新事業進出補助金

【締切3/26】新事業進出補助金 第3回の変更点|口頭審査厳格化と減点項目を解説

【締切3/26】新事業進出補助金 第3回の変更点|口頭審査厳格化と減点項目を解説

この記事の結論

新事業進出補助金の第3回公募が3月26日に締切。口頭審査の厳格化、減点項目の追加、新市場性重視など第2回からの変更点を解説。補助率1/2・上限最大9,000万円の制度概要と、締切まで1週間でやるべき準備を紹介。

新事業進出補助金の第3回公募が、2026年3月26日(木)18:00に締め切られます。第1回の採択率が37.2%と狭き門だったこの制度、第3回では口頭審査の厳格化や減点項目の具体化など、見落とすと痛い変更が加わっています。

しかも、この補助金は2026年度中に「ものづくり補助金」と統合される予定です。現行制度での申請チャンスは第4回が最後になる可能性が高く、今回の第3回は実質「残り2回」のうちの1回。準備が進んでいる企業は、この機会を逃さない方がいいでしょう。


第3回で何が変わったか — 第2回との違い

変更項目 第2回まで 第3回(今回) 影響度
口頭審査 対象者に実施 厳格化・本人対応必須 ↑大
減点項目 3項目 4項目に増加(新規性が低い事例を追加) ↑大
審査の重点 総合的に評価 新市場性・高付加価値性を重視 ↑中
賃上げ目標 表明必須 表明期限がより厳格に →注意
行動計画 次世代育成支援対策推進法に基づく計画の策定・公表が必要 ↑中

出典: 新事業進出補助金事務局 審査概要(参照日: 2026-03-19)

口頭審査の厳格化 — 何がどう変わったか

正直、ここが今回最大の変更です。

口頭審査は、書面審査で一定基準を超えた事業者に対して実施されます。第3回では「実態重視」の傾向が強まり、申請者本人が対応することが必須になりました。コンサル会社に丸投げして「計画書の内容を知らない」状態で臨むと、まず通りません。

口頭審査で確認されるポイント

  • 新規事業の新市場性・高付加価値性
  • 事業の有望度と実現可能性
  • 公的補助の必要性
  • 政策面との整合性
  • 大規模な賃上げ計画の妥当性

口頭審査のスケジュールに関する注意

事務局からの受験日時の予約案内は、電子申請が完了した順に送付されます。つまり、締切ギリギリに申請すると、選べる日時がほとんど残っていない可能性があります。

口頭審査の対象になったのに受験しなかった場合は不採択確定。「忙しくて都合がつかなかった」は通用しません。

新たに追加された減点項目に注意

第3回では、従来の減点項目に加えて「製品等の新規性が低い事例」が明確に追加されました。

4つの減点項目

# 減点項目 具体例
1 加点項目要件未達 他の補助金で賃上げ加点を受けたのに未達 → 18ヶ月間減点
2 過剰投資の抑制 事業規模に見合わない過大な設備投資
3 他の補助事業の進展不足 過去に採択された補助事業の事業化が進んでいない
4 新規性評価が低い事例(新設) 既存サービスの軽微な改変、単なる組み合わせ

特に4番目が厄介です。「新事業進出指針の手引き」には「評価が低くなる例」が具体的に記載されており、事業実態に照らして容易に実施可能と判断される新製品・新サービスや、既存製品に軽微な改変を加えただけのものは減点対象になります。

「AIを使って既存サービスをちょっとアップデートしました」程度では、新規性として評価されにくいということです。

手引きPDF: 新事業進出指針の手引き(970KB)

補助率・上限額のおさらい

従業員数 通常枠の上限 大幅賃上げ特例
20人以下 2,500万円 3,000万円
21〜50人 4,000万円 5,000万円
51〜100人 5,500万円 7,000万円
101人以上 7,000万円 9,000万円
  • 補助率: 1/2
  • 補助下限額: 750万円
  • 対象経費: 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権関連経費、広告宣伝・販売促進費など

ポイントは「建物費」が対象になること。AI導入に伴うサーバールーム改修や、新事業用の拠点整備費用も申請できます。これはデジタル化・AI導入補助金にはない強みです。

第1回の採択率データ

公募回 応募件数 採択件数 採択率
第1回 3,006件 1,118件 37.2%
第2回 2026年3月下旬発表予定

出典: 新事業進出補助金事務局 採択結果(参照日: 2026-03-19)

3人に1人しか通らない計算です。第3回では審査が厳格化されているため、安易な申請はかえってリソースの無駄になる可能性があります。逆に言えば、きちんと準備すれば競合が減って有利になるとも言えます。

締切まで1週間 — 今やるべきこと

すでに申請準備中の企業

今日〜3月21日(金)まで

  1. 口頭審査の準備を開始する — 事業計画の要点を経営者自身が説明できるようにしておく。「なぜこの新事業が必要か」「市場にどんな新しい価値を提供するか」を3分で話せるように
  2. 減点項目の該当チェック — 過去の補助金で賃上げ加点を受けた未達はないか? 他の補助事業の進展は十分か?
  3. 新規性の自己診断 — 「既存サービスのマイナーチェンジ」に見えないか? 新事業進出指針の手引きで「評価が低くなる例」に該当しないか確認

3月22日(土)〜25日(水)

  1. 申請書の最終確認 — 数値目標の具体性、実施体制、費用対効果を再点検
  2. 電子申請を完了させる — 締切ギリギリではなく、遅くとも3月25日中に提出。口頭審査の日時選択で有利になる

これから申請を検討している企業

正直に言うと、今から第3回に間に合わせるのは厳しいです。事業計画書の作成だけで通常2〜4週間かかります。

ただし、第4回公募が2026年3月末に公示予定です。今から準備を始めれば十分間に合います。

  1. GビズIDプライムの取得がまだなら、今日中に申請(取得に1〜2週間かかる)
  2. 新事業の「新市場性」を明確にするための市場調査を開始
  3. 金融機関との事前相談(資金調達を伴う場合は金融機関要件あり)

ものづくり補助金との統合 — 現行制度で申請する意味

2026年度中に、新事業進出補助金はものづくり補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」に再編される予定です。

統合後の制度がどうなるかはまだ不透明な部分が多い。補助率や上限額、対象経費が変わる可能性もあります。「様子を見てから」と思っている間に、現行制度の有利な条件(特に建物費の対象範囲や補助上限額)が変更されるかもしれません。

今の制度内容で申請できるうちに動いた方が、リスクは小さいでしょう。統合の詳細はものづくり補助金と新事業進出補助金の統合解説をご覧ください。

よくある不備で落ちるケース

不備1: 交付決定前に発注してしまう

❌ 採択通知が届いたらすぐにAIシステムの発注をかける

交付決定通知を受け取ってから発注・契約する

採択と交付決定は別物です。この違いを理解していないと、数百万円〜数千万円の補助金を丸々失います。

不備2: 「新規性」が既存事業の延長に見える

❌ 「従来の接客業務にAIチャットボットを追加する」(既存事業のデジタル化にすぎない)

⭕ 「対面接客のノウハウをベースに、AIを活用した24時間対応のオンラインコンシェルジュサービスを新たな市場に展開する」(新市場への進出)

デジタル化・AI導入補助金の対象になるような内容を新事業進出補助金で申請しても、新規性の評価は低くなります。

不備3: 口頭審査の準備不足

❌ コンサルに計画書を作ってもらったので、細部を把握していない

⭕ 経営者自身が事業計画の全体像と数値目標を自分の言葉で説明できる

第3回では口頭審査の「実態重視」が強まっています。自分の事業なのに説明できない状態は、「本気度が低い」と判断されます。

申請スケジュール

マイルストーン 日付
公募要領公開 2025年12月23日
申請受付開始 2026年2月17日
申請締切 2026年3月26日 18:00
採択発表(予定) 2026年7月頃
第4回公示(予定) 2026年3月末

AI導入の計画策定や補助金の選び方で迷っている方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。


免責事項

本記事の情報は2026年3月19日時点の中小企業基盤整備機構・中小企業庁の公表資料に基づく参考情報です。補助金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず新事業進出補助金事務局の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

参考・出典

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