【2026年最新】省力化投資補助金 一般型|補助上限1億円・申請要件を徹底解説

【2026年最新】省力化投資補助金 一般型|補助上限1億円・申請要件を徹底解説

この記事の結論

省力化投資補助金「一般型」は最大1億円を補助する国の制度。第6回公募が2026年3月13日開始、申請受付は4月中旬予定。カタログ型との違い・補助額・賃上げ要件を解説。

省力化投資補助金には「カタログ注文型」と「一般型」の2つがある。カタログ型は製品一覧から選ぶだけの手軽さが売りだが、一般型は補助上限が最大1億円と圧倒的に大きい。第6回公募は2026年3月13日に開始済みで、申請受付は4月中旬を予定している。

「省力化投資補助金に興味があるけど、カタログにない設備を入れたい」「補助金額をできるだけ大きくしたい」——そんな企業は一般型の検討価値が高い。ただし申請難易度がカタログ型より明らかに上がるため、違いを正確に理解してから動くべきだ。

本記事では、一般型とカタログ型を主要項目で比較しつつ、一般型の申請要件・対象経費・ここ最近の制度変更点を解説する。

状況によって「どちらが向いているか」はかなりはっきり分かれる。

あなたの状況 向いている型
カタログ掲載製品(ロボット・清掃機など)を購入したい カタログ注文型
カタログにない設備・オーダーメイドシステムを導入したい 一般型
補助額500万円以内で手続きをシンプルに済ませたい カタログ注文型
補助額2,000万円以上を狙いたい(従業員6名以上) 一般型
AI・IoTを活用した生産ライン改善やDXシステム構築を計画中 一般型
申請経験が少なく、なるべく早く・確実に採択されたい カタログ注文型

要するに、大型投資・自由度重視なら一般型、小規模・スピード重視ならカタログ注文型という使い分けになる。

各補助金制度の詳細な比較は、AI導入に使える補助金5選 徹底比較もあわせて参照してほしい。

一般型の基本データ(第6回公募)

項目 内容
制度名 中小企業省力化投資補助金(一般型)
所管 経済産業省 中小企業庁 / 独立行政法人中小企業基盤整備機構
補助率 中小企業:1/2、小規模企業者・再生事業者:2/3
補助上限額 750万円〜8,000万円(従業員規模による)、大幅賃上げ特例で最大1億円
対象者 中小企業・小規模事業者(製造業・サービス業等)
公募開始日 2026年3月13日(金)
申請受付開始 2026年4月中旬(予定)
公募締切 2026年5月中旬(予定)
採択発表 2026年8月下旬(予定)
申請方法 電子申請(jGrants)
公式サイト 中小企業省力化投資補助金(一般型)

※ 申請受付開始日・公募締切日・採択発表日は「予定」であり、変更される場合があります。必ず公式スケジュールページで最新情報を確認してください。

なお、第1回〜第4回公募の採択者および第5回申請中の事業者は、第6回公募への申請ができない点に注意が必要だ。

補助額で比べると — 一般型の圧倒的な上限

金額面では両者の差が特に大きい。

一般型の補助上限額(従業員規模別)

従業員数 通常時の補助上限 大幅賃上げ特例時
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円

カタログ注文型の補助上限額(参考)

従業員数 通常時の補助上限 大幅賃上げ特例時
5人以下 200万円 300万円
6〜20人 500万円 750万円
21人以上 1,000万円 1,500万円

従業員6〜20名の企業で比較すると、カタログ型の上限500万円に対して一般型は1,500万円。3倍の開きがある。大規模な省力化投資を考えている企業にとって、一般型は検討必須と言っていい。

補助率は一般型が中小企業1/2・小規模事業者2/3で統一されている。第5回公募から「1,500万円超は1/3に低下」する仕組みが廃止され、金額に関わらず同一補助率が適用されるようになった。これは実質的な改善だ。

自由度で比べると — カタログにない設備を入れられるか

一般型の最大の利点は、カタログに掲載されていない設備・システムにも補助が使えることだ。

カタログ注文型はSMRJ(中小機構)が承認した省力化製品のリストから選ぶ必要がある。IoTロボット、清掃ロボット、配膳ロボットなど一定の選択肢はあるが、自社の生産プロセスに特化した機械や、AI・クラウドを組み合わせた複合システムはカバーされていないことも多い。

一般型の「オーダーメイド設備」の解釈は第5回公募から緩和されており、以下のケースも一般型として申請できる。

  • 汎用設備でも、自社の導入環境に合わせて周辺機器・機能をカスタマイズする場合
  • 複数の汎用設備を組み合わせて高い省力化効果を生む場合
  • AIやIoTを活用した生産ライン改善・業務管理システムの構築

「うちが入れたいシステムはカタログにない」「複数設備をまとめて導入したい」——そういうケースは、一般型の対象になる可能性が十分ある。

申請難易度で比べると — 一般型はかなりハードル高め

正直なところ、一般型の申請は簡単ではない。

カタログ型はカタログから製品を選び、必要書類を揃えて申請する仕組みで、比較的シンプルだ。事業計画の詳細記述も一般型ほど求められない。

一般型は3〜5年の事業計画書を作成し、省力化効果(労働生産性+4.0%以上)を数値で裏付ける必要がある。さらに第5回公募からは口頭審査が15分から30分に延長され、審査の密度が上がっている。

比較項目 カタログ注文型 一般型
事業計画書 比較的簡易 3〜5年の詳細計画が必須
口頭審査 なし あり(30分、従業員1名同席可)
労働生産性要件 年平均+3.0%以上 年平均+4.0%以上
賃上げ要件 なし 給与+3.5%以上・最低賃金+30円以上
最低投資額 規定なし 単価50万円(税抜)以上の設備1点必須
申請先 電子申請(jGrants) 電子申請(jGrants)

「口頭審査があるなら対策が必要では」と思うかもしれないが、筆者が支援してきた企業の感想では「自社のやりたいことをそのまま説明すれば良かった」という声が多い。審査委員は内容の実現可能性を見ているので、計画の一貫性が大事だ。

一般型で申請できる対象経費の具体例

一般型の対象経費は以下のとおり。機械装置・システム構築費が必須で、それ以外はオプション扱いだ。

経費区分 内容 補助額の上限
機械装置・システム構築費(必須) 設備の購入・製作・構築費 なし
クラウドサービス利用費 クラウドサービスの利用料 なし
運搬費 機器の運搬・据付費用 なし
外注費 設計・加工・システム開発の外注 補助対象経費の1/2以内
専門家経費 コンサルタント・ITベンダー費用 補助対象経費の1/2以内
技術導入費 知的財産権・ノウハウの導入費 補助対象経費の1/3以内
知的財産権等関連経費 特許取得費等 補助対象経費の1/3以内

AI・DX投資で補助対象になりやすい具体例

  • AIを活用した製造ライン検品システムの構築:カメラ+AI画像解析ソフト+制御装置をセットで導入。単体ではカタログ品でも、自社ラインに合わせたカスタマイズがあれば一般型の対象になりやすい。
  • クラウドベースの受発注・在庫管理システム開発:外注費・クラウド利用費・専門家経費をまとめて申請できる。月額のサービス費用(補助事業期間内)も含まれる場合がある。
  • IoTセンサー+データ管理基盤の一体導入:センサー機器(機械装置費)とデータ分析プラットフォーム(クラウド利用費)を合算して補助申請できる。

一方、汎用PCやタブレット単体の購入は原則として対象外。「省力化効果が直接生まれるか」が対象判定の核心なので、省力化への直接的な貢献を事業計画に明示することが重要だ。

賃上げ要件の実態 — どこが変わったか

第5回公募からの変更で、賃上げ要件が厳しくなった部分がある。これを正確に把握しておかないと、後で補助金を返還するリスクがある。

基本要件(必達)

  • 労働生産性の年平均成長率:+4.0%以上
  • 1人当たり給与支給総額の年平均成長率:+3.5%以上(未達時は返還義務)
  • 事業所内最低賃金:地域最低賃金+30円以上(未達時は返還義務)
  • 従業員21名以上の場合:一般事業主行動計画を公表

第5回から「給与支給総額+2.0%または最低賃金伸び率連動の選択制」が廃止され、+3.5%に統一された。旧基準で試算して申請を計画していた企業は再確認が必要だ。

大幅賃上げ特例(補助上限が25〜33%増加)

  • 1人当たり給与支給総額の年平均成長率:+6.0%以上
  • 事業所内最低賃金:地域最低賃金+50円以上

両要件のどちらかを達成できない場合は、補助金の返還義務が発生する。特例を狙う場合は、5年間の賃上げ計画を現実的に試算してから申請することを強く勧める。

申請で落ちやすいパターン — 一般型特有の失敗

失敗1: 「省力化」ではなく「DX推進」として書いてしまう

❌ 「業務のデジタル化を推進し、効率的な経営を実現する」
⭕ 「受注処理業務の手作業を自動化し、月120時間の工数を30時間に削減する(75%減)」

この補助金の審査ポイントは省力化効果、つまり人手を減らすことだ。「DX」「デジタル化」という言葉だけでは不十分で、削減される工数・人員をBeforeAfterで数値化する必要がある。

失敗2: 口頭審査で計画書と話が食い違う

❌ 申請書は専門家に書いてもらったが、内容を十分理解していない
⭕ 計画書のポイントを自分で説明できるよう準備する

一般型には30分の口頭審査がある(従業員1名同席可)。申請書の内容を代わりに書いてもらうことは法的に問題があるが(行政書士法)、それ以上に口頭審査で計画書の内容を説明できないと採択率が下がる。申請書の中身を自分の言葉で話せるようにしておくことが不可欠だ。

失敗3: 50万円未満の設備だけで申請しようとする

❌ 単価30万円のソフトウェアのみを対象経費として計上
⭕ 単価50万円(税抜)以上の機械装置・システム構築を必ず1点含める

一般型には「単価50万円(税抜)以上の設備投資が1つ以上」という要件がある。ソフトウェアや小型機器だけでは要件を満たさないため注意が必要だ。

失敗4: 交付決定前に発注・契約してしまう

❌ 採択通知が来た段階でメーカーに発注する
⭕ 交付申請を行い「交付決定通知」を受けてから発注・契約する

採択=補助金確定ではない。交付決定前の発注は補助対象外になり、数千万円の損失につながる。これは毎回必ず出る失敗パターンだ。

申請から補助金受取までの全工程

Step 1: GビズIDプライムの取得(所要: 2〜4週間)

法人の場合は印鑑証明書が必要。申請受付開始(4月中旬予定)に間に合わせるには、今すぐ申請を始めるべきだ。

GビズID取得の完全ガイドで手順を確認できる。

Step 2: 事業計画書の策定(所要: 3〜6週間)

省力化効果(労働生産性+4.0%以上)を数値で示す3〜5年の計画書を作成する。現状の工数・人件費データを整理した上で、導入後の削減効果をKPIで設定する。

Step 3: 設備選定・見積取得

導入する機械装置・システムの仕様を確定し、見積書を取得する。単価50万円(税抜)以上の設備が1点以上含まれることを確認する。

Step 4: 電子申請(jGrants)

申請ポータルで申請書・事業計画書・見積書等を提出する。申請受付は2026年4月中旬開始予定。

Step 5: 口頭審査への準備・実施(30分)

申請後、事務局から口頭審査の日程連絡がある。計画書の内容を自分の言葉で説明できるよう準備する。従業員1名の同席が可能。

Step 6: 採択通知・交付申請

採択発表(2026年8月下旬予定)後、交付申請を行う。交付決定通知を受け取るまで発注・契約は行わない。

Step 7: 事業実施・実績報告

交付決定後、計画に沿って設備を発注・導入し、実績報告書を提出する。補助金は後払い(実績報告審査後に交付)。

第5回からの制度変更 — 何が変わったか

一般型は第5回公募(2025年度)から複数の変更が加えられた。第6回でも基本的にこの仕様が継続される見込みだ(第6回公募要領公開後に要確認)。

  • 賃上げ要件の変更:給与+2.0%または最低賃金連動の選択制 → 1人当たり給与+3.5%に統一
  • 補助率構造の簡素化:1,500万円超の部分が1/3に低下する仕組みを廃止 → 金額に関わらず1/2(小規模は2/3)に統一
  • 口頭審査の延長:15分 → 30分(従業員1名の同席が可能に)
  • 「オーダーメイド設備」の解釈拡大:汎用設備のカスタマイズや複数設備の組み合わせも対象に
  • 米国追加関税対策を審査項目に追加:サプライチェーン強靭化に関連する投資に加点

補助率構造の簡素化は実質的な改善で、大型投資をする企業にとって恩恵が大きい。賃上げ要件の厳格化は注意が必要で、旧来の水準で計画していた場合は再試算が必要だ。

一般型と他の補助金の組み合わせ——併用できるか?

省力化投資補助金(一般型)を申請する場合、他の補助金と組み合わせられるかどうかは重要な論点だ。

省力化投資補助金カタログ型との併用

カタログ型と一般型の同時申請は原則できない。どちらか一方を選んで申請する必要がある。

ものづくり補助金との関係

ものづくり補助金と省力化投資補助金の一般型は、同じ設備・期間に対して重複申請することはできない。ただし、対象経費が異なる場合(ものづくり補助金でソフトウェア、省力化補助金で機械装置、等)は別途確認が必要で、公募要領の「補助金の重複受給」規定を熟読すること。

自治体補助金との併用

都道府県や市区町村が独自に実施しているDX・省力化支援補助金との組み合わせは、制度によっては可能な場合がある。「同一経費への重複助成」を禁止している場合でも、設備費と工事費を分けて申請するなど、事務局に事前確認することで道が開けることもある。

補助金の組み合わせ方については、AI導入に使える補助金5選 徹底比較でも詳しく解説しているので参照してほしい。


業種別の活用シナリオ——どんな会社がどう使うか

一般型は特定の業種に限定されないが、省力化効果の説明がしやすい業種・投資がある。参考として代表的なシナリオを示す。

事例区分: 想定シナリオ
以下は100社以上のAI導入支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。実際の事例ではありません。

製造業(従業員30名・部品加工)

月600時間かかっていた目視検品業務をAI画像検査システムで代替。検品工数を月120時間(80%削減)に圧縮し、削減分を新製品開発に充てる計画を策定。機械装置費(カメラ+検査装置)1,800万円、システム構築費(AI開発)600万円の計2,400万円を申請(従業員21〜50名の通常上限3,000万円の範囲内)。補助額1,200万円(補助率1/2)。

物流・倉庫業(従業員55名)

自社倉庫の棚卸し・ピッキング業務に専用AGV(無人搬送車)を導入。既存の倉庫レイアウトに合わせたカスタム設計のため、カタログに該当製品がなく一般型を選択。AGV本体と制御システムの合計4,200万円を申請(従業員51〜100名の通常上限5,000万円以内)。月200時間のピッキング工数を月50時間に削減し、労働生産性の年平均+4.5%改善を計画。

飲食・食品製造(従業員15名・小規模事業者)

食品製造ラインの盛り付け工程に協働ロボットを導入。カタログ製品をベースに自社製品の形状・重量に合わせたハンドを特注し、一般型の対象に。投資額800万円、小規模事業者の補助率2/3で約533万円を補助。6〜20名の特例上限2,000万円(大幅賃上げ特例)は不要で通常上限1,500万円の範囲内。


事業計画書の核心——省力化効果をどう数値化するか

一般型の審査で実質的に合否を決めるのは「省力化効果の説明説得力」だ。

現状の業務工数の計測からはじめる

省力化効果の数値化には、まず現状の工数データが必要だ。「何人が、どの業務に、週何時間かけているか」をタスクレベルで整理する。感覚値では審査に通らない。少なくとも2〜3週間のログを取って実績値を把握してから申請書を書くことを勧める。

導入後の工数削減をロジカルに導く

「AIを入れたら工数が80%減る」と主張するだけでは不十分だ。「現在の検品工程600点/時間の目視確認を、AI画像解析システムが1,800点/時間で処理できるため、必要な人員を現状3名から1名に削減できる」のように、削減のロジックを段階的に説明する必要がある。

労働生産性+4.0%の計算式

労働生産性の計算式は「付加価値額 ÷ 従業員数」だ。付加価値額は中小企業庁の定義では「営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課」で計算する。省力化によって人件費が削減できれば分子の付加価値額が増え、かつ生産量が増えれば売上が伸びる——という複合効果で+4.0%を達成するシナリオを組み立てることが典型的なアプローチだ。

賃上げ計画との整合性

省力化によって浮いた人件費をそのまま削減するのではなく、「省力化で生産性を上げた分、従業員の給与水準を引き上げる」という計画にすると、賃上げ要件(+3.5%)との整合性が取りやすくなる。「省力化→生産性向上→利益増加→賃上げ」という因果のストーリーを事業計画書に描くことが採択率を高める。


今から動くべき理由 — 4月申請受付まであと1か月

第6回公募は2026年3月13日に開始した。申請受付が始まるのは4月中旬予定。今から動いても余裕はそれほどない。

特にGビズIDプライムの取得に2〜4週間かかる点が盲点になりやすい。ID未取得の状態では申請ポータルにアクセスできないため、まず今日中に取得申請を始めることが最優先だ。

事業計画書の策定も3〜6週間は必要と考えておくべきで、4月中旬の申請開始に間に合わせるには、3月中に準備を本格スタートする必要がある。

「カタログ型では補助額が足りない」「自社特有のシステムを導入したい」という企業にとって、一般型の第6回は今年最大のチャンスになる可能性がある。


今日やるべき3つのこと

  1. 今日中にGビズIDプライムの取得申請を行う(→ 取得ガイドはこちら
  2. 今週中に自社が省力化したい業務の現状工数(月何時間か)を書き出す
  3. 3月末までに公式サイトで第6回公募要領の詳細を確認し、申請スケジュールを立てる

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参考・出典

この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

免責事項
本記事の情報は2026年3月13日時点の各省庁・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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