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ユースエール認定とは?12の基準と入札・融資優遇を解説【2026年】

ユースエール認定とは?12の基準と入札・融資優遇を解説【2026年】

この記事の結論

ユースエール認定は若者雇用促進法に基づく厚労大臣認定で、常時雇用300人以下の中小企業が対象。離職率20%以下など12基準と申請手順、公共調達の加点や日本政策金融公庫の低利融資まで一次情報で解説します。

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ユースエール認定とは、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)に基づき、若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度です。対象は常時雇用する労働者が300人以下の企業。新卒等の離職率20%以下、月平均所定外労働20時間以下、有給取得率70%以上といった12の基準をすべて満たすと認定され、ハローワークでの重点PR、国の公共調達での加点評価、日本政策金融公庫の低利融資などの優遇が受けられます。

取得に必要なものは、大きく3つです。(1)12の認定基準を満たしている労務実態(2)人材育成方針と教育訓練計画の書面(3)管轄の都道府県労働局へ提出する申請書類一式。この3つが揃えば、審査は原則30日以内に完了します。前置きはここまでにして、最初の準備から順に進めていきましょう。

準備1: 自社が申請できるか、3分で判定する

最初にやるべきは書類集めではありません。自社の数字が基準に届いているかの確認です。ここで届いていなければ、先に労務改善が必要になります。

まず制度の全体像を表で押さえてください。

項目 内容
制度名 ユースエール認定(若者雇用促進法第15条に基づく認定)
所管 厚生労働省(窓口は都道府県労働局・ハローワーク)
対象企業 常時雇用する労働者が300人以下の中小企業
認定基準 12項目(離職率・労働時間・有給・育休等の数値基準+欠格要件)
費用 申請手数料は不要
申請方法 管轄の都道府県労働局へ申請書+添付書類を提出(電子申請も利用可)
審査期間 原則30日以内(千葉労働局の案内による)
公式サイト 厚生労働省 ユースエール認定制度 特設サイト

ポイントは「常時雇用300人以下」という線引きです。えるぼし認定やくるみん認定が企業規模を問わず申請できるのに対し、ユースエールは中小企業専用の認定制度。大企業と同じ土俵で比較されない分、中小企業の採用ブランディングでは使い勝手がいい制度だといえます。認定制度どうしの比較は、えるぼし認定の基準と補助金加点の解説記事もあわせて確認してください。

準備2: 12の認定基準を全文チェックする

ユースエール認定の基準は12項目あります。大きく分けると「数値で判定される基準」と「該当したらアウトの欠格要件」の2種類です。まず数値基準から。

数値で判定される主要基準

基準 要求水準
新卒等正社員の離職率 直近3事業年度で20%以下(採用者が3人または4人の場合は離職者1人以下で可)
所定外労働時間 直近事業年度の正社員の月平均が20時間以下、かつ月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員がゼロ
年次有給休暇 直近事業年度の正社員の年平均取得率70%以上、または年平均取得日数10日以上(就業規則に定める有給の準ずる休暇を1人5日を上限に加算可)
育児休業 直近3事業年度で男性労働者の育児休業等取得者が1人以上、または女性労働者の育児休業等取得率が75%以上
採用・募集実績 学卒求人など若者対象の正社員求人申込みまたは募集を行っていること
人材育成 人材育成方針と教育訓練計画を策定していること

正直、いちばん引っかかりやすいのは残業の基準です。離職率20%以下は多くの中小企業がクリアしていますが、「月平均所定外20時間以下」は繁忙期のある業種だと際どいラインになります。直近事業年度の実績で判定されるため、今期の数字が超えていたら来期の実績を作ってから申請する、という時間軸で考えてください。

該当したらアウトの欠格要件

  • 過去3年間に新規学卒者の採用内定取消しを行っていないこと
  • 過去1年間に事業主都合による解雇・退職勧奨を行っていないこと(人員整理としての退職勧奨を含む)
  • 暴力団関係事業主・風俗営業等関係事業主でないこと
  • 雇用関係助成金の不支給措置を受けていないこと
  • 労働関係法令の重大な違反がないこと

見落としがちなのが「事業主都合の解雇・退職勧奨」です。直近1年に1件でもあれば、他の数字がどれだけ良くても認定されません。申請前に人事記録を1年分さかのぼって確認しておきましょう。基準の正確な全文は厚生労働省のユースエール認定パンフレット(PDF)に掲載されています。

準備3: 人材育成方針と教育訓練計画を書面化する

12基準のうち、唯一「これから作ればいい」ものがこの2つの書面です。実態が伴っていても、書面がなければ基準を満たしません。逆にいえば、労務数値をクリアしている会社なら、ここを整えるだけで申請ラインに乗ります。

作り方はシンプルで構いません。人材育成方針には「どんな人材に育てたいか」「そのために会社が何を提供するか」を、教育訓練計画には「誰に・いつ・何の訓練を行うか」を年間スケジュールとして落とし込みます。OJT、外部研修、資格取得支援など、すでにやっていることを体系立てて書けば十分です。ここでAI研修やDXリスキリング研修を計画に組み込んでおくと、後述する人材開発支援助成金の活用ともつながります。

申請から認定までの流れ

書類が揃ったら、あとは労働局とのやりとりです。全体の流れは次のとおり。

Step 1: 管轄労働局への事前相談

いきなり申請書を出すより、まず事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(またはハローワーク)に相談するのが早道です。基準の解釈や添付書類の細部は労働局ごとに案内が異なることがあるためです。相談は無料。

Step 2: 申請書と添付書類の作成

指定様式の認定申請書に、離職率・労働時間・有給取得などを証明する資料(賃金台帳、出勤簿、就業規則、有給管理簿など)と、人材育成方針・教育訓練計画を添付します。数値の根拠資料が最も手間のかかる部分なので、所要2〜4週間を見込んでください。

Step 3: 労働局へ提出

提出先は事業主の住所地を管轄する都道府県労働局です。窓口持参のほか、電子申請にも対応しており、職場のパソコンからいつでも申請できます。

Step 4: 審査

労働局が基準適合を審査します。千葉労働局の案内では原則30日以内に審査が完了するとされています。不足資料があれば追完を求められるので、連絡には早めに対応しましょう。

Step 5: 認定・認定通知書の交付

認定されると厚生労働大臣名の認定通知書が交付され、ユースエールマークが使えるようになります。認定後も基準を満たし続ける必要があり、毎年の実績報告で状況が確認されます。基準を外れると認定取消しの対象になる点は覚えておいてください。

認定で得られる6つの優遇

ユースエール認定のメリットは、採用面と資金調達・受注面の両方にまたがります。厚生労働省と労働局の公表資料で確認できるものは次の6つです。

  • ハローワーク等での重点PR — 若者雇用促進総合サイトやハローワークで認定企業として重点的に紹介され、新卒・若手求職者への露出が増える
  • 認定企業限定の就職面接会等への参加 — 都道府県労働局・ハローワーク主催の面接会に優先的に参加できる
  • ユースエールマークの使用 — 自社の商品、広告、求人票、名刺などに認定マークを表示できる
  • 日本政策金融公庫による低利融資 — 「働き方改革推進支援資金」で基準利率からの引き下げが受けられる(千葉労働局の案内では基準利率マイナス0.65%。適用利率は資金・時期により異なるため、最新条件は日本政策金融公庫で確認)
  • 公共調達における加点評価 — 国の機関が価格以外の要素を評価する調達(総合評価落札方式・企画競争)で加点対象になる
  • 地方公共団体の優遇措置 — 一部の自治体では入札参加資格の加点や独自補助金の優遇対象になる場合がある

採用難の業種にとっては、正直この1つ目のPR効果だけでも取る価値があります。求人票に国の認定マークが付くかどうかで、新卒・第二新卒からの見え方は変わってきます。

補助金・入札の加点として、どこまで効くのか

さて、補助金ナビの読者が気になるのはここでしょう。「ユースエール認定を取れば補助金の審査で加点されるのか」。答えは制度によって分かれるので、2026年8月時点の一次情報で正確に整理します。

国の公共調達では明確に加点対象

内閣府の「女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針」に基づき、国の機関は総合評価落札方式・企画競争による調達でワーク・ライフ・バランス等推進企業を加点評価しています。この加点対象には、えるぼし認定・くるみん認定と並んでユースエール認定(若者雇用促進法に基づく認定)が明記されており、2016年度から実施されています。国の委託事業や調査事業に応札する企業なら、直接的な競争力になります。

デジタル化・AI導入補助金/新事業進出・ものづくり補助金では

一方、中小企業向けの主要補助金はどうか。デジタル化・AI導入補助金2026の加点項目一覧や、新事業進出・ものづくり補助金の公募要領で加点対象として挙げられている認定は、くるみん認定・えるぼし認定・健康経営優良法人などで、ユースエール認定そのものは加点リストに明記されていません(2026年8月時点の公表資料による)。「認定を取れば何でも加点」ではない点は、はっきり書いておきます。

ただし実務上の位置付けはこう考えてください。ユースエールの12基準は、残業月20時間以下・有給70%以上・育休取得実績と、くるみん・えるぼしの基準と大きく重なります。つまりユースエールを取れる労務実態がある会社は、補助金加点の対象になるくるみん・えるぼしにもそのまま手が届くということです。どの認定がどの補助金に効くかは、新事業進出・ものづくり補助金の加点6制度比較で一覧にしています。若者の採用と育成を軸にするならユースエール、国の補助金加点を最優先するならくるみん・えるぼしを先に、という順番の設計が現実的です。

人材開発支援助成金との組み合わせ

もう1つ実務的なのが助成金との併走です。ユースエール申請で作成する教育訓練計画は、若手社員へのAI研修・DX研修をOFF-JTとして計画化するものなので、人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コースなど)の訓練計画づくりと内容が重なります。認定のために作った育成体系を、そのまま研修費用の助成申請に展開できるわけです。訓練計画の作り方はくるみん認定と助成金の解説記事でも触れています。

くるみん・えるぼし・もにすと何が違うのか

労働局申請型の認定制度は複数あり、名前も似ているため混同されがちです。それぞれ根拠法と評価軸が違います。並べると違いがはっきりします。

認定 根拠法 評価軸 対象企業
ユースエール 若者雇用促進法 若者の採用・育成・定着 常時雇用300人以下の中小企業のみ
くるみん 次世代育成支援対策推進法 子育てと仕事の両立支援 企業規模を問わない
えるぼし 女性活躍推進法 女性の活躍推進 企業規模を問わない(行動計画は101人以上で義務)
もにす 障害者雇用促進法 障害者雇用の取組・成果 中小企業が対象

ユースエールだけが「若者」を軸にした認定で、新卒等の離職率という定着実績が正面から問われます。裏を返すと、新卒採用をほとんど行っていない会社には向きません。学卒求人・若者向け募集の実績が基準に含まれるためです。その場合は、採用形態を問わないえるぼしや健康経営優良法人から着手するほうが早いでしょう。障害者雇用に取り組んでいる会社なら、もにす認定という選択肢もあります。

複数取得も可能です。実際、基準が重なる部分が多いので、1つ目の認定で揃えた勤怠・有給・育休の根拠資料は2つ目の申請でほぼ使い回せます。1つ取った会社が翌年に2つ目、3つ目と積み上げていくパターンは珍しくありません。認定が増えるほど、公共調達・自治体入札・補助金加点でカバーできる範囲が広がっていきます。

認定後の運用で気をつけること

ユースエール認定は「取って終わり」ではありません。認定後も基準を満たし続けることが求められ、毎年の実績報告で状況が確認されます。ここを軽く見ていると、せっかくの認定を失います。

  • 毎年の実績確認 — 離職率・残業時間・有給取得率などの数値を毎年報告する。数値が基準を割ると認定維持が難しくなる
  • 認定取消し事由 — 基準を満たさなくなった場合や、労働関係法令違反があった場合は認定取消しの対象になる
  • 公表とのセット — 認定企業は若者雇用促進総合サイトで職場情報(残業時間・有給取得・育成体制など)が公表される。求職者はここを見て応募を判断する

要するに、認定は労務管理を毎年きちんと回し続けることへのコミットメントです。勤怠集計や有給管理を手作業でやっている会社は、この機会に勤怠管理システムやAIによる集計自動化を入れておくと、毎年の実績報告が一気に楽になります。こうしたバックオフィスのデジタル化投資には、デジタル化・AI導入補助金が使える場合があります。

申請でつまずきやすいポイント

不備1: 離職率の分母・分子を取り違える

❌ 全社員の離職率で計算して「20%以下だからOK」と判断する
⭕ 「新規学卒等採用者」の直近3事業年度の離職率で計算する

判定対象は新卒等採用者に限定されます。中途採用者を含めた全社離職率とは別物です。採用者が3〜4人なら「離職1人以下」という代替基準で判定される点も忘れずに。

不備2: 所定外労働時間の集計から管理外残業が漏れる

❌ 自己申告の残業申請ベースだけで月平均20時間以下と申告する
⭕ 出勤簿・勤怠ログと突合した実績で集計し、根拠資料を添付する

審査では賃金台帳や出勤簿との整合が見られます。申告値と勤怠記録がずれていると追完・差し戻しの原因になります。

不備3: 教育訓練計画が「作っただけ」の空文書

❌ テンプレートを写しただけで、実施時期も対象者も書いていない
⭕ 誰に・いつ・何を実施するかを年間計画に落とし、実施記録を残す

認定後も毎年の実績確認があります。実施実態のない計画は、認定時は通っても更新時に苦しくなります。

不備4: 退職勧奨の記録を見落とす

❌ 「解雇はしていないから大丈夫」と申請する
⭕ 過去1年の退職者について、事業主都合・退職勧奨の有無を人事記録で確認してから申請する

人員整理としての退職勧奨も欠格要件に含まれます。ここは申請前の社内確認が必須です。

よくある質問

認定までどれくらいかかりますか?

書類が整っていれば、労働局の審査は原則30日以内です。ただし根拠資料の準備に2〜4週間かかるのが普通なので、着手から認定まで2〜3か月を見込むのが現実的です。基準を満たしていない場合は、直近事業年度の実績が対象になるため、労務改善から始めると1年以上かかることもあります。

費用はかかりますか?

申請手数料は不要です。かかるのは書類準備の社内工数だけ。社労士に依頼する場合はその報酬が発生しますが、制度上の必須要件ではありません。

認定企業はどこで確認できますか?

厚生労働省の若者雇用促進総合サイトで、都道府県別に認定企業を検索できます。自社の商圏・業種でどんな企業が取っているかを見ると、採用PRでの使われ方のイメージがつかめます。

新卒採用をしていない会社でも申請できますか?

難しいケースが多いです。認定基準に「若者対象の正社員求人申込みまたは募集」の実績が含まれており、離職率の判定も新規学卒等採用者が対象だからです。若手採用をこれから始める段階なら、まず学卒求人をハローワークに出して採用・定着の実績を作り、その後に申請する流れになります。急ぎで認定の優遇が欲しい場合は、採用実績を問わないえるぼしや健康経営優良法人を先に検討してください。

最後に確認すべきこと

申請に動く前に、この3点だけ確かめてください。

  • 数値基準の実測: 新卒等離職率(3事業年度)、月平均所定外労働、有給取得率、育休実績を勤怠・人事データで実測したか。目測での「たぶん大丈夫」は差し戻しのもとです
  • 欠格要件の確認: 過去1年の事業主都合退職・退職勧奨、過去3年の内定取消しがないか人事記録を確認したか
  • 認定の使い道の設計: 採用PRだけで終わらせず、公共調達の加点、公庫融資、くるみん・えるぼしへの横展開、教育訓練計画の助成金活用まで含めて設計したか

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この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。若手育成の教育訓練計画にAI研修を組み込みたい、どの認定・助成金から着手すべきか整理したい、という場合はお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

免責事項: 本記事の情報は2026年8月22日時点の厚生労働省・都道府県労働局・内閣府の公表資料に基づく参考情報です。認定基準・優遇措置の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず厚生労働省の特設サイトおよび管轄の都道府県労働局で最新情報をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

参考・出典

この制度についてAIに質問する 「ユースエール認定とは?12の…」について、無料・登録不要でその場で質問できます
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AIの回答は参考情報です。申請判断は公式情報・専門家にご確認ください。入力内容は保存されません(1人1日10問まで)。

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