結論(2026年9月時点)
- ダウンロード先は厚生労働省「雇用関係助成金の申請にあたって」のページ。2026年9月23日に確認した時点でも最新版は R8.4.1(令和8年4月1日更新・Word形式)で、同じページに過去版の R7.4.1・R5.4.1 も並んでいる。支給申請では最新版を使う。
- 正式名称は「共通要領 様式第1号 支給要件確認申立書」。事業主が、不正受給の履歴・労働保険料の未納・暴力団関係の有無といった、雇用関係助成金に共通する支給要件を自ら申し立てる書類。
- 提出タイミングは雇用関係助成金の支給申請時(制度によっては計画届の段階でも使用)。別紙「役員等一覧」を添付する。
- 同じページにある「支払方法・受取人住所届」は R5.4.1 更新版(Excel形式)。助成金の振込先を届け出る様式で、支給要件確認申立書とセットで扱われることが多い。
ダウンロードはこちら(厚生労働省公式・共通要領 様式第1号)
- 支給要件確認申立書(R8.4.1更新・Word形式・55KB)をダウンロード
- 掲載ページ: 厚生労働省「雇用関係助成金の申請にあたって」(2026年9月23日時点でもR8.4.1が最新版)
- 別添の支払方法・受取人住所届(R5.4.1更新・Excel形式・134KB)も同じページにあります
- 記入例と「はい」「いいえ」の判断、別紙「役員等一覧」の書き方は本記事の記入例セクションにまとめています
※リンク先は厚生労働省のサーバーにあるファイルです。提出前に、様式右上の版表記が「共通要領 様式第1号(R8.4.1)」であることを確認してください。
支給要件確認申立書は、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金など、厚生労働省の雇用関係助成金を申請するときに共通して提出する書類です。正式には「共通要領 様式第1号」といい、事業主が「不正受給の履歴がない」「労働保険料の未納がない」「暴力団関係者でない」といった共通の支給要件を満たしていることを、自ら申し立てるための様式です。ダウンロード先は厚生労働省の「雇用関係助成金の申請にあたって」ページで、2026年9月23日に同ページを確認した時点の最新版は令和8年4月1日更新のR8.4.1版(Word形式・55KB)です。
令和8年度に入って様式が更新されたため、手元に残っている前年度版(R7.4.1)をそのまま使い回すと、労働局から差し替えを求められることがあります。この記事では、この書類が何者なのか、どの助成金で必要になるのか、入手先と記入項目、つまずきやすいポイントまでまとめて解説します。
令和8年度版(R8.4.1)に更新された — まず押さえる基本情報

支給要件確認申立書の様式は年度の切り替わりで改定されることがあり、令和8年度は2026年4月1日付でR8.4.1版に更新されました。厚生労働省の掲載ページでは、R8.4.1版のWordファイルとあわせて過去版(R7.4.1、R5.4.1)も掲載されていますが、支給申請では最新版を使うのが原則です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書類の正式名称 | 共通要領 様式第1号「支給要件確認申立書」 |
| 所管 | 厚生労働省(窓口は各都道府県労働局・ハローワーク) |
| 最新版 | R8.4.1(令和8年4月1日更新) |
| ファイル形式 | Word形式(.docx)。過去の様式(R7.4.1・R5.4.1)も同じページにWordで掲載 |
| 提出タイミング | 雇用関係助成金の支給申請時(制度により計画届段階でも使用) |
| 添付するもの | 別紙「役員等一覧」または同内容の記載がある書類 |
| ダウンロード先 | 厚生労働省「雇用関係助成金の申請にあたって」 |
なお、同じ掲載ページには様式第1号の別添として「支払方法・受取人住所届」(R5.4.1版)も置かれています。こちらは助成金の振込先口座を届け出る書類で、支給要件確認申立書とセットで扱われることが多い様式です。かつて存在した様式第2号「生産性要件算定シート」は、生産性要件の廃止(2023年3月31日)に伴い使われなくなっています。
支給要件確認申立書とは何を申し立てる書類か
雇用関係助成金には、キャリアアップ助成金なら「正社員化した労働者がいること」、人材開発支援助成金なら「訓練を実施したこと」のように、制度ごとの個別要件があります。一方で、どの助成金にも共通する「そもそも助成金を受け取れる事業主かどうか」という土台の要件が別にあります。これを定めているのが「雇用関係助成金支給要領(共通要領)」で、その確認手段として提出するのが支給要件確認申立書です。
ポイントは、この書類が証明書ではなく「申立書」だという点です。事業主が「はい」「いいえ」を自分で選んで申し立て、労働局が審査の過程で必要に応じて確認する、という建て付けになっています。だからこそ、様式の末尾には「記載事項はいずれも事実と相違ありません」という宣誓文があり、事実と異なる申立てをすれば不支給や支給決定の取り消し、返還、事業主名の公表につながります。軽い気持ちで全部「はい」に丸を付けてよい書類ではありません。
要するに、個別の助成金の申請書が「今回の取り組みの中身」を説明する書類だとすれば、支給要件確認申立書は「うちの会社は助成金を受け取る資格のある事業主です」と宣言する書類です。
どの助成金の申請で必要になるか
支給要件確認申立書は共通要領に基づく様式なので、厚生労働省の雇用関係助成金の全般で使われます。個別の制度に付属する書類ではなく、横断的に登場するのが特徴です。代表的には次のような助成金の支給申請で提出します。
- キャリアアップ助成金(正社員化コース・賃金規定等改定コースなど)
- 人材開発支援助成金(人材育成支援コース・事業展開等リスキリング支援コースなど)
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コースなど)
- トライアル雇用助成金
- 両立支援等助成金、業務改善助成金以外の雇用系各種助成金 など
各助成金の支給申請書類一覧には、ほぼ必ず「支給要件確認申立書(共通要領様式第1号)」の行があります。裏を返すと、複数の助成金を並行して申請する会社では、この書類を何度も書くことになります。記載内容の大半は会社としての事実関係なので、一度正確に整理しておけば2回目以降はかなり楽になります。
注意点として、一部の制度では共通要領様式第1号そのものではなく、制度専用にアレンジされた支給要件確認申立書が用意されている場合があります。たとえば雇用調整助成金では専用様式(様式特第6号)が使われており、高齢者雇用関係の一部助成金では独立行政法人(JEED)が配布する様式を使います。どの版を使うかは、必ず申請先の労働局・各制度の申請案内で指定されたものに従ってください。
ダウンロード先と入手方法
入手方法は大きく3つあります。
1. 厚生労働省の公式ページからダウンロードする
基本はこれです。厚生労働省の「雇用関係助成金の申請にあたって」ページに、共通要領の本文と各様式がまとめて掲載されています。ここから「共通要領 様式第1号 支給要件確認申立書」の最新版(R8.4.1・Word形式)をダウンロードします。Word形式なのでパソコンで直接入力でき、印刷して手書きでも問題ありません。
過去の様式も同じページの「(過去の様式)」欄に残っています。2026年9月23日時点ではR7.4.1版(Word・54KB)とR5.4.1版(Word・53KB)の2つで、いずれも記載内容の変遷を確認するための参考用です。実際の提出には最新版を使ってください。なお、R7.4.1版とR8.4.1版を1文ずつ突き合わせると、申立項目(4〜16)の文言は変わっておらず、違いは末尾の代理人・社会保険労務士記載欄に1項目が足されたことだけでした(詳しくは後述の記入例セクション)。
2. 各都道府県労働局・ハローワークのページから入手する
各労働局のサイトにも、管内向けの申請様式集として同じ様式が掲載されていることがあります。記入例付きで公開している労働局もあるので、初めて書く場合は自社の管轄労働局のページも見ておくと安心です。
3. 雇用関係助成金ポータルで電子申請する
2023年度から運用されている雇用関係助成金ポータルを使うと、多くの雇用関係助成金がオンラインで申請できます。電子申請の場合は画面の入力フォームや添付書類のアップロードで手続きが進むため、紙の様式に手書きする代わりにポータル上で同等の内容を申告する流れになります。GビズIDプライムのアカウントが必要なので、電子申請を考えている会社は先にIDを取得しておきましょう。

記入例|全項目の書き方と「はい」「いいえ」の判断
ここからは、2026年9月23日に厚生労働省の掲載ページから取得したR8.4.1版(Word)の記載そのものに沿って、表題から別紙「役員等一覧」まで全項目の書き方を並べます。判断の根拠に使うのは、様式の末尾に付いている「記載にあたっての留意点」だけです。そこに書かれていないことは「所轄の労働局に確認」と記しています。
先に結論を書きます。「4」から「16」までのどれか1つでも「いいえ」があると、その助成金の支給を受けることはできません(様式「記載にあたっての留意点」14)。この様式は「はい」を並べて提出するための書類ではなく、自社が全項目で「はい」と言い切れるかを確認するための書類です。

表題・基本情報欄(1〜3)の記入例
1枚目の上半分は、どの助成金の申請なのかと、事業主の基本情報です。
| 欄 | 何を書くか | 記入例 |
|---|---|---|
| 表題「支給要件確認申立書( 助成金)」 | 括弧の中に、申請する助成金の名称を書く | キャリアアップ助成金/人材開発支援助成金 |
| 1 法人名 | 登記どおりの正式名称 | 株式会社○○製作所 |
| 1 法人番号 | 平成27年10月以降に国税庁長官から本社等へ通知された13桁の番号(留意点2) | 13桁の数字をハイフンなしでそのまま |
| 2 事業所名称 | 申請に係る事業所の名称 | 本社/○○工場 |
| 3 雇用保険適用事業所番号 | 雇用保険適用事業所設置届で通知された番号 | 通知どおりの番号をそのまま |
| 労働局・安定所確認欄 | 労働局(安定所)が使う欄なので記入しない(留意点1) | 空欄のまま |
意外と抜けやすいのが表題の括弧です。ここが空欄のままだと、複数の助成金を並行して申請している会社ではどの申請に付けた申立書か分からなくなります。
申立項目(4〜16)|番号ごとの「はい」「いいえ」の判断
様式には「4から16までについて はい ・ いいえ」をまとめて丸で囲む欄と、「いいえ」がある場合にその該当番号を書く欄があります。番号ごとに、様式が何を聞いていて、どういう場合に「はい」になるのかを整理しました。
| 番号 | 様式が聞いていること | 「はい」になるのはどんな場合か |
|---|---|---|
| 4 | 平成31年3月31日以前に申請した雇用関係助成金について、不正受給による不支給決定・支給決定取消を受けていない、または受けたが当該決定日から3年を経過している | 該当する処分がなければ「はい」。処分を受けた場合も、決定日から3年を経過していれば「はい」(留意点3) |
| 5 | 平成31年4月1日以降の申請分について、同様の処分を受けていない、または決定日から5年を経過している | 考え方は「4」と同じで、期間が5年。ただし5年を経過していても、不正受給に係る請求金が全額納付されていなければ申請できません(留意点4) |
| 6 | 平成31年4月1日以降の申請分について、不正受給に関与した役員等がいない | 自社の役員等(個人はその者、法人は役員、団体は代表者・理事等で、役員名簿等に記載がある者)に、他社の役員等として不正受給に関与した人がいなければ「はい」(留意点5) |
| 7 | 支給申請日の属する年度の前年度より前のいずれかの保険年度における労働保険料の未納がない | 申請に係る事業所に未納がなければ「はい」。納付状況が担当者レベルで即答できないときは、確認してから記入(留意点6) |
| 8 | 支給申請日の前日から起算して過去1年に、労働関係法令違反により送検されていない | 労働基準法等の労働関係法令違反による送検がなければ「はい」(留意点7) |
| 9 | 風俗営業等関係事業主でない | 該当しなければ「はい」。特定求職者雇用開発助成金・トライアル雇用助成金でも、接待業務等以外(事務、清掃、送迎運転、調理など)に従事する人を対象労働者にする場合は「はい」になります(留意点8) |
| 10①〜⑤ | 事業主等・役員等が、暴力団/暴力団員でない、不正の利益や加害の目的で利用していない、資金等の供給や便宜供与をしていない、暴力団員と知りながら不当に利用していない、社会的に非難されるべき関係がない | 5項目すべてに当てはまらなければ「はい」。ここでいう「役員等」には、役員のほか支店・営業所の代表者、団体の代表者・理事等、その他経営に実質的に関与している者も含みます(留意点9) |
| 11 | 暴力主義的破壊活動を行う、または行う恐れがある団体等に属していない | 該当しなければ「はい」。役員等の範囲は「10」と同じ(留意点9) |
| 12 | 倒産していない | 破産手続開始・再生手続開始・更生手続開始・特別清算開始の申立て等がされていなければ「はい」(留意点10) |
| 13 | 労働局長の確認・調査への協力、書類の適切な保管と指定期日までの提出、不正受給時の事業主名公表、支給決定取消時の返還に承諾する | 承諾する場合に「はい」。確認や調査に応じなければ事実が確認できないため、不支給または支給決定取消になると様式に明記されています |
| 14 | 役員等の氏名・役職・生年月日が記載された別紙「役員等一覧」または同内容の書類を添付している | 添付していれば「はい」。まだ作っていないのに「はい」にしない |
| 15 | 「雇用関係助成金支給要領」に従うことに承諾する | 承諾する場合に「はい」。要領は厚生労働省ホームページに掲載されています(留意点13) |
| 16 | 支給申請書等に事実と異なる記載・証明を行っていない | 該当がなければ「はい」 |
迷いやすいのは「7」の労働保険料と「9」の風俗営業等の2つです。分納中の扱い、過去の送検事案の評価、対象労働者がどの業務に就くかの線引きなど、留意点を読んでも自社が該当するか判断がつかないことがあります。その場合は自己判断で「はい」を選ばず、所轄の労働局に確認してください。要件への該当性を最終的に判断するのは労働局です。
別紙「役員等一覧」の記入例
別紙は、上部に法人名・法人番号・事業所名称・雇用保険適用事業所番号を書き、その下に4列の表が並ぶ構成です。
| 列 | 書き方 | 記入例 |
|---|---|---|
| 役員等氏名(漢字) | 登記・役員名簿どおりの氏名 | 山田 太郎 |
| 役員等氏名(カナ) | カナで氏名を書く | ヤマダ タロウ |
| 役職 | 登記・役員名簿どおりの役職 | 代表取締役/取締役/監査役 |
| 生年月日(西暦) | 西暦で年月日まで(和暦の欄ではありません) | 1975年4月1日 |
様式の注記で押さえておきたいのは次の3点です。
- 個人事業主は、事業主本人について記載する(役職は除く)(別紙 注3)
- 役員等の就任中に氏名の変更等があった場合は、変更前の氏名(旧姓)も併記する(別紙 注4)
- 法人番号は、平成27年10月以降に国税庁長官から通知された13桁の番号(別紙 注1)
もう1つ、実務で混乱しやすい点を補足します。「役員等」の定義は項目によって範囲が違います。「10」「11」の暴力団関係・破壊活動の項目では、役員のほか支店・営業所の代表者、団体の代表者・理事等、その他経営に実質的に関与している者まで含みます(留意点9)。一方、別紙「役員等一覧」の対象となる「14」の役員等は「6」と同じ定義で、個人はその者、法人は役員、団体は代表者・理事等で、役員名簿等に記載がある者です(留意点12・別紙 注2)。どこまで書くか迷う人がいる場合は、広めに拾ったうえで所轄の労働局に確認するのが安全です。
宣誓・署名欄と、代理人・社会保険労務士の記載欄
末尾は2つのブロックに分かれています。
- 上の欄: 申立日(令和○年○月○日)、宛先(○○労働局長殿/公共職業安定所長)、事業主の住所・電話番号・名称・氏名。「1から16までの記載事項については、いずれも事実と相違ありません」という宣誓文が付いています。
- 下の欄: 代理人または社会保険労務士(提出代行者・事務代理者の表示)の住所・電話番号・名称・登録番号・氏名。事業主等が直接申請する場合は記載不要です。社会保険労務士が申請を代わって行う場合は、登録番号も書きます。
令和8年度版(R8.4.1)で実際に文面が変わったのは、この代理人等の記載欄です。R7.4.1版にあった①申請事業主等と連帯して請求金を弁済する義務、②事務所名等と不正の内容の公表、③5年間は代理人の申請・社労士の提出代行が受理されないこと、の3点に加えて、④社会保険労務士について、管轄労働局から全国社会保険労務士会連合会および都道府県社会保険労務士会へ、不正の内容や調査の協力状況等を情報提供することへの承諾が追加されました(2026年9月23日に取得したR8.4.1版とR7.4.1版の文面を1文ずつ突き合わせて確認)。申請を社労士に依頼している会社は、様式の版が変わったことを依頼先にも共有しておくと行き違いがありません。
記入項目の中身 — 何を「はい」「いいえ」で答えるのか
様式の構成はシンプルで、前半が事業主の基本情報、中盤が支給要件に関する申立項目、末尾が宣誓と署名です。ここから先は、2026年9月23日に取得したR8.4.1版(Word)の記載に沿って、各ブロックの趣旨を補足します。項目ごとの記入例と「はい」「いいえ」の判断は、1つ前の記入例セクションにまとめています。
基本情報欄(1〜3)
- 法人名・法人番号: 登記どおりの正式名称と13桁の法人番号
- 事業所名称: 申請に係る事業所の名称
- 雇用保険適用事業所番号: 雇用保険の適用事業所設置届で付与された番号
申立項目(4〜16)— 「はい」「いいえ」で回答
中核となるのがこの部分です。事業活動等に係る状況について「はい」「いいえ」のどちらかを丸で囲みます。主な項目をかみ砕くと次のとおりです。
| 項目 | 申し立てる内容(趣旨) |
|---|---|
| 不正受給の履歴 | 過去に不正受給による不支給決定・支給決定取消を受けていない(受けた場合は、平成31年3月31日以前の申請分は3年、平成31年4月1日以降の申請分は5年を経過している) |
| 不正関与役員 | 平成31年4月1日以降の申請分について、不正受給に関与した役員等がいない |
| 労働保険料 | 支給申請日の属する年度の前年度より前の保険年度に労働保険料の未納がない |
| 労働関係法令違反 | 支給申請日の前日から過去1年間に、労働関係法令違反で送検されていない |
| 風俗営業等 | 風俗営業等関係事業主に該当しない |
| 暴力団関係(5項目) | 事業主・役員等が暴力団・暴力団員でない、利用していない、資金供給や便宜供与をしていない等 |
| 破壊活動 | 暴力主義的破壊活動を行う団体等に属していない |
| 倒産 | 倒産していない(破産手続開始・再生手続開始・更生手続開始・特別清算開始の申立て等がされていない) |
| 調査協力・返還の承諾 | 労働局の審査・調査への協力、書類の保管・提出、不正受給時の事業主名公表、支給決定取消時の返還に承諾する |
| 役員等一覧の添付 | 役員等の氏名・役職・生年月日を記載した別紙「役員等一覧」(または同内容の書類)を添付している |
| 支給要領の遵守 | 「雇用関係助成金支給要領」に従うことに承諾する |
| 虚偽記載なし | 支給申請書等に事実と異なる記載・証明を行っていない |
様式には「4から16までについて はい・いいえ」をまとめて答える欄と、「いいえ」がある場合の該当番号を書く欄があります。1つでも「いいえ」があると、原則としてその助成金は受給できない可能性が高くなります。ただし自己判断で申請を諦める前に、該当するかどうか迷うケース(たとえば労働保険料を分納中、過去の送検事案の扱いなど)は、管轄の労働局に事前に相談してください。要件への該当性は最終的に労働局が判断するもので、この記事で個別ケースの結論を断定することはできません。
役員等一覧 — 意外と手が止まる添付書類
申立項目の中で実務上いちばん手間がかかるのが「役員等一覧」の添付です。役員等の氏名・役職・生年月日を一覧にして添付します。ここでいう「役員等」の範囲は様式の留意点に定義があり、おおむね次のとおりです。
- 事業主が個人の場合: その事業主本人
- 事業主が法人の場合: 役員、および支店・営業所の代表者
- 団体の場合: 代表者・理事等
- 上記のほか、経営に実質的に関与している者
登記上の取締役だけを書けばよいとは限らない点に注意してください。登記に載っていなくても経営に実質的に関与している人がいれば含める趣旨の定義になっています。役員一覧は暴力団関係の照会等に使われるため、生年月日まで正確に記載する必要があります。判断に迷う人物がいる場合も、労働局に確認するのが確実です。
宣誓・署名欄
末尾に申立日(令和○年○月○日)、提出先(○○労働局長殿または公共職業安定所長)、事業主の住所・名称・代表者名・電話番号を記入します。記載事項が事実と相違ないこと、労働局の確認に協力することを宣誓する文言が入っており、ここに記名することで書類が完成します。
書き方でつまずきやすいポイント

つまずき1: 前年度版の様式を使ってしまう
❌ 昨年の申請で使ったR7.4.1版のファイルを流用して提出する
⭕ 提出前に厚労省ページで最新版(R8.4.1)かどうかを確認してから作成する
様式は改定されるたびに旧版からの差し替えを求められることがあります。社労士事務所の実務情報でも、令和8年4月1日の改定後は最新版での提出が必要になる旨が案内されています。ファイルを保存した日付ではなく、様式右上の版表記(「共通要領 様式第1号(R8.4.1)」)で確認するのが確実です。
つまずき2: 役員等一覧の範囲が狭すぎる・情報が欠けている
❌ 登記簿の取締役だけを書き、生年月日欄を空欄のまま提出する
⭕ 支店・営業所の代表者や経営に実質的に関与する者まで含め、氏名・役職・生年月日をすべて埋める
役員等一覧の記載漏れは差し戻しの定番です。特に生年月日の記載漏れ、営業所長クラスの記載漏れが起きやすいポイントです。
つまずき3: 内容をよく読まずに全部「はい」に丸を付ける
❌ 定型書類だからと中身を読まず、機械的に「はい」で提出する
⭕ 項目ごとに自社の事実関係(労働保険料の納付状況、過去の受給歴等)を確認してから回答する
この書類は宣誓を伴う申立書です。事実と異なる「はい」は、後の調査で判明した場合に不支給・支給決定取消・返還・事業主名公表という重い結果につながります。労働保険料の納付状況など、担当者レベルで即答できない項目は必ず社内で確認してから記入しましょう。
つまずき4: 提出直前に書いて申請期限を圧迫する
❌ 支給申請の締切当日に初めて様式を開く
⭕ 支給申請の準備開始時点でダウンロードし、役員等一覧とセットで先に作っておく
書類自体は1〜2枚ですが、役員構成の確認や労働保険料の納付確認に時間がかかることがあります。雇用関係助成金の支給申請期限は「起算日から2か月以内」のように短く設定されている制度が多いため、共通書類こそ先に片付けておくのが安全です。
提出後の流れ — 労働局は何を確認するのか

支給要件確認申立書は「出して終わり」の書類ではありません。様式の申立項目には、労働局の審査・調査の進め方に承諾する旨の項目が含まれており、提出後に労働局側で次のような確認が行われる可能性があります。
- 審査に必要な事項の確認・適正支給のための調査: 管轄労働局長が行う確認・調査に協力すること自体が申立内容に含まれています
- 従業員へのヒアリング: 必要に応じて、申請内容に関して従業員から直接話を聞くことがあります
- 関係機関等への照会: 取引先、金融機関、税務署等へ照会が行われる場合があります
- 書類の提出・提示の求め: 法令で保管が義務づけられた書類の適切な保管と、労働局が求める書類の指定期日までの提出が前提になっています
ここで重要なのは、確認や調査に応じなければ事実確認ができないため、不支給または支給決定取消となると様式に明記されている点です。つまり「調査には協力しないが助成金は欲しい」という選択肢はありません。賃金台帳・出勤簿・雇用契約書といった帳簿類を日頃から整備しておくことが、結果的にこの書類の申立内容を守ることにつながります。
事実と異なる申立てをした場合のペナルティ
不正受給と判断された場合の帰結も、様式の留意点に具体的に書かれています。支給決定の取り消しと受給額の返還に加え、事業主名等の公表が行われます。公表される内容は次のとおりです。
- 不正受給を行った事業主等の名称、代表者および不正に関与した役員等の氏名、事業概要
- 不正受給に係る事業所の名称・所在地
- 不正受給に係る助成金の名称、不支給決定日または支給取消日、返還を命じた額と返還状況
- 不正の行為の内容
さらに、事業主本人だけでなく、申請を代理した代理人等や、訓練の実施が要件となっている助成金で訓練を行った者が不正に関与していた場合も、それぞれ氏名・名称等が公表対象になります。金銭的なダメージだけでなく、社名が公表されるレピュテーションリスクまで含めて設計されている制度だと理解しておきましょう。
よくある疑問
Q. 代表者や役員が最近変わった場合はどう書く?
申立書と役員等一覧は、提出時点の事実に基づいて記載するのが基本です。役員変更があった場合は、変更後の最新の役員構成で役員等一覧を作成します。対象期間中に退任した役員の扱いなど、どこまで記載すべきか判断に迷う場合は、自己判断で省略せず管轄労働局に確認してください。
Q. 記入を間違えた場合は?
提出前に気づいた場合は、新しい様式に書き直すのが確実です。提出後に誤りに気づいた場合は、放置せず速やかに労働局へ申し出て、訂正方法の指示を受けてください。誤記の放置は「事実と異なる記載」と受け取られるリスクがあります。
Q. 電子申請の場合も紙の申立書が必要?
雇用関係助成金ポータルからの電子申請では、画面上の入力・添付で手続きが完結する設計になっています。ただし助成金・コースによって電子申請への対応状況や必要書類の形式が異なるため、ポータルの各助成金の案内と申請マニュアルで確認してください。
Q. 提出先はどこ?
申請する助成金の受付窓口と同じで、原則として事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(制度によりハローワーク経由)です。様式の宛先欄も「労働局長殿(公共職業安定所長)」となっています。
Q. 助成金ごとに毎回提出が必要?
はい、原則として支給申請のたびに提出します。同じ会社が複数の助成金を申請する場合や、同じ助成金でも申請時期が分かれる場合、それぞれの申請で最新の事実に基づいた申立書が必要です。内容の大半は共通なので、法人番号・雇用保険適用事業所番号・役員構成といった基礎情報を社内で一元管理しておくと、2件目以降の作成がぐっと楽になります。
Q. 書類の作成を専門家に依頼できる?
雇用関係助成金の手続きは社会保険労務士の専門分野です。自社での作成が難しい場合や、申立項目の該当性判断に不安がある場合は、社会保険労務士に相談するのが確実です。なお、当サイトを運営するUravationが提供しているのはAI導入・研修のコンサルティングです。手続き面の相談は社会保険労務士へ、助成金を活用した研修・リスキリングの中身づくりは弊社へ、と役割を分けて考えていただくとスムーズです。
Q. この書類だけ出せば助成金がもらえる?
いいえ。支給要件確認申立書はあくまで共通要件の確認書類で、これに加えて各助成金固有の支給申請書・添付書類(賃金台帳、出勤簿、雇用契約書など)が必要です。書類全体の構成は制度ごとの申請案内で確認してください。
Q. 様式第1号はどこでダウンロードできる?
厚生労働省の「雇用関係助成金の申請にあたって」ページです。2026年9月23日時点の最新版はR8.4.1更新のWordファイル(55KB)で、同じページに別添の「支払方法・受取人住所届」(R5.4.1更新・Excel)と、過去の様式(R7.4.1・R5.4.1)も並んでいます。検索から古い案内ページにたどり着くことがあるので、ダウンロードしたら必ず様式右上の版表記を確認してください。
Q. WordとPDF、どちらの形式で提出する?
厚生労働省が配布しているのはWord(.docx)です。2026年9月23日時点の掲載ページでは、最新版も過去の様式もWordで提供されています。支給要件確認申立書のExcel版は配布されていません(同じページにあるExcelファイルは、別添の「支払方法・受取人住所届」です)。パソコンで入力しても、印刷して手書きしても構いません。提出の形式(紙かデータか)は、申請する助成金と窓口の案内に従ってください。
Q. 役員等一覧には誰まで書く?
別紙の注記では、個人事業主はその本人、法人は役員、団体は代表者・理事等で、役員名簿等に記載がある者とされています(別紙 注2・留意点12)。一方、様式の「10」「11」(暴力団関係・破壊活動)で確認される「役員等」には、支店・営業所の代表者や、その他経営に実質的に関与している者も含まれます(留意点9)。範囲の判断に迷う人がいる場合は、所轄の労働局に確認してください。
Q. 古い版(R7.4.1)で提出するとどうなる?
厚生労働省の掲載ページでは、R7.4.1版とR5.4.1版が「(過去の様式)」として最新版と分けて置かれています。支給申請に使うのは最新版が原則で、旧版で出した場合の扱いは助成金や労働局によって異なり、差し替えを求められることがあります。提出前に、様式右上の版表記が「共通要領 様式第1号(R8.4.1)」であることを確認するのが確実です。
共通書類を押さえたら、次は制度ごとの様式へ
支給要件確認申立書は、雇用関係助成金の申請書類の中で唯一といっていい「どの制度でも顔を出す書類」です。最新版(R8.4.1)を厚労省の公式ページから入手し、役員等一覧とセットで正確に作る、という基本を押さえておけば、あとは制度ごとの様式に集中できます。
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参考・出典
- 雇用関係助成金の申請にあたって(共通要領・各様式の掲載ページ) — 厚生労働省(参照日: 2026-09-23)
- 共通要領 様式第1号 支給要件確認申立書(R8.4.1更新・Word) — 厚生労働省(参照日: 2026-09-23)
- 共通要領 様式第1号 支給要件確認申立書(R7.4.1更新・Word/過去の様式) — 厚生労働省(参照日: 2026-09-23)
- 雇用関係助成金に共通の支給要領(共通要領・令和8年4月8日現在) — 厚生労働省(参照日: 2026-09-23)
- 雇用関係助成金共通要領Q&A — 厚生労働省(参照日: 2026-09-23)
- 雇用関係助成金ポータル — 厚生労働省(参照日: 2026-07-31)
- 令和8年度 支給要件確認申立書R8.4.1改定されました — やまがみ社会保険労務士事務所(参照日: 2026-07-31)
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
免責事項
本記事の情報は2026年9月23日時点の厚生労働省等の公表資料に基づく参考情報です。助成金の制度内容・様式は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず厚生労働省の公式ページおよび管轄労働局で最新の様式・要領をご確認ください。要件への該当性は労働局が個別に判断するものであり、本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。
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