夜まで送れますか?
いいえ。令和8年度の交付申請は、2026年11月30日17時までに申請データがJグランツ上で事務局側へ到達している必要があります。送信エラーやPDF不足も考え、締切より前に提出できる工程を組んでください。
Q6.交付決定後に機器や金額を変更できますか?
軽微な変更を除き、変更前に様式第4号で申請し、労働局長の承認を得る手続があります。ただし、交付決定時に助成対象経費の範囲に入っていない経費は、変更申請でも追加できない扱いがあります。契約前に管轄労働局へ確認してください。
Q7.支給申請は様式第10号だけ出せばよいですか?
いいえ。厚生労働省の公式ページは、支給申請書(様式第10号)と事業実施結果報告書(様式第11号)を同時に提出するよう案内しています。今回の交付申請段階では、後で実績を証明できるよう、契約、納品、支払、勤怠、規程、周知の記録を保存することが準備になります。
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参考・公式情報
- 厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」(参照日:2026年10月16日)
- 厚生労働省「働き方改革推進支援助成金交付申請書(様式第1号)」(参照日:2026年10月16日)
- 厚生労働省「令和8年度 働き方改革推進支援助成金 申請パンフレット」4月28日差替版(参照日:2026年10月16日)
- 厚生労働省「働き方改革推進支援助成金交付要綱」(参照日:2026年10月16日)
- 厚生労働省「働き方改革推進支援助成金支給要領」4月28日差替版(参照日:2026年10月16日)
- 厚生労働省「都道府県労働局所在地一覧」(参照日:2026年10月16日)
- デジタル庁「Jグランツ」(参照日:2026年10月16日)
ここまでの要点
- 様式第1号本体は、公的書類どおりの申請者情報と確認事項を記入する
- 指定事業場は、選ぶ成果目標を全拠点で実施・証明できるかを先に照合する
- 別添は「現状の課題→改善事業→労働能率の見込み→成果目標→証拠」の順で一貫させる
- 続紙1の単価・数量・期間・税区分を、2以上の見積書と一致させる
- 見積取得は申請前でもよいが、発注・契約は交付決定後に行う
- 2026年11月30日17時が期限。ただし、予算により早く締め切られる場合がある
最初の作業は、公式ページから現行様式を取得し、指定事業場候補ごとに年休管理簿・就業規則・36協定・勤怠記録を並べることです。その次に改善事業の相見積りを取り、課題と成果目標を結ぶ説明を続紙1へ落とします。
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この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
免責事項
本記事は2026年10月16日時点の厚生労働省・デジタル庁の公表資料に基づく参考情報です。制度、様式、期限、予算状況は変更される場合があります。申請時は必ず公式ページの現行資料を確認し、個別の判断は管轄労働局、社会保険労務士、税理士などの専門家へご相談ください。本記事は交付決定や支給を保証するものではありません。
