千葉県内の中小企業経営者からよく聞く声がある。「補助金はいろいろあるみたいだけど、千葉県で使えるものが整理できていない」。国の補助金に加えて千葉県独自の制度、さらに千葉市・松戸市・船橋市といった市独自の補助金まで把握しようとすると、情報が散乱しているのが正直なところだ。
本記事では、京葉工業地帯(市原・木更津・千葉市)の製造業DX、成田空港周辺の物流・観光AI、幕張新都心のITサービス業まで、千葉県内の産業構造に合わせた制度7選を実務的に整理した。国制度と千葉県独自制度の両方を押さえ、申請手順まで一気通貫で解説する。
この記事を読めば「どの補助金を、いつ、どう申請すればいいか」の全体像が30分以内につかめるはずだ。
まず全体像を把握するために、千葉県内で中小企業がDX・AI導入に活用できる主要7制度を一覧にまとめる。
| 制度名 | 所管 | 補助率 | 上限額 | 公募状況 |
|---|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) | 経済産業省・中小企業庁 | 最大3/4 | 450万円 | 公募中(複数回) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(複数者連携枠) | 経済産業省・中小企業庁 | 最大3/4 | 3,000万円 | 公募中 |
| 千葉県中小企業成長促進補助金(第3弾) | 千葉県 | 1/2 | 3,000万円 | 2026年6月5日締切 |
| 千葉県中小企業デジタル技術活用支援事業 | 千葉県産業振興センター | —(伴走支援・補助) | — | 随時受付 |
| 千葉市ICT活用生産性向上支援(タイプA/B) | 千葉市産業振興財団 | 最大2/3 | 350万円 | 随時受付 |
| 松戸市中小企業デジタル化チャレンジ補助金 | 松戸市 | 2/3(機器は1/2) | 50万円 | 2027年2月27日まで |
| 人材開発支援助成金(リスキリング支援コース) | 厚生労働省 | 最大75% | —(時間制) | 通年受付 |
※ 各制度の詳細・最新の公募スケジュールは必ず各公式サイトでご確認ください。
各補助金制度の補助率・上限額を横断的に比較したい場合は、AI導入に使える補助金5選 徹底比較も参考にしてください。また、申請の第一歩であるGビズIDの取得手順はGビズID登録の完全ガイドで解説しています。
補助金を比較する目安として、中小企業が複数制度を組み合わせる「国制度+県制度+市制度+研修助成金」の4層活用が、千葉県内でも現実的に実行可能だ。次のセクションから各制度を詳しく解説する。
制度①|デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
千葉県内の中小企業にとって最も使いやすい国の制度がこれだ。2026年度から名称が「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金2026」に変わり、AI導入への対応が強化された。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | デジタル化・AI導入補助金2026 |
| 所管省庁 | 経済産業省・中小企業庁 |
| 補助率(通常枠) | 50万円以下の部分:最大3/4(小規模事業者は4/5)/50万円超の部分:最大2/3 |
| 補助上限額 | 通常枠450万円、複数者連携枠3,000万円 |
| 対象者 | 中小企業・小規模事業者(gBizID取得必須) |
| 申請方法 | jGrants(電子申請) |
| 公式サイト | https://it-shien.smrj.go.jp/ |
千葉県の製造業で活用しやすい経費の具体例
京葉工業地帯(千葉市・市原市・袖ケ浦市・木更津市)の製造業が実際に使っている経費パターンを挙げる。
- AI-OCRシステム: 発注書・出荷伝票の手入力を自動化(月30〜50時間の削減実績)
- 生産管理AIツール: 在庫・工程の自動最適化(クラウド型、月額利用料が対象)
- AIチャットボット: 顧客問い合わせ対応の24時間自動化
- クラウドERP: 受発注・請求・会計の一元管理(インボイス対応類型と組み合わせ可)
成田空港周辺の物流業では、「倉庫管理システム(WMS)のクラウド化」や「輸出入書類の電子化」でこの補助金を活用する事例が増えている。複数の物流事業者が連携して申請できる「複数者連携枠」(上限3,000万円)は、成田空港周辺の物流クラスターにとって特に魅力的な制度だ。
申請の注意点
IT導入支援事業者(登録ベンダー)を通じた申請が必要。千葉県内に対応ベンダーが多数存在するが、必ず事前に「登録ベンダーかどうか」を公式サイトで確認すること。登録外のベンダーからソフトウェアを購入しても補助対象にならない。
公式サイト: https://it-shien.smrj.go.jp/
制度②|千葉県中小企業成長促進補助金(第3弾)
千葉県独自の補助金で、2026年度第3弾の受付が令和8年4月6日に始まった。設備投資型の補助金だが、「専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築」が対象経費に含まれるため、DX・AI導入にも活用できる。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 千葉県中小企業成長促進補助金(第3弾) |
| 所管 | 千葉県 |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
| 補助上限額 | 3,000万円 |
| 補助下限額 | 500万円 |
| 対象者 | 千葉県内に補助事業を実施する事業所を有する中小企業等(第1弾・第2弾採択事業者は対象外) |
| 申請期間 | 令和8年4月6日(月)10時〜令和8年6月5日(金)17時 |
| 公式サイト | https://www.pref.chiba.lg.jp/keisei/zaisei/chiba-seichohojyo3.html |
京葉工業地帯の製造業DXに最適な理由
補助下限が500万円と高めなので、大規模なシステム導入に向いている。市原市・千葉市・袖ケ浦市の石油化学・鉄鋼・機械系製造業で、生産管理システムや品質管理AIの大型導入案件にこの補助金が使われる事例が出ている。
正直なところ、この補助金は下限が高いため「AIツールを試しに導入したい」というフェーズには合わない。すでにDX投資の具体的な計画があり、総投資額が1,000万円以上になる見込みの企業に向いている。
公式サイト: https://www.pref.chiba.lg.jp/keisei/zaisei/chiba-seichohojyo3.html
制度③|千葉県中小企業デジタル技術活用支援事業
千葉県が実施する伴走支援型のプログラムで、補助金単体というより「デジタル支援コーディネーターの派遣+実証プロジェクト補助」の組み合わせだ。
事業の3本柱
- デジタル技術導入の促進: 企業を訪問してデジタル化の課題を掘り起こし、デジタル支援コーディネーターが伴走支援する。費用なしで専門家のアドバイスが受けられる
- 体験講座と実践研修: IoT・AI導入事例セミナーと実習講座。特に中堅規模の製造業向けにIoTセンサー・工場DXの実践研修が充実している
- 先進的デジタル技術活用実証プロジェクト補助金: デジタル技術を活用した新製品・サービス開発への助成。上限1,500万円(過去実績)
デジタル支援コーディネーターへの相談は無料で始められるため、「補助金の前にまず何をすればいいか相談したい」という企業に向いている。千葉県産業振興センター(https://www.ccjc-net.or.jp/)が窓口になっている。
2026年度の実証プロジェクト補助金の公募状況は千葉県産業振興センター(043-299-2907)に問い合わせること。
公式サイト: https://www.pref.chiba.lg.jp/sanshin/digital/digital.html
制度④|千葉市ICT活用生産性向上支援(タイプA/B)
千葉市産業振興財団が運営する千葉市独自の助成金制度。随時受付なのでいつでも申請できる点が使いやすい。
基本データ
| 区分 | タイプA(小規模型) | タイプB(大規模型) |
|---|---|---|
| 対象 | クラウドサービス・ソフトウェア等で短期課題解決 | 大規模ICT環境整備・事業変革を伴う取り組み |
| 補助率(ICT費用) | 2/3以内 | 最大2/3以内 |
| 補助率(機器購入) | 1/3以内 | 1/3以内 |
| 助成上限 | 50万円 | 350万円 |
| 受付状況 | 随時受付 | 随時受付 |
幕張新都心・千葉市のITサービス業に特に有用
幕張新都心にはIT・コンサルティング・物流系の中規模企業が多い。クラウド型のCRM・SFA・AI分析ツール導入でタイプAを使い、同時並行で国のデジタル化・AI導入補助金を申請するという「国+市の併用パターン」が有効だ。
問い合わせ先: 千葉市産業振興財団 産業創造課(TEL: 043-201-9506)
公式サイト: https://www.chibashi-sangyo.or.jp/enterprise/kyoka-sosyutu/keiei/ict-change/
制度⑤|松戸市中小企業デジタル化チャレンジ補助金
松戸市が実施する市独自のDX補助金で、令和8年(2026年)4月1日から2027年2月27日まで受け付けている。小規模なソフトウェア導入から始めたい企業に向いた制度だ。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 松戸市中小企業デジタル化チャレンジ補助金(令和8年度) |
| 補助率 | 対象経費の2/3(機器購入費は1/2) |
| 補助上限 | 総額50万円(うちWebサイト制作費・機器購入費は各25万円) |
| 補助下限 | 5万円 |
| 対象経費の必須要件 | ソフトウェア利用料・購入費・開発費、またはWebサイト制作費のいずれかを含むこと |
| 申請受付期間 | 令和8年4月1日〜令和9年2月27日 |
| 公式サイト | https://www.city.matsudo.chiba.jp/jigyosya/syoukougyou/dx-charenji.html |
松戸・柏・流山エリアの中小企業に特にメリット
常磐線・つくばエクスプレス沿線の松戸・柏・流山エリアには食品加工・小売・サービス業の中小企業が多い。上限50万円と小規模だが、「まず会計ソフトをクラウド化する」「POSレジを更新する」「受発注をデジタル化する」といった第一歩の投資に使いやすい。
申請は事前相談書の提出から始まる。メール(mcsyoukou#city.matsudo.chiba.jp ← #を@に変換)またはFAX(047-366-1550)で問い合わせること。
公式サイト: https://www.city.matsudo.chiba.jp/jigyosya/syoukougyou/dx-charenji.html
制度⑥|人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
「ツール導入はできたが、社員が使いこなせない」という問題は多くの企業で起きる。そこで活用したいのが厚生労働省の人材開発支援助成金だ。AI研修・DX研修の費用を最大75%補助してくれる。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース) |
| 所管省庁 | 厚生労働省 |
| 経費助成率(中小企業) | 最大75% |
| 賃金助成 | 1,000円/時間(訓練中の賃金補助) |
| 対象経費の上限 | e-ラーニング等:15万円/人・訓練 / 200時間以上の訓練:50万円/人・訓練(中小企業) |
| 受付 | 通年(最寄りのハローワークまたは都道府県労働局) |
| 公式サイト | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html |
2026年3月改正のポイント
2026年3月2日以降、従来の「事業展開に伴う訓練」に加えて「人事・人材育成計画に基づく訓練」も対象となった。これにより、事業転換を伴わなくても、体系的なAI活用研修を実施する企業が助成を受けられるようになった。
デジタル化・AI導入補助金との組み合わせ
「デジタル化・AI導入補助金でツールを導入(補助率最大3/4)+人材開発支援助成金でAI活用研修を実施(補助率最大75%)」という組み合わせが、設備・人材の両面を手当てできる最もコストパフォーマンスの高いパターンだ。
公式サイト: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
制度⑦|ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)
製造業がAIを活用したシステム開発・設備投資をする際の王道補助金。2026年度は制度が再編され、「省力化枠」が廃止されて「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」に統合された。DX・GX型の取り組みが加点評価される。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 |
| 所管省庁 | 経済産業省・中小企業庁 |
| 補助率 | 中小企業1/2、小規模事業者2/3(大幅賃上げ特例時は引き上げあり) |
| 補助上限額 | 最大4,000万円(従業員21人以上・大幅賃上げ特例) |
| 申請方法 | jGrants(電子申請) |
| 公式サイト | https://portal.monodukuri-hojo.jp/ |
京葉工業地帯の製造業DXに最も使われる補助金
市原市・千葉市・木更津市の石油化学・鉄鋼・機械製造系の企業が、生産ラインへのAI画像検査システム導入やスマートファクトリー化にこの補助金を活用している。設備投資を伴うAIシステムの場合、デジタル化・AI導入補助金より補助上限が高いため、大型案件はものづくり補助金を検討すること。
公式サイト: https://portal.monodukuri-hojo.jp/
千葉県内の産業別・最適補助金の選び方
千葉県は産業構造が地域によって大きく異なる。業種・地域別に最適な組み合わせを示す。
| 業種・地域 | 課題 | 最適な補助金の組み合わせ |
|---|---|---|
| 京葉工業地帯の製造業(市原・木更津・千葉市) | 生産ライン自動化、AI検査、工程管理 | ものづくり補助金+人材開発支援助成金 |
| 成田空港周辺の物流・貨物業 | 輸出入書類電子化、倉庫管理システム | デジタル化・AI導入補助金(複数者連携枠) |
| 幕張新都心のITサービス・コンサル | クラウドERP・CRM・AIアシスタント | 千葉市ICT活用助成(タイプB)+デジタル化・AI導入補助金 |
| 市川・船橋の中堅製造・小売業 | 受発注デジタル化、POSシステム、在庫管理AI | デジタル化・AI導入補助金(通常枠) |
| 松戸・柏・流山の小規模事業者 | クラウド会計、Webサイト整備、業務ソフト導入 | 松戸市デジタル化チャレンジ補助金 |
| 成田・千葉の宿泊・観光業 | 予約システムAI化、多言語対応チャットボット | デジタル化・AI導入補助金+人材開発支援助成金 |
市川市・船橋市については、市独自のDX補助金(制度としてのIT化補助)は2026年度現在、国の制度と千葉県制度を中心に活用するのが現実的だ。市川市(https://www.city.ichikawa.lg.jp/)・船橋市(https://www.city.funabashi.lg.jp/jigyou/shoukou/002/index.html)の各ページで最新の事業者向け支援制度を随時確認すること。
千葉県でDX補助金を申請するための全ステップ
ここでは最も使いやすい「デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)」を例に、申請から交付までの流れを解説する。他の補助金も基本的な手順は類似しているので参考にしてほしい。
-
GビズIDプライムの取得(所要: 1〜2週間)
GビズIDはほぼ全ての国の補助金申請に必要な共通認証ID。法人は印鑑証明書が必要。申請から発行まで1〜2週間かかるため、補助金の締切を確認してから逆算して早めに手続きすること。
GビズID申請サイト: https://gbiz-id.go.jp/
-
自社の課題整理と導入するツール・システムの選定(所要: 1〜3週間)
「どの業務課題をどのツールで解決するか」を数字で明確にする。たとえば「受発注入力に月60時間かかっており、クラウド受注管理システムで40時間削減する見込み」という形で整理する。曖昧な課題設定は採択率を下げる。
-
IT導入支援事業者(登録ベンダー)の選定(所要: 1〜2週間)
デジタル化・AI導入補助金は、登録されたIT導入支援事業者を通じた申請が必要。公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)のツール検索から千葉県内対応ベンダーを検索できる。複数社から見積もりを取って比較することを推奨する。
-
事業計画書の作成(所要: 2〜4週間)
導入目的・現状の課題・解決策・数値目標・実施体制・スケジュールを記述する。補助金ごとにフォーマットが異なるが、共通して重要なのは「Before/After の数字」だ。現状: 月60時間 → 導入後: 月20時間(67%削減)のように具体的に書く。
-
jGrantsへの申請書提出(締切に注意)
GビズIDでjGrants(https://jgrants-portal.go.jp/)にログインし、電子申請を行う。添付書類の不備が最も多い失敗パターン。提出前にチェックリストを使って漏れを確認する。
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採択通知・交付申請(採択後2〜4週間)
採択通知が届いたら「交付申請」を行う。重要: 交付決定の前に発注・契約・支払いを行うと補助対象外になる。必ず「採択通知 ≠ 交付決定」と認識しておくこと。
-
事業実施・実績報告(事業期間中)
計画に沿ってシステムを導入し、完了後に実績報告書を提出。実績報告には領収書・契約書等の証憑書類を揃える必要がある。
-
補助金の交付(実績報告審査後)
実績報告が審査を通過すると補助金が交付される(後払い)。交付まで数ヶ月かかることを想定して資金計画を立てること。
採択率を高める申請書の書き方3つのポイント
100社以上のAI研修・導入支援を手がけてきた経験から、採択率を高めるために特に差が出るポイントを3つ挙げる。
ポイント1: 数値目標は「Before/After」で必ず書く
審査委員が最も重視するのは数値目標の具体性だ。
- ❌ 「業務効率を改善する」「生産性を向上させる」
- ✅ 「受注処理工数: 月90時間 → 月30時間(67%削減)、担当者の残業時間: 月平均25時間 → 8時間」
ポイント2: 導入前の課題は「経営への影響」まで書く
課題の深刻度が伝わると審査評価が上がる。
- ❌ 「在庫管理に時間がかかっている」
- ✅ 「在庫管理の属人化により担当者不在時に対応不能となり、年間5件以上の欠品・発注ミスが発生。推計損失額は年間約120万円」
ポイント3: 「交付決定前の発注は補助対象外」を必ず守る
これが一番致命的なミス。採択通知が届いた後も、交付決定が下りるまで発注・契約・支払いは行ってはいけない。採択率がどれだけ高くても、このルールを知らずに動いてしまうと全額自己負担になる。
よくある申請の失敗パターンと対策
失敗1: 交付決定前に発注してしまう
- ❌ 採択通知が届いたから業者に発注した
- ✅ 交付決定通知書を受け取ってから発注・契約・支払いを行う
「採択」と「交付決定」は別のフェーズ。交付決定前の経費は一切補助対象にならない。
失敗2: 汎用性のある機器(PCやタブレット)を補助対象と思い込む
- ❌ 「AIツール導入のついでにPCも買い替えた」
- ✅ PCや汎用タブレットは原則として補助対象外(制度・枠によって異なる)。公募要領で対象経費を確認する
失敗3: 補助金の目的と事業内容がずれている
- ❌ AI活用補助金に申請しているのに、提案書の中心がハード機器の購入になっている
- ✅ 補助金の目的(デジタル化・生産性向上・DX等)と自社の取り組みが一致していることを明示する
失敗4: 申請直前にGビズIDを取得しようとする
- ❌ 締切1週間前にGビズIDを申請 → 発行が間に合わず申請できなかった
- ✅ GビズIDは発行まで1〜2週間かかる。補助金の公募開始と同時にGビズID取得を始める
千葉県のDX補助金活用 国と地域制度の併用パターン
補助金は複数制度の組み合わせで活用するのが基本だ。千葉県内で実現できる代表的な併用パターンを示す。
パターン1: ITツール導入+AI研修の2段活用
- デジタル化・AI導入補助金(通常枠): AIチャットボット・クラウドERP等のツール導入費用の最大3/4を補助
- 人材開発支援助成金(リスキリングコース): 社員向けAI活用研修の費用を最大75%補助
- 同一経費の二重計上はNGだが、「ツール費用」と「研修費用」は別経費なので組み合わせ可能
パターン2: 千葉市内企業の国+市の2段活用
- 千葉市ICT活用生産性向上支援(タイプA): クラウドサービス費用の2/3を最大50万円
- デジタル化・AI導入補助金(通常枠): 同じ経費の重複は不可だが、別のツール・別の経費であれば同時申請可能
パターン3: 大型設備投資の場合(製造業)
- ものづくり補助金: AI検査システム等の設備投資(最大4,000万円)
- 千葉県中小企業成長促進補助金: ソフトウェア・情報システム投資(最大3,000万円・1/2補助)
- 同一経費への二重申請は禁止。経費を明確に分けて計画する
千葉県のDX補助金 よくある質問
実際に申請を検討している企業から多く寄せられる質問に答える。
Q. 市川市・船橋市に固有のDX補助金はありますか?
2026年度現在、市川市・船橋市として特定のDX専用補助金は確認していない。国のデジタル化・AI導入補助金、千葉県中小企業成長促進補助金を活用するのが主な選択肢となる。最新情報は市川市(https://www.city.ichikawa.lg.jp/)・船橋市(https://www.city.funabashi.lg.jp/jigyou/shoukou/002/index.html)の公式サイトで確認すること。
Q. 成田空港の物流事業者は何を使えばいいですか?
複数の物流事業者が連携できる「デジタル化・AI導入補助金の複数者連携枠」(上限3,000万円)が最も相性がいい。成田空港周辺では輸出入書類の電子化、倉庫管理システム、輸送管理AIが対象経費に含まれやすい。
Q. 補助金の申請代行はお願いできますか?
補助金申請書の作成代行は行政書士の独占業務(行政書士法第1条の2)です。弊社(Uravation)は申請書の代行は行っておらず、AI導入の計画策定・研修・伴走支援を提供しています。申請書作成の依頼は認定経営革新等支援機関や行政書士にご相談ください。
Q. 補助金の採択は保証されますか?
採択は審査委員の判断によるものであり、いかなる方法でも保証はできません。本記事では採択率を高めるためのポイントをお伝えしていますが、採択を確約するものではありません。
千葉県・主要機関の問い合わせ先一覧
| 機関名 | 担当制度 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 千葉県産業振興センター | 千葉県中小企業デジタル技術活用支援事業、実証プロジェクト補助金 | 043-299-2907 / https://www.ccjc-net.or.jp/ |
| 千葉県 経営支援課 | 千葉県中小企業成長促進補助金 | https://www.pref.chiba.lg.jp/keisei/zaisei/chiba-seichohojyo3.html |
| 千葉市産業振興財団 | 千葉市ICT活用生産性向上支援(タイプA/B) | 043-201-9506 / https://www.chibashi-sangyo.or.jp/ |
| 松戸市 商工振興課 | 松戸市中小企業デジタル化チャレンジ補助金 | 047-366-7372 / https://www.city.matsudo.chiba.jp/ |
| デジタル化・AI導入補助金コールセンター | デジタル化・AI導入補助金2026 | 0570-666-376 / https://it-shien.smrj.go.jp/ |
| ものづくり補助金 事務局 | ものづくり補助金 | https://portal.monodukuri-hojo.jp/ |
| 千葉労働局 | 人材開発支援助成金 | 043-221-4392 / https://jsite.mhlw.go.jp/chiba-roudoukyoku/ |
今すぐ始める3つのアクション
この記事を読み終わったら、まずこの3つを実行してほしい。
- GビズIDの取得状況を確認する: 未取得なら今日中に申請を開始する(https://gbiz-id.go.jp/)。発行まで1〜2週間かかるため早め早めの行動が必須。
- 自社の課題を3つ書き出す: 「月何時間かかっているか」「それによる年間コスト・機会損失はいくらか」を数字で整理する。これが申請書の核心になる。
- 各制度の公式サイトで最新の公募スケジュールを確認する: 千葉県中小企業成長促進補助金(第3弾)は2026年6月5日締切と目前。デジタル化・AI導入補助金は複数回公募があるので公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)で次回締切を確認する。
AI導入の計画策定や、どの補助金が自社に合うかわからない場合は、お気軽にご質問ください。
「補助金の申請書作成まで丸ごとお任せ」はできませんが、AI導入の計画を一緒に考えることはできます。
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
免責事項
本記事の情報は2026年6月2日時点の各省庁・自治体・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。
参考・出典
- デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト(中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局)(参照日: 2026年6月2日)
- 千葉県中小企業成長促進補助金(第3弾) — 千葉県(参照日: 2026年6月2日)
- 千葉県中小企業デジタル技術活用支援事業 — 千葉県(参照日: 2026年6月2日)
- ICT活用生産性向上支援事業(タイプA/B)— 千葉市産業振興財団(参照日: 2026年6月2日)
- 松戸市中小企業デジタル化チャレンジ補助金 — 松戸市(参照日: 2026年6月2日)
- 人材開発支援助成金 — 厚生労働省(参照日: 2026年6月2日)
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公式サイト(参照日: 2026年6月2日)
- 事業者向け支援制度(補助金等) — 船橋市(参照日: 2026年6月2日)
- 市川市 公式サイト(参照日: 2026年6月2日)
- GビズID — デジタル庁(参照日: 2026年6月2日)
- jGrants(補助金申請システム)— デジタル庁(参照日: 2026年6月2日)
