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【2026年最新】エイジフレンドリー補助金 対象経費とNG事例ガイド

【2026年最新】エイジフレンドリー補助金 対象経費とNG事例ガイド

この記事の結論

厚労省公式Q&Aを基に、エイジフレンドリー補助金の対象経費と対象外の境界線を事例で解説。電動ベッドや保冷剤などNG例も紹介します。

「電動ベッドを導入したいが対象になるのか」「アシストスーツは労働者何人分まで補助されるのか」——エイジフレンドリー補助金は3コースの補助率・上限額こそシンプルですが、経費1つ1つのOK/NG判定は想像以上に細かく作り込まれています。厚生労働省が公開する令和8年度Q&A(令和8年6月26日更新)だけで83問に及び、「介助式車いすは対象だが電動ベッドは対象外」「移動式スポットクーラーは対象だが保冷剤は対象外」といった線引きが随所にあります。

本記事では、公式リーフレット・実施要領・Q&Aの3資料を突き合わせ、対象経費と対象外経費の境界線を想定シナリオ形式で整理しました。制度の3コース比較や申請の基本フローはエイジフレンドリー補助金とは?3コース・補助率最大4/5・申請ガイドで解説していますので、まだ読んでいない方はあわせてご覧ください。

対象経費・対象外経費 早見表

まず全体像をつかむために、判断に迷いやすい経費をOK/NGで整理しました。詳しい根拠は各事例で解説します。

経費・設備 判定 根拠(令和8年度公式Q&A)
ハンドリフト・チェーンブロック(ホイスト含む) ○ 対象 問37
クレーン(吊上荷重0.5t以上)・乗用フォークリフト・テールゲートリフター × 対象外 問37
介助式車いす(スライディングボード対応等、身体的負担軽減機能あり) ○ 対象 問39
電動ベッド(電動昇降・背起こし機能付き)、褥瘡防止ベッド、見守り装置、体重測定装置 × 対象外 問38
労働者が出入りする居室の段差解消工事 ○ 対象 問32
配線収納のための床の嵩上げ工事 × 対象外 問31
移動式スポットクーラー(熱排気型)・ミストファン・冷凍ストッカー(最大400L) ○ 対象(室温31℃超等の条件あり) 問56・問58・問61
保冷剤(首巻き・当てるタイプ含む)・持ち運び充電式保冷温庫・WBGT指数計 × 対象外 問57・問58・問61
アシストスーツ・電動ファン付き作業服 ○ 対象(高年齢労働者の人数分が上限) 問47・問59
物品等のリース代金・前払い・分割払い・ローン払い × 対象外 問1・問2

基本データ:エイジフレンドリー補助金(令和8年度)

制度名 令和8年度エイジフレンドリー補助金
所管省庁 厚生労働省(都道府県労働局・労働基準監督署)
補助率 専門家総合対策コース第1段階:4/5/第2段階:1/2、熱中症対策コース:1/2、コラボヘルスコース:3/4
上限額 専門家総合対策コース(第1・2段階合計):100万円、熱中症対策コース:100万円、コラボヘルスコース:30万円(いずれも消費税を除く)
対象者 1年以上事業を実施している中小企業事業者で、役員を除き自社の労災保険適用の高年齢労働者(60歳以上)が常時1名以上就労していること
対象経費 高年齢労働者の労働災害防止のための機器購入・設備工事・専門家指導等(詳細は本記事の早見表・事例を参照)
公募期間 令和8年5月20日(水)~10月31日(土)※専門家総合対策コース第1段階は8月31日(月)締切、予算額到達次第終了あり
申請方法 郵送またはjGrants(電子申請、要GビズIDプライム)
公式サイト 厚生労働省 エイジフレンドリー補助金ページ

2026年7月4日時点で申請受付期間中です(専門家総合対策コース第1段階は8月31日締切のため優先的にご確認ください)。予算額に達した場合は受付期間の途中でも申請受付が終了することがあるため、最新の受付状況は必ず厚生労働省の公式ページでご確認ください。

事例で見る対象経費の判断基準

ここからは、公式Q&Aに基づく判断基準を5つの想定シナリオで整理します。いずれも実在の申請事例ではなく、Q&Aの回答をもとに構成した想定ケースです。

事例1:重量物搬送機器の線引き

事例区分:想定シナリオ

倉庫業のA社は、60歳以上の労働者が重量物を運ぶ負担を減らすため、ハンドリフトの導入を検討。あわせて、つり上げ荷重0.8トンのクレーンも古くなったため更新を考えていた。

判定:ハンドリフトやチェーンブロック(ホイスト含む)は「高年齢労働者の身体機能の低下を補う機器」として対象になる。一方、労働安全衛生法に規定するクレーン(つり上げ荷重0.5トン以上)、乗用フォークリフト、テールゲートリフター、自動車整備用リフトは、高年齢労働者に限らずその機器がないと業務ができない設備であるため対象外(令和8年度Q&A 問37)。

事例2:介護施設機器の線引き

事例区分:想定シナリオ

介護施設のB社は、職員の身体的負担を減らすため車いすと電動ベッドを同時に入れ替える計画を立てていた。

判定:スライディングボード使用時に片肘が外せるなど、高年齢労働者の身体的負担軽減に効果がある機能を持つ介助式車いすは対象。一方、電動昇降・電動背起こし機能付きベッド、褥瘡防止ベッド、マットやベッド付属の見守り装置、体重測定装置は、労働災害防止効果と被介護者側の負担軽減・介護サービス向上効果の区別が困難という理由で対象外とされている(令和8年度Q&A 問38・問39)。ベッド付属の見守り装置がここに含まれる点から、現時点でAIやIoTを使った見守りセンサー単体を対象とする記載も確認できない。

事例3:転倒防止工事の線引き

事例区分:想定シナリオ

製造業のC社は、床に配線が露出している通路の安全性を高めたいと考え、床を嵩上げして配線を収納する工事と、介護スペースの居室出入口の段差解消工事の両方を検討していた。

判定:労働者が出入りする居室の段差解消工事は対象。一方、配線を床下に収納するための床の嵩上げ工事は補助対象外(令和8年度Q&A 問31・問32)。「転倒防止」という同じ目的に見えても、対象となるのは段差の解消そのものに限られる点に注意が必要。

事例4:熱中症対策コースの線引き

事例区分:想定シナリオ

屋内作業場(室温31℃超)で60歳以上の労働者が働くD社は、移動式スポットクーラーの導入と、あわせて全従業員に配布する保冷剤・WBGT指数計の購入を計画していた。

判定:労働安全衛生規則第606条の温湿度調整を行ってもなお室温31℃または湿球黒球温度(WBGT)28℃を超える屋内作業で60歳以上の労働者が就いている場合、移動式・熱排気型のスポットクーラーやミストファン、アイススラリー・保冷剤を冷やす冷凍ストッカー(最大400L)は対象。一方、保冷剤そのもの(首に巻く・当てるタイプ含む)、持ち運びできる充電式保冷温庫、WBGT指数計は令和8年度において補助対象外(令和8年度Q&A 問56~問61)。

事例5:個人使用装備の人数按分ルール

事例区分:想定シナリオ

E社では、1人の高年齢労働者が複数の作業場所を掛け持ちしており、作業場所ごとにアシストスーツを配置したいと考えていた。

判定:アシストスーツや体温を下げる機能のある電動ファン付き作業服など、個人ごとに効果が生じ使い回しが難しい機器は、対策に関わる高年齢労働者の人数分が上限となる。作業場所が複数あっても対象労働者が1人であれば補助は1個まで(令和8年度Q&A 問46・問47)。

対象経費に共通する3つの判断基準

5つの事例を横断すると、対象経費かどうかを判断する基準は次の3点に集約されます。

  • ①制度目的(高年齢労働者の労働災害防止)に直結するか:顧客・施設利用者が利用する設備の改修、法令上義務づけられた安全装置、生産機器・事務用機器・生産ラインは、労働者の安全確保や作業環境改善を目的としないため対象外(令和8年度Q&A 問28・問29・問30)。
  • ②交付決定「後」の発注・契約・購入か:交付決定日より前に発注・契約・購入した経費は、いかなる理由があっても補助対象外。前払い・ネット購入の前払いも同様に不可(令和8年度Q&A 問2)。
  • ③人数按分・重複申請ルールを守っているか:個人使用装備は対象労働者の人数分が上限、一事業者への交付は同一年度内に1回限り、同一対策・同一取組での再申請は不可(令和8年度Q&A 問10・問11・問13・問46・問47)。

申請までにやるべきこと(ステップ)

  1. 自社の60歳以上労働者の在籍状況と対策の優先度を確認し、3コースのうちどれで申請するか絞り込む
  2. 電子申請(jGrants)を使う場合は、GビズIDプライムを取得する(GビズID登録の完全ガイドを参照。発行まで1~2週間が目安)
  3. 専門家総合対策コースの場合、外部専門家または自社の安全衛生担当者によるリスクアセスメントを実施する(令和8年度Q&A 問20・問26-1)
  4. 交付申請書類をコース別様式に沿って準備し、jGrantsまたは郵送で提出する(発注書等には必ず交付決定日以降の日付を入れる)
  5. 交付決定を受けてから初めて発注・契約・購入を行う(交付決定前の着手は理由を問わず対象外)
  6. 取組を実施し、令和9年1月31日までに実績報告書・精算払請求書を提出して補助金の支払いを請求する

よくある失敗パターンと対策

  • ❌ 交付決定前に発注書や見積書を取り交わしてしまう → ⭕ 見積書は交付決定前の資料とみなされ発注の根拠にできない。発注書・契約書の作成は交付決定通知書を受領し内容を確認してから行う(令和8年度Q&A 問2)
  • ❌ リース・分割払い・手形・電子マネーで支払う → ⭕ 補助対象になるのは交付決定後に一括で支払った経費のみ。リース代金、ローン、手形、小切手、電債、電子マネー、プリペイドによる支払いはいずれも対象外(令和8年度Q&A 問1・問2)
  • ❌ 同じ対策・同じ取組で毎年申請しようとする → ⭕ 一事業者への交付は同一年度内に1回限り。前年度に補助を受けた対策と同一の取組は対象外(異なる対策なら申請可、令和8年度Q&A 問10・問13)
  • ❌ 開設1年未満の新しい事業場・倉庫に導入しようとする → ⭕ 「1年以上事業を実施していること」が申請要件のため、新設拠点への導入は対象外(令和8年度Q&A 問16)

よくある質問

Q. 電動ベッドは対象になりますか?
A. 対象外です。労働災害防止効果と被介護者側の負担軽減・介護サービス向上効果の区別が困難という理由から、電動昇降・電動背起こし機能付きベッド、褥瘡防止ベッド、マットやベッド付属の見守り装置、体重測定装置等も含めて補助対象外とされています(令和8年度Q&A 問38)。

Q. リースで機器を導入する場合は対象になりますか?
A. 対象外です。物品等のリース代金は補助の対象となりません(令和8年度Q&A 問1)。

Q. 一人の労働者が複数の作業場所で働く場合、機器は何台分補助されますか?
A. 対策に関わる高年齢労働者の人数分が上限です。作業場所が複数あっても、対象となる高年齢労働者が1人であれば補助は1個までとなります(令和8年度Q&A 問46)。

Q. WBGT指数計は対象になりますか?
A. 令和8年度においては補助対象外です(令和8年度Q&A 問57)。

Q. 見守りセンサーなどのAI・IoT機器は対象になりますか?
A. ベッド付属の見守り装置は補助対象外と明記されています(令和8年度Q&A 問38)。現時点で公開されているリーフレット・Q&Aの対象経費一覧の中に、AI画像解析やIoTセンサー単体を対象とする記載は見当たりません。導入を検討する場合は、必ずエイジフレンドリー補助金事務センターへ個別にご相談ください。


この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。


自社のケースが対象経費に該当するか判断がつかない、リスクアセスメントの進め方を相談したい、AI・DX活用と合わせた職場環境改善を検討したいという場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

  • 自社の60歳以上労働者の状況を整理し、3コースのどれに該当するか棚卸しする
  • 対象経費の境界線が曖昧な設備は、発注前に必ずエイジフレンドリー補助金事務センターへ確認する
  • 制度比較や他の助成金もあわせて検討したい場合は補助金・助成金の比較記事もご覧ください

参考・出典

免責事項
本記事の情報は2026年7月4日時点の厚生労働省・エイジフレンドリー補助金事務センター等の公表資料に基づく参考情報です。補助金制度の内容や対象経費の判断基準は予告なく変更・追加される場合があります。個別の経費が対象になるかどうかは、必ず厚生労働省の公式サイトおよびエイジフレンドリー補助金事務センターに直接お問い合わせのうえご確認ください。本記事は補助金の代理申請を行うものではなく、また記事の情報に基づく申請結果について当サイトは一切の責任を負いません。

この記事の執筆・運営

佐藤 傑 株式会社Uravation 代表取締役CEO

生成AI研修・AI導入コンサルティングの株式会社Uravation代表。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。法人向けAI研修の受講者4,000名以上、AI導入支援100社以上。

補助金・助成金の金額・要件・締切等は、省庁・自治体の公式公表資料(一次情報)を確認のうえ執筆しています。制度は改定されるため、申請前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。

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