ものづくり補助金

ものづくり補助金 第24次 申請準備チェックリスト|AI枠と採択ポイント2026

ものづくり補助金 第24次 申請準備チェックリスト|AI枠と採択ポイント2026

この記事の結論

ものづくり補助金第24次は2026年夏頃の公募開始が見込まれます。今からGビズID確認・課題の数値化・認定支援機関探しの7ステップを始めれば採択率が変わります。省力化・AI枠の対象要件と事業計画書のポイントも解説。

ものづくり補助金の第23次公募が2026年5月8日に締め切りを迎えた。次の第24次は2026年夏頃(7〜8月開始見込み)の公募が予想されており、今から準備を始めれば採択率は確実に上がる。

公募開始直後に慌てて書類をかき集める企業と、今この時点から手を打っている企業では、申請書の完成度に雲泥の差が出る。特に「省力化・AI活用」に関連する設備投資を計画している場合は、事業計画書の土台を今から積み上げておく必要がある。

本記事では、第24次公募に向けて今やるべき準備を7つのステップで整理する。第23次・第22次の公募要領と採択事例をベースにしているため、数字は「前回実績に基づく参考値」として読んでほしい。公募が始まった時点で、必ず最新の公募要領を公式サイトで確認すること。

なお、第24次公募が始まる前に確認しておきたいスケジュール予測の詳細は、ものづくり補助金 第24次はいつ始まる?過去傾向からの予測分析で整理している。

制度再編の動きと第24次公募の見通し

2026年度は「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」の統合という、制度の大きな転換点にある。複数の公的機関や業界情報によれば、「新事業進出・ものづくり補助金」としての再編が進んでいる状況だ。

ただし、この統合が第24次公募から適用されるのか、それとも移行期間が設けられるのかは2026年6月時点で公式に確定していない。「統合後は使えなくなる」「今回が最後」という断定的な情報には注意が必要だ。正確な情報はものづくり補助金公式ポータルミラサポplus(経済産業省 中小企業庁)で公募開始後に必ず確認してほしい。

現時点でわかっていることを整理する。

第24次公募の現時点での見通し(2026年6月時点・参考値)
項目 内容 確度
公募開始時期 2026年7〜8月頃(見込み) 推測(公式未発表)
申請枠 製品・サービス高付加価値化枠 / グローバル枠(前回踏襲の可能性) 前回実績ベース
補助率(通常) 1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3) 前回実績ベース
補助上限額 従業員規模により750万円〜4,000万円(前回実績ベース) 前回実績ベース
賃上げ要件 給与支給総額の年率平均引き上げ(前回は3.5%以上) 前回実績ベース
制度統合 新事業進出補助金との統合が議論中 政策動向(未確定)

第23次の実績から見る採択の傾向

採択率の話をする前に、まず前提を確認しておく。第23次(2026年2月〜5月締切)の採択結果は2026年6月時点でまだ公表されていない。以下は第21次・第22次の実績に基づく参考値だ。

近年の採択率推移(ものづくり補助金事務局 採択結果より)
公募回 採択率 参考
第19次 31.8% 2025年実績
第20次 33.6% 2025年実績
第21次 34.1% 2026年1月公表
第22次 公表待ち(2026年4月30日採択発表)
第23次 未公表(2026年7月頃採択発表見込み)

採択率30〜35%という数字は、3件に1件しか通らないことを意味する。言い換えれば、審査員の手元には落とす根拠を探されている申請書が大量に届く。この前提で準備しないと、どれだけ良い設備投資でも書類の不備で落とされる。

ものづくり補助金でAI・省力化投資は対象になるのか

「AIシステムを導入したいが、ものづくり補助金で使えるのか」という疑問をよく受ける。答えは条件次第でYESだ。

第23次公募要領(portal.monodukuri-hojo.jp掲載の公募要領PDFより)によれば、補助対象経費の考え方は「補助事業の遂行に必要な経費」が基本だ。具体的には機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費などが含まれる。

AI・省力化関連で補助対象になりやすいパターンと注意点を整理する。

AI・省力化投資のものづくり補助金対象判定(第23次実績ベース)
投資の種類 対象になりやすい 条件・注意点
AIシステムのカスタム開発 「革新的な製品・サービス開発」であることが要件。既存サービスの単純導入はNG
AI検品・品質管理システム(製造業向け) 自社の生産プロセス改善につながることを事業計画で示す必要あり
SaaS型AIツールの導入(月額サブスク) △(要確認) クラウドサービス利用費は要件あり。公募要領の「補助対象経費」セクションを要確認
汎用AIクラウドサービスのAPI利用料 △(要確認) 補助事業期間中の利用に限定。開発費・システム構築費との区別が必要
AI研修・人材育成費 ✗(別制度推奨) 人材育成は人材開発支援助成金が適切。ものづくり補助金の主対象ではない
GPU搭載サーバー等のハードウェア AI処理のためのサーバー・計算機器は機械装置として計上可能

注意しなければいけないのは「省力化(オーダーメイド)枠」の扱いだ。2024年度(第20次前後)に設置されていたこの枠は、第23次では廃止されている。「省力化枠があるから使いやすい」という古い情報を鵜呑みにしないこと。第24次で新たな枠が設けられる可能性はあるが、公募要領が出るまでは確定情報ではない。

今すぐ始める7ステップの申請準備

公募が始まってから準備を始めると「GビズIDが取れていない」「事業計画書を書き始めたが数字の根拠がない」という状況になりがちだ。以下のステップを今から進めておくと、公募開始後のスピードが全く違う。

Step 1: GビズIDの取得・更新確認(所要時間: 1〜2週間)

ものづくり補助金はjGrants(電子申請システム)からの申請が必須だ。jGrantsを使うためにはGビズIDプライムが必要になる。

今すぐやること:

  • 法人: GビズID(https://gbiz-id.go.jp/)でプライムアカウントの取得状況を確認。印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)が必要
  • GビズIDプライムを持っている場合も、有効期限と登録情報(住所・電話番号)を確認
  • 1〜2週間かかるため、公募開始後に取得しようとすると申請期間に間に合わない

Step 2: 認定支援機関のリストアップ(所要時間: 1週間)

第23次公募では、申請に「認定経営革新等支援機関(認定支援機関)の確認書」が必要だ。第24次でも同様の要件が続く可能性が高い。

認定支援機関は中小企業庁が認定した専門家(税理士、金融機関、コンサルタント等)だ。事業計画の内容を確認し、確認書を発行してもらう必要があるが、良い認定支援機関は申請時期に混み合う。今から複数の候補をリストアップして、早期にコンタクトを取っておくことを強く勧める。

認定支援機関の検索はミラサポplus(中小企業庁)のサポート機関検索から確認できる。

Step 3: 「課題と解決策」の原稿作成(所要時間: 2〜3週間)

事業計画書の核心は「なぜこの投資が必要なのか」だ。審査員が見ているのは設備の性能ではなく、「その企業の課題を解決するためにこの投資が不可欠か」という必然性だ。

今から書き始めるべき内容:

  • 現状の課題を数字で記録する: 「受注から納品まで平均○日かかっている」「検品に月○時間かかっており、不良品率が○%」など。Before の数字がないと After の計画が書けない
  • 解決策(投資する設備・システム)の仮決め: 複数ベンダーから見積もりを取り、どの設備・システムを入れるかを絞り込む。公募開始後に「やっぱりこっちにしよう」となると時間を失う
  • 投資後の数値目標を設定する: 「検品時間を月○時間から○時間に削減」「不良品率を○%から○%に改善」という具体的なKPIを設定する

Step 4: 財務数値の整理(所要時間: 1週間)

申請書には直近の売上高、営業利益、従業員数などの財務数値を記載する。決算書から転記するだけだが、「どの決算書が最新か」「決算書と帳票の数字が一致しているか」を事前に確認しておく。

賃上げ要件の計算も事前に確認しておく必要がある。第23次では「給与支給総額の年率平均3.5%以上の引き上げ」が求められた(詳細要件は第24次の公募要領で確認)。自社の賃金台帳と直近の給与支給総額を把握しておくことが前提となる。

Step 5: 投資計画の見積もり取得(所要時間: 2〜4週間)

補助金申請には、導入する設備・システムの見積書が必要だ(原則として複数社から取ること)。ベンダーへの問い合わせから見積書の受領まで時間がかかるため、今から動き始めるべきタイミングだ。

AI・省力化システムの場合は特に注意が必要だ:

  • カスタム開発の場合、要件定義から見積もりまで1〜2ヶ月かかることがある
  • SaaS型サービスは「初期費用+月額」の形が多く、補助対象範囲の確認が必要
  • 複数ベンダーの見積もりを比較することで、審査で「費用の合理性」を示せる

Step 6: 加点項目の確認・準備(所要時間: 1〜2週間)

ものづくり補助金の審査では基礎点(事業計画の評価)に加え、加点項目がある。第23次の加点項目(参考値、第24次で変更の可能性あり):

  • 成長性加点: 有効な経営革新計画の認定を受けている
  • 政策加点: パートナーシップ構築宣言を行っている
  • 賃金引上げ加点: 最低賃金を一定額以上引き上げている
  • 卒業促進加点: 補助事業終了後に中小企業から成長することを計画している

「パートナーシップ構築宣言」は無料で登録でき、比較的容易に加点を得られる。今すぐ登録状況を確認し、未登録なら申請してほしい(中小企業庁のWebサイトから登録可能)。

Step 7: 公募要領の即確認と申請書ドラフト着手(公募開始後すぐ)

第24次の公募要領が公開されたら、最初の48時間以内に以下を確認する。

  • 申請枠の種類と要件(省力化・AI関連の枠が新設されているか)
  • 補助率・上限額(前回から変更されているか)
  • 補助対象経費の範囲(AI・クラウドサービスの扱い)
  • 賃上げ要件の具体的な数値
  • 加点項目の変更点

Step 1〜6を終えている企業は、この確認後にすぐに申請書のドラフトに入れる。事業計画書のテンプレートは事業計画書テンプレート記事でも確認できる。

採択率を上げる7つのポイント

第22次・第21次の採択結果を分析すると、採択された企業には共通のパターンがある。以下の7点を意識して事業計画書を作ると、審査の評価が大きく変わる。

ポイント1: 革新性の定義を明確にする

ものづくり補助金が最も重視するのは「革新性」だ。「新しい」だけでなく、「自社にとって新しい」「業界において新しい」を説明する必要がある。

良い例: 「当社は従来○○という方法で検品を行っていたが、本事業で導入するAI画像認識システムにより、○○という問題を根本的に解決し、業界標準を大幅に超える精度○%を実現する」

悪い例: 「最新のAIシステムを導入して業務を効率化する」(革新性が見えない)

ポイント2: 数値目標を3セット用意する

審査員が評価しやすいのは数字だ。少なくとも3つの数値目標を事業計画に盛り込む。

  • 生産性指標(付加価値額・1人当たり付加価値額等)
  • 業務改善指標(工数削減・不良品率低下・リードタイム短縮等)
  • 売上・利益への波及(○年後に売上○万円増加見込み等)

ポイント3: 実施体制を具体的に書く

「社長が責任者として推進する」だけでは不十分だ。「○○部門の○○(役職)が実務責任者となり、外部のベンダーAと連携しながら○月から○月の間に○のフェーズで実施する」という形で役割分担を明示する。

ポイント4: 加点項目を確実に押さえる

前述のStep 6で整理した加点項目は、基礎点が拮抗している場合に採否を分ける。特に「パートナーシップ構築宣言」は比較的容易に取得できるため、確実に押さえておく。

ポイント5: 「課題→解決策→効果」の構造を崩さない

事業計画書全体を「現状の課題があるから、この解決策を投入し、この効果が出る」という一本の線で貫く。見出しと本文の内容が一致していること、各セクションが論理的につながっていることを必ず確認する。

ポイント6: 交付決定前の発注を絶対に避ける

これは失敗事例の中でも最も致命的だ。採択通知を受け取った後でも、交付決定が下りるまでは発注・契約してはいけない。採択≠交付決定という違いを理解していない企業が毎回一定数いて、補助金を受け取れずに終わっている。

申請から補助金受取までの流れ(参考: 前回実績ベース)
ステップ 内容 注意点
1. 公募開始・申請 jGrantsから電子申請 書類不備は審査対象外になる
2. 採択発表 申請締切から約2ヶ月後が目安 採択≠交付決定。この時点で発注不可
3. 交付申請 採択後に追加書類を提出 事業計画との整合性確認あり
4. 交付決定 交付申請の審査完了後 この通知を受けて初めて発注・契約可能
5. 事業実施 設備導入・システム開発等 計画通りに実施。変更は事前に承認必要
6. 実績報告 事業完了後に報告書を提出 証憑書類(請求書・領収書等)の保管必須
7. 補助金交付 実績報告の審査完了後に振込 後払いが基本。事業費を先行投資する必要あり

ポイント7: 認定支援機関との連携を早期に確保する

認定支援機関の確認書は申請の必須書類だが、内容が薄いと審査で評価されない。良い認定支援機関は自社の事業計画書を読み込んだ上でコメントを付けてくれる。早期にパートナーを決めて、事業計画書の内容を一緒に磨いていく体制を作ることが重要だ。

申請でよくある不備と対策

不備1: GビズIDが取れていない / 有効期限切れ

❌ 採択発表後に「GビズIDを取り忘れていた」と気づく
⭕ 今すぐGビズIDの状態を確認し、未取得・期限切れなら即手続き開始

GビズIDプライムの取得には印鑑証明書(法人)またはマイナンバーカード(個人事業主)が必要で、通常1〜2週間かかる。

不備2: 交付決定前に発注してしまった

❌ 採択通知を「補助金が確定した」と誤解して発注する
⭕ 交付決定通知書が届いてから発注・契約。採択通知と交付決定通知は別物

不備3: 数値目標の根拠がない

❌ 「導入後、生産性が大幅に向上する見込みです」(根拠なし)
⭕ 「現在の検品工程では月60時間を要しており(実績値)、本システム導入後は月20時間に削減できる(ベンダー提案書:○月○日付)」

不備4: 補助対象外の経費を計上している

❌ 汎用PC・タブレット、既存システムの保守費、人件費(一部例外あり)を補助対象経費に含める
⭕ 公募要領の「補助対象経費」セクションを逐一確認。不明点は事務局またはサポートセンター(050-3821-7013)に確認する

不備5: 事業期間内に終わらない計画を立てる

❌ 補助事業の実施期間外まで工事・開発が延びる計画になっている
⭕ 交付決定〜事業完了の期限を公募要領で確認し、余裕を持ったスケジュールを策定する

制度比較: ものづくり補助金と他制度のAI・省力化投資での使い分け

AI導入や省力化投資を考えている企業が最初に迷うのが「どの補助金を使うべきか」という選択だ。ものづくり補助金との主要な使い分けを整理する。

AI・省力化投資での補助金使い分け早見表(2026年参考)
補助金・助成金 主な対象 AI導入での強み ものづくり補助金との違い
ものづくり補助金 AI・設備一体の革新的投資 上限額が大きい(最大4,000万円)
IT導入補助金 既製品のITツール・SaaS 申請が比較的簡単 上限が低い(最大450万円)。ITツール単独向き
人材開発支援助成金 AI研修・人材育成費用 設備投資と組み合わせ可能 設備投資は対象外。研修費用のみ

一般的な考え方として、AIシステムのカスタム開発や高額な製造設備との組み合わせ投資はものづくり補助金、既製品のAIツール・SaaS単独はIT導入補助金が適している。ものづくり補助金とIT導入補助金の詳しい比較は補助金5選 徹底比較で確認してほしい。

また、AIシステム導入と合わせてAIを使いこなすための社員研修を検討している場合は、研修費用に人材開発支援助成金(人への投資促進コース等)を組み合わせることも選択肢になる。

今日から動ける具体的なアクションリスト

記事を読んで終わりにしないために、今日から動けるアクションを1つずつ確認してほしい。

  • 今日: GビズIDの取得状況を確認する(gbiz-id.go.jpでログイン確認)
  • 今週中: パートナーシップ構築宣言の登録状況を確認する(未登録なら申請)
  • 今月中: 解決したい自社の課題を数字(現状値)で書き出す(A4用紙1枚)
  • 今月中: 認定支援機関の候補をリストアップする(地元の税理士・商工会議所・金融機関)
  • 来月まで: 導入したい設備・システムのベンダーに問い合わせ・見積もり依頼を始める
  • 公募開始後: ものづくり補助金公式ポータルで公募要領を最優先で確認する

参考・出典


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この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

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免責事項
本記事の情報は2026年6月13日時点の公式サイト・公表資料に基づく参考情報です。第24次公募に関する補助率・補助上限額・申請枠・要件等は前回実績に基づく参考値であり、公募開始後に変更される可能性があります。申請にあたっては、必ずものづくり補助金公式ポータルで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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