新事業進出補助金

【2026年最新】事業再構築→新事業進出補助金 完全移行ガイド|後継制度の活用法

【2026年最新】事業再構築→新事業進出補助金 完全移行ガイド|後継制度の活用法

この記事の結論

2025年3月に事業再構築補助金が終了。後継の新事業進出補助金(第4回・最終回)は2026年6月19日締切。補助率1/2〜2/3・上限最大7,000万円。旧制度との補助率・対象経費・賃上げ要件の違いを徹底比較します。

2025年3月26日、事業再構築補助金の第13回公募が締め切られ、新規申請の受付は完全に終了しました。コロナ禍から始まり約4年間にわたって中小企業を支えてきたこの制度が幕を閉じ、今まさに「次の一手」を探している経営者の方が多いはずです。

後継制度として2025年度に創設された「中小企業新事業進出補助金」は、現在第4回(最終回)公募が進行中です。2026年6月19日が申請締切。事業再構築補助金からの移行を考えている方にとって、この第4回が実質的な「最後のチャンス」になります。


事業再構築補助金、なぜ終了したのか

事業再構築補助金は2021年度に経済産業省が創設した制度で、ポストコロナを見据えた「事業転換・業態転換・新分野展開」を幅広く支援してきました。第1回から第13回まで累計で数万社が採択され、中小企業の構造転換を後押ししてきた制度です。

終了の理由は主に2点です。第一に、コロナ禍への緊急対応という政策的な使命が一定の達成を見たこと。第二に、「事業転換の名のもとに実態のない申請が増加した」という運用上の問題です。第13回の採択率は35.5%(申請3,100件に対して採択1,101件)と過去と比べて選別が厳しくなっており、事務局も審査を絞り込んでいた状況でした。

こうした流れを受け、中小企業庁は「既存事業のノウハウを活かした成長支援」という、より実態に即した制度設計に刷新しました。それが新事業進出補助金です。

各補助金制度の位置づけを整理したい方は、事業再構築補助金 終了後の代替制度5選もあわせてご覧ください。

制度の Before / After — 何が変わったか

両制度を並べると、「何のための補助金か」という設計思想の違いが見えてきます。数字の変化だけでなく、その背景にある政策意図を理解することが、申請書作成の質に直結します。

比較項目 事業再構築補助金(終了) 新事業進出補助金(現行)
政策目的 ポストコロナ対応・事業転換 既存ノウハウを活かした新市場進出
補助率 1/2〜3/4(枠により異なる) 1/2(賃上げ特例適用で2/3)
補助上限(最大) 1億5,000万円(一部類型) 7,000万円(101人以上、特例時9,000万円)
補助下限 なし(類型により異なる) 750万円
賃上げ要件 基準を満たすと補助率・額が上乗せ 必須(給与支給総額年平均3.5%以上増)
申請方法 jGrants(電子申請) jGrants(電子申請)
所管 中小企業庁・事業再構築補助金事務局 中小企業庁・中小企業基盤整備機構
公募状況 第13回で新規受付終了(2025年3月) 第4回(最終)公募中〜2026年6月19日締切

※ 上記は各制度の公募要領に基づく参考情報です(参照日: 2026-04-30)。最新情報は公式サイトでご確認ください。

最大の変化は「賃上げ要件が必須になった」点です。事業再構築補助金では賃上げは任意の加点要素でしたが、新事業進出補助金では給与支給総額の年平均3.5%以上の増加が申請の前提条件になっています。

補助上限額と補助率 — 従業員規模別の詳細

新事業進出補助金は従業員数によって補助上限額が段階的に設定されています。事業再構築補助金では「枠の種類(成長分野進出枠・最低賃金枠等)」で上限が決まっていましたが、新制度では従業員規模が主要な変数になりました。

従業員数 補助率(基本) 補助上限(基本) 補助率(賃上げ特例) 補助上限(大幅賃上げ特例)
20人以下 1/2 2,500万円 2/3 3,000万円
21〜50人 1/2 4,000万円 2/3 5,000万円
51〜100人 1/2 5,500万円 2/3 7,000万円
101人以上 1/2 7,000万円 2/3 9,000万円

※ 地域別最低賃金引上げ特例(賃上げ特例)適用時は補助率2/3に引き上げ。大幅賃上げ特例(給与支給総額年平均6.0%以上増・事業場内最賃を年額50円以上引き上げ)適用で上限がさらに拡大。出典: 中小企業新事業進出補助金公式サイト(参照日: 2026-04-30)

事業再構築補助金の最大1億5,000万円と比べると上限が下がりましたが、対象企業の多くが中小企業であることを考えると、2,500万〜7,000万円という水準は実務的には十分な規模感です。「ものすごく大きな補助額を使いたい」という要件がなければ、この制度で対応できるケースがほとんどです。

申請中・採択済み事業者は今どうすればよいか

事業再構築補助金の採択を受けて現在事業を実施中の方、あるいは交付申請の手続きを進めている方は、制度の終了とは関係なく現行の手引きに従ってください。採択済み・交付決定済みの事業はそのまま継続されます。

状況別の対応フロー

パターン①: 交付決定を受けて事業実施中

補助事業実施期間(交付決定から12〜14ヶ月以内、GX進出類型は14ヶ月)の終了までに実績報告を提出してください。新制度への移行は不要です。現在の計画を完遂することが最優先です。

パターン②: 採択通知は受けたが交付申請がまだ

交付申請を速やかに進めてください。交付決定が出ていない状態で業者への発注・契約を行うと全額自己負担になります。採択≠交付決定という点を改めて確認してください。

パターン③: 第13回に申請したが未採択だった

新規申請できる制度がなくなった状態ですが、新事業進出補助金の第4回(2026年6月19日締切)への申請を検討してください。事業再構築補助金の申請書類や事業計画は、新事業進出補助金の計画書作成において参考資料として活用できます。

パターン④: これから新規で検討中

後述する「新規検討者向け 直接申請ルート」をご参照ください。

補助対象経費の変化 — 事前に確認すべき差異

補助率・上限額と同じくらい重要なのが「何の費用が対象になるか」の違いです。事業再構築補助金では「建物の改修費・撤去費」まで対象でしたが、新事業進出補助金では対象経費の構成が変わっています。

経費区分 事業再構築補助金 新事業進出補助金
機械装置・システム構築費
建物費(改修・撤去) ○(一部類型で上限あり)
技術導入費・知的財産権関連経費
外注費(設計・加工・検査等) ○(補助金額の50%以内) ○(補助金額の10%以内
専門家経費 ○(上限100万円
クラウドサービス利用費
広告宣伝・販売促進費 ○(新製品売上見込額の5%以内)
人件費(従業員給与等) 一部対象 原則対象外
運搬費

出典: 中小企業新事業進出補助金公式サイト・各制度公募要領(参照日: 2026-04-30)

注意点は外注費の上限が大幅に縮小されていること(50%→10%)と、専門家経費に100万円の上限が設けられている点です。事業再構築補助金のスキームをそのまま流用しようとすると、この部分で計算が狂います。

新規検討者向け 新事業進出補助金への直接申請ルート

事業再構築補助金を使ったことがなく、今回初めて補助金申請を検討している方向けのルートです。

Step 1: 申請要件の確認(今すぐ)

新事業進出補助金には以下の3つの基本要件があります。

  • 新事業進出の定義を満たすこと: 製品等の新規性要件・市場の新規性要件・新事業売上高要件のいずれかを充足すること
  • 賃上げ要件(必須): 給与支給総額の年平均成長率3.5%以上の増加、かつ事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高い水準に設定
  • 付加価値額要件: 付加価値額または従業員1人当たり付加価値額の年平均成長率4.0%以上の増加

Step 2: GビズIDの取得(所要: 1〜2週間)

申請にはGビズIDプライムが必須です。法人の場合は印鑑証明書が必要なため、早めに手続きを開始してください。第4回の申請受付は2026年5月19日に開始されており、GビズIDがないと申請画面に進めません。

Step 3: 事業計画書の策定(所要: 2〜4週間)

新事業進出補助金の審査で最も重視されるのは「既存事業との連続性」と「新市場での実現可能性」です。事業再構築補助金では「コロナ禍の影響」を記述する必要がありましたが、新制度では自社の既存ノウハウ・技術・顧客基盤をどう活かして新市場に進出するかを具体的に説明する構成になります。

Step 4: 申請書類の提出(2026年6月19日 18:00締切)

jGrants上で申請書を作成し、事業計画書・財務諸表・賃金台帳等の添付書類とともに提出します。締切時間が18:00であることに注意してください。ギリギリになるとシステムが混雑するため、2週間前を目安に完成させることを推奨します。

Step 5: 採択〜交付決定(2026年9月末〜)

第4回の採択発表は2026年9月末頃の予定です。採択後に交付申請を行い、交付決定を受けてから事業を開始します。採択通知が来た後も、交付決定前に発注・契約をした経費は補助対象外になりますので注意してください。

移行時の落とし穴5選 — これで詰まる事業者が多い

落とし穴1: 補助上限の規模感の違いを誤解する

❌ 「事業再構築補助金で1億円の計画を立てていたから、同じ規模で申請できる」

⭕ 新事業進出補助金の上限は最大7,000万円(101人以上)。従業員20人以下なら2,500万円が上限です。計画の規模を制度に合わせて設計し直す必要があります。

落とし穴2: 外注費の上限を読み間違える

❌ 「事業再構築補助金のときと同じく外注費を50%まで計上できる」

⭕ 新事業進出補助金では外注費の上限は補助金額の10%以内です。システム開発やコンサル費用を外注費として計上しようとしていた場合、計画の見直しが必要です。

落とし穴3: 賃上げ要件を「努力目標」と思ってしまう

❌ 「賃上げは採択後に頑張ればいい」

⭕ 賃上げ要件は申請の前提条件です。達成できなかった場合は補助金の返還を求められるリスクがあります。現在の給与水準と3.5%増の達成可能性を事前に試算しておく必要があります。

落とし穴4: 「新事業」の定義を広く解釈しすぎる

❌ 「今の事業を少し変えるだけで新事業として申請できる」

⭕ 新事業進出補助金では製品等の新規性要件・市場の新規性要件の充足が審査されます。「既存製品の価格帯を変えた」程度では要件を満たしません。事業計画書に明確な新規性の根拠を書く必要があります。

落とし穴5: 第4回が最終回であることを知らずに申請を後回しにする

❌ 「次の回でも申請できる」

⭕ 第4回(締切: 2026年6月19日)が現行「新事業進出補助金」の最終回です。2026年度後半以降は「新事業進出・ものづくり補助金」として統合され、制度設計が変わります。現行制度で申請したい場合は今回が最後の機会です。

2026年度後半の次の動き — 統合新制度の概要

「第4回を逃した場合」「第4回で不採択だった場合」に備えて、次の制度動向も把握しておきましょう。

2026年度後半(2026年6月以降)に中小企業庁は「新事業進出・ものづくり補助金」を公募開始する予定です。現行の新事業進出補助金とものづくり補助金を統合した制度で、3つの申請枠(革新的新製品・サービス枠、新事業進出枠、グローバル枠)で構成され、予算規模は約2,960億円とされています。

ただし統合新制度の公募要領はまだ公表されていません。詳細が明らかになり次第、当サイトで速報します。

FAQ — よくある質問

Q1. 事業再構築補助金の申請書類は新事業進出補助金の申請に使えますか?

A. そのまま流用はできませんが、自社の事業課題・ノウハウ・財務情報の整理資料として活用できます。ただし、両制度では「新事業の定義」の考え方が異なるため、事業計画書は新事業進出補助金の枠組みで書き直す必要があります。

Q2. 事業再構築補助金で採択されて現在事業実施中ですが、新事業進出補助金にも同時に申請できますか?

A. 同一の事業内容・経費に対して複数の補助金を重複申請することはできません。ただし、別事業として新事業進出補助金に申請することは制度上可能です。事務局への事前確認を推奨します。

Q3. 第4回の採択率はどのくらいですか?

A. 第4回(2026年9月末採択発表予定)の採択率はまだ公表されていません。直近の事業再構築補助金第13回の採択率は35.5%でした。新事業進出補助金の過去採択率については採択事例10選の記事で業種別傾向をまとめています。

Q4. 補助金を受け取るまでどのくらいかかりますか?

A. 第4回の場合、採択発表(2026年9月末頃)→交付決定(2026年末〜2027年初頭頃)→事業実施(交付決定から最大14ヶ月)→実績報告→補助金交付、という流れになります。補助金は後払い(実績報告後)です。資金繰りの計画を事前に立てておく必要があります。

Q5. GビズIDを持っていませんが、今から取得して第4回に間に合いますか?

A. GビズIDの取得には通常1〜2週間かかります。申請受付は2026年5月19日から、締切は6月19日です。今(2026年4月〜5月初旬)から手続きを開始すれば間に合います。法人の場合は印鑑証明書の準備も必要です。

参考・出典

あわせて読みたい:


まとめると、今できるアクションは3つです。

  1. 今日やること: GビズIDの取得状況を確認し、未取得なら今すぐ申請(GビズID公式サイト
  2. 今週中: 自社の賃上げ余力(年平均3.5%増の可否)を財務担当者と試算する
  3. 6月5日まで: 事業計画書のドラフトを完成させ、余裕をもって第4回に申請する

どの補助金が自社に合うか分からない場合や、AI導入と補助金活用を組み合わせた計画策定でお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

→ AI導入・補助金活用の無料相談はこちら


この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

免責事項
本記事の情報は2026年4月30日時点の各省庁・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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