新事業進出補助金

【2026年最新】事業再構築補助金の後継制度を比較|新事業進出補助金&成長加速化補助金を徹底解説

【2026年最新】事業再構築補助金の後継制度を比較|新事業進出補助金&成長加速化補助金を徹底解説

この記事の結論

事業再構築補助金は第13回で終了。後継の「新事業進出補助金」と「中小企業成長加速化補助金」を補助額・対象・申請要件で比較し、自社に最適な制度を解説します。

2020年から中小企業の事業転換を支えてきた「事業再構築補助金」は、2025年3月の第13回公募をもって終了しました。その後継として2025年度に創設されたのが「新事業進出補助金」と「中小企業成長加速化補助金」です。2026年6月時点の最新公募状況と制度の全体像を徹底比較します。

事業再構築補助金の終了と後継制度の全体像

事業再構築補助金は、コロナ禍で売上が減少した中小企業の事業転換を支援する目的で創設されました。全13回の公募で累計約10万件が採択された大型制度でしたが、コロナ後の経済環境変化に伴い、2025年度から2つの新制度に再編されました。

後継2制度の比較表

比較項目新事業進出補助金中小企業成長加速化補助金
目的新市場・新分野への進出既存事業の成長加速・生産性向上
補助上限(中小)最大7,000万円(賃上げ特例で9,000万円)※従業員規模別5,000万円〜最大5億円(売上高10億円以上の中小企業向け)
補助率1/2(賃上げ特例時2/3)1/2
売上減少要件なし(撤廃)なし(撤廃)
主な対象経費建物費、機械装置、システム構築費、外注費、広告宣伝費機械装置、システム構築費、技術導入費、研修費
事業計画要件認定支援機関の確認書が必須認定支援機関の確認書が必須
賃上げ特例年平均成長率3.5%以上で補助率2/3・上限引上げあり(給与引上げ要件)
GビズIDプライムアカウント必須プライムアカウント必須

新事業進出補助金とは

基本データ(第4回公募・2026年6月時点)

補助上限(従業員20人以下)2,500万円(賃上げ特例で3,000万円)
補助上限(21〜50人)4,000万円(賃上げ特例で5,000万円)
補助上限(51〜100人)5,500万円(賃上げ特例で7,000万円)
補助上限(101人以上)7,000万円(賃上げ特例で9,000万円)
補助率1/2(賃上げ特例時2/3)
必須要件新市場・新分野への進出を伴う事業計画
売上減少要件なし(事業再構築補助金から撤廃)
認定支援機関確認書の取得が必須
事業実施期間交付決定日から12〜14か月
公式サイト中小企業新事業進出補助金(中小機構)

事業再構築補助金の「新市場進出」「事業転換」類型を引き継いだ制度です。最大の変更点は売上減少要件の撤廃。コロナの影響に関係なく、新分野への進出を目指す全ての中小企業が申請できるようになりました。

【2026年6月現在の公募状況】第4回公募(応募期間:2026年5月19日〜6月19日18:00)は受付を終了しました。第4回が現行制度としての最終回となる見込みです。次回からは「新事業進出・ものづくり補助金」として統合された新制度への移行が予定されています(後述)。

賃上げ特例の重要な注意点(第4回から変更)

第4回公募から賃上げ要件が年平均成長率3.5%以上に引き上げ・一本化されました。この特例を適用した場合、事業完了後に賃上げが未達成だと補助金の返還義務が発生します。安易に特例を選択せず、自社の賃上げ計画と照らし合わせた上で判断してください。

中小企業成長加速化補助金とは

基本データ

対象企業売上高10億円以上100億円未満の中小企業
最低投下資本1億円(税抜)以上
補助額5,000万円〜最大5億円
補助率1/2
必須要件成長性のある事業計画(付加価値額年率3%以上向上)
売上減少要件なし
認定支援機関確認書の取得が必須
事業期間交付決定日から24か月以内
公式サイト100億企業成長ポータル(中小機構)

事業再構築補助金の「業態転換」「業種転換」に相当する部分を引き継ぎつつ、既存事業の高度化・DX化による成長加速にフォーカスした制度です。対象は売上高10億円以上100億円未満の中小企業に絞られており、新事業進出補助金より規模の大きな企業向けの設計です。第2回公募の採択率は16.6%(1,270社申請・211社採択、2026年3月26日締切)でした。

どちらを選ぶべき?判断基準

自社にどちらの制度が合うか、以下の判断基準で選びましょう。

  • 全く新しい事業分野に進出する(中小企業全般) → 新事業進出補助金
  • 既存事業をDX・AIで大幅に強化する(売上高10億円以上) → 成長加速化補助金
  • 建物の改修・新築が必要 → 新事業進出補助金(建物費が対象)
  • 売上高10億円未満で大規模投資が必要 → 新事業進出補助金(上限7,000万円)
  • 製造業で設備投資が中心 → 統合後の新事業進出・ものづくり補助金も検討

事業再構築補助金からの主な変更点

改善された点

  • 売上減少要件の撤廃 — コロナ影響の証明が不要に
  • 制度の目的が明確化 — 「新事業進出」と「既存事業成長」で分離
  • 申請手続きの簡素化 — 書類の削減とオンライン化の推進
  • 伴走支援の強化 — 認定支援機関による継続フォロー体制

注意が必要な点

  • 予算規模は縮小 — 事業再構築の約1兆円→後継2制度合計1,500億円
  • 補助上限の引き下げ(中規模企業) — 事業再構築の通常枠最大6,000万円に対し、新事業進出補助金は従業員規模依存
  • 事前着手制度の廃止 — 後継制度では原則として交付決定後の経費のみが対象。採択を待たずに設備投資を始めると補助対象外になる

2026年後半の注目:新事業進出・ものづくり補助金への統合

新事業進出補助金は第4回(2026年6月締切)が現行制度としての最終回となる見込みで、2026年後半には「新事業進出・ものづくり補助金」として統合された新制度での公募開始が予定されています。

申請枠補助上限(通常)補助上限(賃上げ特例)補助率
革新的新製品・サービス枠750万円〜2,500万円(規模別)850万円〜3,500万円1/2(小規模2/3)
新事業進出枠2,500万円〜7,000万円(規模別)3,000万円〜9,000万円1/2
グローバル枠最大7,000万円最大9,000万円2/3

公募要領は2026年6月公開、申請受付開始は2026年8月が予定されています(予定件数:約6,000件)。詳細が発表され次第、本記事を更新します。最新情報は中小企業庁の公式サイトでご確認ください。

後継制度で注目すべき3つのポイント

ポイント1:AI・DX投資が加点対象に

事業再構築補助金では「事業転換」が主な要件でしたが、後継制度ではデジタル技術やAIの活用が加点要素として明確に位置づけられています。特に新事業進出補助金では、AI・IoTを活用した新事業計画は審査で優遇される傾向があります。

ポイント2:従業員規模による補助上限の差

新事業進出補助金は従業員規模によって補助上限が異なります。従業員20人以下の小規模事業者は最大2,500万円ですが、101人以上の企業は最大7,000万円(賃上げ特例適用で9,000万円)まで申請可能です。自社の従業員規模を確認した上で、補助額が事業計画に見合うかを判断しましょう。

ポイント3:GX・デジタル化への取り組みが重視される

後継制度では「GX(グリーントランスフォーメーション)」への取り組みが加点要素として重視されています。CO2排出削減や再生可能エネルギーの活用を事業計画に盛り込むことで、採択の可能性が高まります。また、両制度とも認定支援機関の関与が必要なため、申請の2ヶ月前には支援機関との連携を開始しましょう。

申請に向けた準備チェックリスト

  • GビズIDの取得(未取得の場合は2〜3週間かかる)→ GビズID登録ガイド
  • 決算書(直近2期分)の準備
  • 事業計画書の骨子作成(認定支援機関との相談を推奨)
  • 見積書の取得(原則2社以上の相見積もり)
  • 労働者名簿・賃金台帳(賃上げ特例を適用する場合)

申請フロー(共通)

  1. GビズIDプライムアカウントの取得(2〜3週間かかるため早めに)
  2. 認定支援機関の選定・相談(商工会議所、金融機関、認定コンサルタント)
  3. 事業計画の策定(市場分析、収支計画、実施体制を含む)
  4. 認定支援機関の確認書取得
  5. 電子申請システムで申請
  6. 審査(書面+必要に応じてヒアリング)
  7. 採択通知 → 交付申請 → 交付決定
  8. 事業実施 → 実績報告 → 補助金受領

よくある失敗と対策

  • ❌ 事業再構築補助金と同じ感覚で申請 → ⭕ 審査基準が異なるため、新制度の公募要領を熟読
  • ❌ 認定支援機関の選定が遅れる → ⭕ 公募開始2か月前から相談開始
  • ❌ 「新事業進出」の定義を誤解 → ⭕ 既存事業の延長は「成長加速化補助金」が適切
  • ❌ 賃上げ特例を安易に適用する → ⭕ 未達成時の返還義務を理解した上で慎重に判断
  • ❌ 交付決定前に発注・契約してしまう → ⭕ 必ず交付決定通知を受領してから発注・契約する

後継制度の申請で活用すべきデータソース

事業計画書の説得力を高めるためには、信頼性の高い統計データの活用が不可欠です。審査で評価される主要なデータソースを紹介します。

RESAS(地域経済分析システム):経済産業省が提供する無料ツールで、地域の産業構造、人口動態、観光データなどを可視化できます。新事業の市場規模を示す際に、地域別の需要データを引用すると説得力が増します。

経済センサス・工業統計:業界全体の市場規模や従業者数の推移を示すのに最適です。業界の成長性を数値で示すことで、審査員に事業計画の根拠を伝えられます。

各省庁の白書・レポート:DX白書(IPA)、中小企業白書(中小企業庁)、通商白書(経済産業省)などは、政策のトレンドを把握するのに役立ちます。補助金の審査は国の政策方針と連動しているため、白書のキーワード(生産性向上、人手不足対策、脱炭素等)を事業計画に反映させることで、政策との整合性をアピールできます。

認定支援機関の選び方と活用のコツ

後継制度の申請には認定経営革新等支援機関の確認書が必須です。支援機関の選び方で採択の可能性が大きく変わります。地方銀行や信用金庫は融資とセットで支援してくれるメリットがありますが、補助金申請の専門性は税理士法人や中小企業診断士に劣る場合があります。

理想的なのは過去に同じ補助金の採択支援実績がある機関です。初回面談で「この補助金の採択支援実績は何件ですか?」と直接質問してみてください。実績のある機関は審査のポイントを熟知しており、事業計画書の的確なアドバイスが期待できます。相談は無料の機関がほとんどなので、2〜3箇所に相談して比較するのがおすすめです。

まとめ:後継制度の現状と次の一手

事業再構築補助金の後継制度について整理します。新事業進出補助金は第4回公募(2026年6月19日締切)が終了し、現行制度としての申請機会は終わりました。次は2026年後半開始予定の「新事業進出・ものづくり補助金」への移行を注視してください。成長加速化補助金は売上高10億円以上の中小企業向けで、最大5億円という大型支援が続いています。

今後に向けた準備として、GビズIDの取得と認定支援機関との事前相談は今すぐ始められます。補助金を活用したAI・DXを軸とした新事業計画の策定をお考えの方は、お気軽にご相談ください。


執筆: 株式会社Uravation 補助金ナビ編集部
監修: 佐藤 傑(株式会社Uravation 代表取締役)

※本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。最新の公募要領・公募状況は各制度の公式サイトをご確認ください。補助金の採択を保証するものではありません。

参考・出典

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この記事の執筆・運営

佐藤 傑 株式会社Uravation 代表取締役CEO

生成AI研修・AI導入コンサルティングの株式会社Uravation代表。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。法人向けAI研修の受講者4,000名以上、AI導入支援100社以上。

補助金・助成金の金額・要件・締切等は、省庁・自治体の公式公表資料(一次情報)を確認のうえ執筆しています。制度は改定されるため、申請前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。

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