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【2026年度】埼玉県DX補助金まとめ|さいたま市・川口市のAI導入支援制度

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この記事の結論

埼玉県内のDX・AI導入補助金5制度を徹底比較。さいたま市・川口市の独自制度から国の補助金まで最大450万円の支援を解説。

この記事のポイント:埼玉県内では、県・市町村あわせて5つ以上のDX・AI導入支援制度が利用可能です。さいたま市DX推進補助金(最大40万円)、川口市DX推進補助金(最大100万円)、埼玉県経営革新デジタル活用支援事業補助金(最大150万円)など、国の「デジタル化・AI導入補助金」と組み合わせることで、実質的な自己負担を大幅に抑えてDX投資が可能です。本記事では、埼玉県内の中小企業経営者・DX推進担当者向けに、2026年度に活用できる主要制度を網羅的に解説します。

「DXを進めたいが、コストが不安」「AIを導入したいけれど、何から始めればいいかわからない」——埼玉県内の中小企業経営者から、こうした声を多く耳にします。

埼玉県は全国でも有数の中小企業集積地であり、県や各市町村が独自のDX支援制度を整備しています。特に2026年度は、国の「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」へとリニューアルされ、AI活用への支援が大幅に拡充されました。これに加えて、県・市独自の補助金を組み合わせることで、DX投資の自己負担を最小限に抑えることが可能です。

本記事では、埼玉県内で利用できるDX・AI導入関連の補助金を一覧で比較し、各制度の詳細から申請のコツまでを解説します。

📅 最終確認日:2026年3月10日|本記事の補助金情報は上記日時点の公式発表に基づいています。最新の公募要領・申請期間は各公式サイトでご確認ください。

埼玉県のDX補助金一覧【早見表】

まずは、2026年度に埼玉県内の中小企業が活用できる主要なDX・AI導入関連の補助金を一覧表で確認しましょう。

制度名 実施主体 補助率 上限額 対象者 申請期間(目安)
デジタル化・AI導入補助金(国) 経済産業省(中小企業庁) 1/2〜4/5 最大450万円 ✅ 確定 全国の中小企業・小規模事業者 2026年3月下旬〜(複数回締切) ✅ 確定
埼玉県 経営革新デジタル活用支援事業補助金 埼玉県 1/2〜2/3 最大150万円 ⚠️ 見込み 経営革新計画承認済みの県内中小企業 例年6月頃〜(令和8年度は公募待ち) ⚠️ 見込み
さいたま市DX推進補助金 さいたま市産業創造財団 2/3 40万円 ⚠️ 見込み さいたま市内の中小企業者等 例年4〜6月頃(令和8年度は公募待ち) ⚠️ 見込み
川口市DX推進補助金(上乗せ支援型) 川口市 国補助金控除後の1/2 100万円 ⚠️ 見込み 川口市内の中小企業者で国の補助金採択済み 2026年5月〜2027年2月頃 ⚠️ 見込み
川口市DX推進補助金(独自支援型) 川口市 1/2 100万円 ⚠️ 見込み 川口市内の中小企業者 随時(予算なくなり次第終了) ⚠️ 見込み
埼玉県 商店街DX推進事業補助金 埼玉県 制度による 制度による ⚠️ 見込み 県内の商店街・商工団体 随時(令和8年度は公募待ち) ⚠️ 見込み

※ 令和8年度(2026年度)の各制度の公募要項は、順次公開されます。上記の申請期間は過年度実績に基づく目安です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

1. デジタル化・AI導入補助金(国の制度)

2026年度から、従来の「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」へと名称変更・制度拡充されました。埼玉県内の中小企業も当然利用でき、県・市の補助金と併用することで効果を最大化できます。

概要・補助内容

中小企業・小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウェア、クラウドサービス、ハードウェア等)を導入する際の経費の一部を補助する制度です。2026年度からはAI導入への支援が特に強化されています。

申請枠と補助率・上限額

申請枠 補助額 補助率 主な対象
通常枠(1プロセス以上) 5万円〜150万円未満 1/2以内(※小規模事業者は引き上げあり) 業務効率化・売上向上のためのITツール導入
通常枠(4プロセス以上) 150万円〜450万円以下 1/2以内(※50万円以下部分は3/4〜4/5) 複数業務にまたがる大規模なDX推進
インボイス枠(インボイス対応類型) 制度により異なる 2/3〜4/5 インボイス制度対応のための会計・受発注ソフト等
インボイス枠(電子取引類型) 制度により異なる 2/3以内 受発注の電子化に対応するITツール
セキュリティ対策推進枠 5万円〜100万円 1/2以内 IPAが認定するサイバーセキュリティサービス
複数社連携デジタル化・AI導入枠 基盤導入経費等 合計最大3,000万円 2/3以内等 商店街等の複数社が連携してITツールを導入

注目ポイント:50万円以下の部分は補助率が3/4(小規模事業者は4/5)に引き上げられており、少額のAIツール・クラウドサービス導入であれば、自己負担がごくわずかで済みます。

対象者・要件

  • 中小企業・小規模事業者等(業種により資本金・従業員数の要件あり)
  • IT導入支援事業者と連携して申請(企業単独では申請不可)
  • gBizIDプライムの取得が必要
  • SECURITY ACTIONの宣言が必要

申請スケジュール

  • 公募要領公開:2026年2月27日
  • 第1次申請受付:2026年3月30日〜5月12日
  • 以降、第4次締切分まで公表済み(詳細は公式スケジュールページ参照)

申請の流れ

  1. gBizIDプライムを取得する(未取得の場合、2〜3週間かかるため早めに準備)
  2. SECURITY ACTIONを宣言する
  3. IT導入支援事業者を選定し、導入したいITツールを決める
  4. IT導入支援事業者と共同で申請書類を作成・提出
  5. 採択通知後、ITツールを導入・支払い
  6. 事業実績報告を提出し、補助金を受領

2. 埼玉県 経営革新デジタル活用支援事業補助金

概要・補助内容

埼玉県が実施する独自の補助金制度で、経営革新計画の承認を受けた県内中小企業がデジタル技術を活用した新サービスや新製品の開発などに取り組む際の費用を補助します。AIシステムの開発・導入、業務管理システムの構築、ECサイトの開発など、幅広いデジタル活用が対象となります。

対象者・要件

  • 埼玉県内に主たる事業所を有する中小企業者
  • 経営革新計画の承認を受けていること(※最重要要件)
  • 県税に未納がないこと

補助率・上限額

年間売上高 補助率 補助額
1,000万円超 1/2以内 50万円〜150万円
1,000万円以下 2/3以内 30万円〜150万円

小規模な事業者ほど補助率が優遇されている点が特徴です。

申請期間・スケジュール

例年、6月頃に公募が開始されます。令和8年度(2026年度)の具体的な公募時期は、2026年3月10日時点では未公表です。最新情報は埼玉県公式ページでご確認ください。

申請の流れ

  1. まず「経営革新計画」を策定し、県の承認を受ける
  2. 公募要領を確認し、申請書類を作成
  3. 所定の期間内に申請書を提出
  4. 書面審査を経て採択・交付決定
  5. 事業実施後、実績報告を提出し補助金を受領

ポイント:経営革新計画の策定・承認には一定の期間がかかるため、補助金の申請を検討する場合は早めに準備を開始しましょう。埼玉県産業振興公社や各地域の商工会議所で策定支援を受けることができます。

3. さいたま市DX推進補助金

概要・補助内容

さいたま市が市内中小企業者のDX推進を支援するために設けた補助金です。さいたま市産業創造財団が事業を運営しています。生産性向上に資するシステム・ソフトウェアの購入費及び関連経費が補助対象となります。

具体的には、以下のような投資が対象となります。

  • 業務管理システム(在庫管理、顧客管理、勤怠管理など)
  • クラウドサービスの導入費用
  • AIツール・RPA等の業務自動化ソフトウェア
  • ECサイト構築に関するソフトウェア
  • 上記に関連する導入コンサルティング費用

対象者・要件

  • さいたま市内に事業所を有する中小企業者等
  • 採択決定日後に導入するシステム・ソフトウェアが対象(事前購入は不可)
  • 市税の滞納がないこと

補助率・上限額

  • 補助率:2/3
  • 上限額:40万円
  • 採択件数:40件程度(令和7年度実績)

申請期間・スケジュール

令和7年度の公募期間は2025年4月25日〜6月18日でした。令和8年度(2026年度)の公募は、2026年3月10日時点では未公表です。例年、4月下旬〜6月に公募が行われるため、さいたま市産業創造財団のサイトを定期的にチェックしましょう。

申請の流れ

  1. 公募要領を確認し、導入するシステム・ソフトウェアを決定
  2. 申請書類を作成し、さいたま市産業創造財団に提出
  3. 書面審査・採択決定
  4. 採択決定後にシステム・ソフトウェアを導入・支払い
  5. 実績報告書を提出し、補助金を受領

注意:上限40万円と金額は控えめですが、補助率2/3と高く、申請手続きも比較的シンプルです。初めてDXに取り組む中小企業にとって、最初の一歩として活用しやすい制度です。

4. 川口市DX推進補助金

川口市は、県内でも先進的なDX支援制度を設けており、「上乗せ支援型」と「独自支援型」の2種類の補助金を用意しています。

上乗せ支援型

概要

国の補助金(デジタル化・AI導入補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、中小企業省力化投資補助金など)の交付を受けてDX・デジタル化に取り組んだ川口市内の事業者に対し、国の補助金に上乗せして市が補助金を支給する制度です。

補助率・上限額

  • 補助率:DX関連経費から国の補助金を差し引いた残額の1/2
  • 上限額100万円
  • 採択予定件数:30件程度

対象となる国の補助金

  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 中小企業新事業進出補助金
  • 中小企業省力化投資補助金

申請期間

令和8年度は2026年5月1日〜2027年2月27日の予定です。必ず国の補助金の交付確定通知を受けてから申請する必要があります。

独自支援型

概要

国の補助金を利用しない場合でも、川口市独自の支援として、DX・デジタル化への取り組みに対する補助が受けられます。

補助率・上限額

  • 補助率:補助対象経費の1/2
  • 上限額100万円
  • 採択予定件数:3件程度

注意事項

  • 「上乗せ支援型」と「独自支援型」を同時に申請することはできません
  • 独自支援型は採択件数が非常に少ないため、競争率が高くなります
  • 事業実施前に申請が必要です

共通の対象者・要件

  • 川口市内に事業所を有する中小企業者・小規模事業者等
  • 市税の滞納がないこと

問い合わせ先

川口市 経営支援課 経営支援係
所在地:〒332-8601 川口市青木2-1-1(第一本庁舎5階)
電話:048-258-1647
公式ページ:川口市DX推進補助金

5. 埼玉県のその他のDX支援制度

埼玉県オーダーメイド型DX推進支援事業(無料)

埼玉県産業振興公社が実施する無料の伴走支援サービスです。補助金ではありませんが、DX推進の第一歩として非常に有用です。

  • 内容:専任のDXコンシェルジュが企業の状況分析、課題の抽出・整理を行い、「DX推進計画」の策定を伴走支援
  • 費用:無料
  • 対象:DX推進計画を策定するためのスキル・ノウハウや人材が不足している県内中小企業
  • 公式ページ埼玉県産業振興公社

「何から始めればいいかわからない」という企業は、まずこの無料支援を活用して計画を立て、その後に補助金を活用して実装に進むのがおすすめです。

埼玉県 商店街DX推進事業補助金

商店街がキャッシュレス決済端末等を活用したDX推進に取り組む際の経費の一部を県が補助します。

  • 対象:商店街、商店街連合会等、商工団体(商工会議所、商工会)
  • 内容:キャッシュレス決済端末導入、DXに関する広報活動等
  • 申請方法:交付申請書と添付書類をメールで提出
  • 公式ページ埼玉県 商店街DX推進事業

埼玉県DX推進支援ネットワーク

埼玉県は、国・県・市町村・経済団体・金融機関・支援機関の支援情報をワンストップで掲載する「埼玉県DX推進支援ネットワーク」を運営しています。補助金情報のほか、無料セミナーや相談窓口の情報も掲載されているため、定期的に確認することをおすすめします。

埼玉県DX推進支援センター

埼玉県商工会議所連合会が運営する埼玉県DX推進支援センターでも、DXに関する相談やセミナー情報を提供しています。

国の補助金との併用テクニック

埼玉県内の中小企業がDX投資の自己負担を最小化するには、国と地方の補助金を賢く組み合わせることが重要です。以下に、具体的な併用パターンを紹介します。

パターン1:デジタル化・AI導入補助金 + 川口市DX推進補助金(上乗せ支援型)

例)AI搭載の在庫管理システムを200万円で導入する場合(川口市内企業)

  • デジタル化・AI導入補助金(通常枠):200万円 × 1/2 = 100万円
  • 川口市DX推進補助金(上乗せ型):(200万円 − 100万円)× 1/2 = 50万円
  • 自己負担:50万円(全体の25%)

パターン2:デジタル化・AI導入補助金(少額)で小さく始める

例)クラウド型AIチャットボットを30万円で導入する場合(小規模事業者)

  • デジタル化・AI導入補助金(50万円以下部分):30万円 × 4/5 = 24万円
  • 自己負担:わずか6万円

パターン3:経営革新計画を活用した大規模DX投資

例)基幹システムのクラウド移行を300万円で実施する場合

  • 埼玉県経営革新デジタル活用支援事業補助金:最大150万円
  • 自己負担:150万円(全体の50%)

※経営革新計画の承認が前提条件ですが、計画策定自体が経営の見直しにつながるため、一石二鳥です。

併用時の注意点

  • 同一経費について国と地方の補助金を二重に受けられない場合があります。必ず各制度の公募要領で「他の補助金との併用」に関する規定を確認してください
  • 川口市の「上乗せ支援型」は、国の補助金に上乗せする設計のため、併用が前提です
  • 「上乗せ支援型」と「独自支援型」の同時申請はできません

【要注意】申請時のよくある失敗

補助金の申請は、些細なミスで不採択や交付取消しにつながることがあります。以下のよくある失敗パターンを事前に把握しておきましょう。

❌ 失敗1:採択決定前にシステムを購入・契約してしまう

正しい対応:補助金の採択決定(交付決定)通知を受けてから、システムの契約・購入を行いましょう。事前に購入したものは、ほぼすべての補助金で補助対象外となります。見積書の取得や比較検討は事前に進めておき、契約・発注は必ず交付決定後にしましょう。

❌ 失敗2:gBizIDプライムの取得を後回しにして申請期限に間に合わない

正しい対応:国のデジタル化・AI導入補助金の申請にはgBizIDプライムが必須です。取得には2〜3週間かかるため、補助金の利用を少しでも検討している段階で取得手続きを開始しましょう。gBizID公式サイトから申請できます。

❌ 失敗3:「DXっぽいもの」なら何でも対象だと思い込む

正しい対応:各補助金には明確な「補助対象経費」が定められています。たとえば、さいたま市DX推進補助金は「生産性向上に資するシステム・ソフトウェア」が対象であり、パソコンなどの汎用ハードウェアは対象外です。公募要領の「補助対象経費」の項目を必ず確認しましょう。

❌ 失敗4:実績報告を怠り、補助金を受け取れない

正しい対応:補助金は「後払い」が原則です。事業完了後に実績報告書(導入結果、支払い証明書類等)を期限内に提出しなければ、補助金は支給されません。導入過程の写真・領収書・契約書等は、すべて整理して保管しておきましょう。

まとめ

埼玉県内の中小企業がDX・AI導入に活用できる補助金制度は、国・県・市レベルで複数存在します。2026年度は、国の「デジタル化・AI導入補助金」の新設を中心に、AI活用を後押しする環境がさらに整っています。

今すぐやるべき3つのアクション

  1. gBizIDプライムを取得する:国の補助金申請に必須。取得に2〜3週間かかるため、今すぐ手続きを開始しましょう。
  2. 自社のDX課題を棚卸しする:「何を導入したいか」が明確でないと申請書が書けません。埼玉県産業振興公社のオーダーメイド型DX推進支援(無料)を活用して、専門家と一緒に課題を整理しましょう。
  3. 公募スケジュールをカレンダーに登録する:各補助金の公募期間は限られています。埼玉県DX推進支援ネットワークをブックマークし、定期的に最新情報を確認しましょう。

参考・出典

※ 本記事の情報は2026年3月10日時点のものです。各制度の最新の公募状況・要件は、必ず公式サイトでご確認ください。


著者・監修:佐藤 傑(株式会社Uravation代表取締役)

生成AI・DX導入のコンサルティングを手がけ、中小企業の業務効率化やAI活用を支援。埼玉県を含む関東圏の中小企業に対し、補助金を活用したAI導入プロジェクトの実績多数。

補助金を使ったAI・DX導入のご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。要件整理から申請サポート、ツール選定・導入まで一貫してご支援します。

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国の主要補助金制度との比較は主要補助金5制度を徹底比較でご確認ください。

国のデジタル化・AI導入補助金の詳細はデジタル化・AI導入補助金の基本ガイドをご覧ください。

近隣の東京都の補助金制度は東京都DX補助金まとめでまとめています。

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