新事業進出補助金

【2026年最新】事業再構築補助金 終了後の代替制度5選|移行ガイド

この記事の結論

事業再構築補助金(第13回)終了後の代替制度を解説。新事業進出補助金(最大9,000万円)・省力化投資補助金(最大1億円)・ものづくり補助金(最大4,000万円)・デジタル化AI導入補助金・成長加速化補助金(最大5億円)の5制度を比較。中小企業の移行ガイド。

2025年3月26日、事業再構築補助金の第13回公募が締め切られ、新規申請の受付が終了した。「次は何を使えばいいのか」と途方に暮れている経営者は多いだろう。

前回との最大の変化は、「幅広い事業転換を支援する大型補助金が消えた」ことではなく、「複数の専門化した制度に分散された」ことだ。むしろ、自社の状況に合った制度を選べば、補助額がさらに大きくなるケースもある。

事業再構築補助金の終了経緯

事業再構築補助金は2021年度に創設され、コロナ禍で打撃を受けた中小企業の事業転換・新分野進出を支援してきた。2025年3月の第13回公募をもって新規受付を終了。総採択件数は全13回で数万社に上り、1件あたり最大1億5,000万円(大規模賃金引上げ枠)という大型支援が中小企業の構造転換を後押しした。

終了の背景にあるのは「コロナ特需の終焉」だけではない。中小企業庁は後継施策として、新事業進出補助金(既存事業を活かした高付加価値事業へのシフト)と成長加速化補助金(売上100億円を目指す中規模企業向け)を2025年度に相次いで新設。省力化投資補助金・ものづくり補助金・IT導入補助金も機能を強化し、「選べる補助金」の体制が整備された。

各代替制度の補助金比較は中小企業向け補助金5選 完全比較ガイドでもまとめています。

今回の変更点まとめ:事業再構築 vs 後継制度群

項目事業再構築補助金(旧)後継制度群(現行)
補助上限最大1.5億円制度により500万円〜5億円
補助率1/2〜3/41/2〜4/5(制度・枠による)
対象コロナ影響を受けた中小企業制度ごとに異なる(要件が明確化)
申請条件売上高減少要件 + 新分野進出各制度の固有要件(売上減少不要が多い)
公募状況終了(第13回で終了)各制度で年複数回公募
事業計画3〜5年の認定支援機関確認書制度ごとに異なる

売上高減少要件がなくなった点が最大の変化だ。事業再構築補助金は「コロナで売上が下がっていること」が前提だったため、好調な企業は申請できなかった。後継制度はその縛りがないため、成長途上の企業にとってはむしろ使いやすくなった面もある。

代替制度1:中小企業新事業進出補助金(最大9,000万円)

事業再構築補助金の「後継」として最も直系に近い制度。既存事業で培ったノウハウを活かして、新市場・高付加価値事業に進出する中小企業を支援する。

項目内容
制度名中小企業新事業進出補助金(2025年度)
所管中小企業庁 / 中小企業基盤整備機構
補助率1/2(地域別最低賃金引上げ特例:2/3)
補助上限最大9,000万円(下限750万円)
対象中小企業・小規模事業者
第4回公募2026年5月19日〜6月19日(採択発表:9月頃予定)
申請方法jGrants(電子申請)
公式サイトshinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp

※ 第4回公募要領は2026年3月27日に公開。中小企業庁プレスリリース(2026年3月27日)に基づく。

事業再構築との主な違い:売上高減少要件なし。ただし「既存事業と異なる新事業」である必要があり、単なる既存事業の拡大には使えない。補助上限は最大9,000万円と依然として大型。AI・DX導入を核にした新サービス開発にも対応する。

代替制度2:中小企業省力化投資補助金(最大1億円)

人手不足解消を主目的とする補助金。設備・システム投資でAI・IoT・ロボットを導入する企業向け。事業転換ではなく「現場の生産性向上」が目的だが、補助上限が最大1億円(大幅賃上げ特例適用時)と非常に大きい。

項目内容
制度名中小企業省力化投資補助金 一般型(2026年度第6回)
所管中小企業庁 / 中小企業基盤整備機構
補助率中小企業:1/2、小規模・再生事業者:2/3(大幅賃上げ特例:最大1億円)
補助上限〜20人:750万円、21〜50人:3,000万円、51〜100人:5,000万円
第6回公募2026年4月15日〜5月15日(17:00締切)
申請方法jGrants(電子申請)
公式サイトshoryokuka.smrj.go.jp

正直、補助上限750万円〜5,000万円という幅は「企業規模次第で全然違う」制度だ。従業員50名超の製造業なら最大5,000万円、大幅賃上げ特例を使えば1億円まで届く。詳しい申請手順は省力化投資補助金 一般型・カタログ型の違いと申請手順で解説しています。

代替制度3:ものづくり補助金(最大4,000万円)

設備投資・システム開発を伴う革新的サービス開発に使える老舗補助金。2026年度は第22次・第23次公募が実施されており、AI・DX関連の設備導入も対象になる。

項目内容
制度名ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第22次・第23次)
所管中小企業庁
補助率中小企業:1/2、小規模事業者:2/3
補助上限最大4,000万円(賃上げ特例あり)
対象中小企業・小規模事業者
第23次公募2026年度公募(詳細はポータルサイト参照)
申請方法ものづくり補助金電子申請システム
公式サイトportal.monodukuri-hojo.jp

第22次公募要領(2025年12月9日公開)では小規模事業者の補助率2/3が確認されている。事業再構築と比べると補助上限は低いが、「新製品・新サービスの開発」という軸が明確で、申請書の方向性がブレにくいメリットがある。

代替制度4:デジタル化・AI導入補助金(最大450万円)

旧IT導入補助金が2026年度に「デジタル化・AI導入補助金2026」として名称・内容を刷新。ソフトウェア・クラウドサービスの導入費用を補助する。補助上限は450万円と他制度より小さいが、補助率が最大4/5(小規模企業・賃上げ要件あり)と高い点が特徴。

項目内容
制度名デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
所管経済産業省 / 中小企業庁
補助率1/2〜4/5(枠・要件による)
補助上限最大450万円(4プロセス以上の通常枠)
1次締切2026年5月12日(17:00)
申請方法IT導入補助金電子申請システム(IT導入支援事業者と連携必須)
公式サイトit-shien.smrj.go.jp

2026年3月30日から受付開始(1次締切:5月12日)。年6〜7回程度の公募が予定されており、締切を逃しても次の機会がある。AIチャットボット・AI-OCR・業務自動化ツールの導入費用は補助対象になりやすい。

代替制度5:中小企業成長加速化補助金(最大5億円)

「売上100億円宣言」をした中小企業限定の大型補助金。対象が限定的だが、補助上限5億円という規模は事業再構築補助金を大きく上回る。製造業・IT・サービス業を問わず、大規模な設備投資・DX推進に使える。

項目内容
制度名中小企業成長加速化補助金(2025年度〜)
所管中小企業庁 / 中小企業基盤整備機構
補助率1/2
補助上限最大5億円(最低投下資本1億円以上)
対象売上高10億円以上100億円未満で「100億宣言」をした中小企業
申請方法成長加速化補助金ポータル
公式サイトgrowth-100-oku.smrj.go.jp

「100億宣言」という独特の要件があり、申請前にポータルサイトへの公表が必須。対象は売上10億円以上100億円未満の中規模企業に限られるため、多くの小規模企業には当面関係しないが、規模が合う企業にとっては事業再構築補助金よりはるかに大きな支援を受けられる。

自社に合う制度を選ぶ早見表

状況最優先の代替制度理由
新市場・新事業に進出したい(大型投資)新事業進出補助金(上限9,000万円)事業再構築補助金の直系後継、要件が最も近い
AI・ロボット導入で人手不足を解消したい省力化投資補助金(上限1億円)省力化目的に特化、補助率・上限額が大きい
新製品開発・革新的サービス開発が主目的ものづくり補助金(上限4,000万円)設備投資+ソフトウェアに対応、実績が豊富
まずAIツールを安く導入して試したいデジタル化・AI導入補助金(上限450万円)補助率最大4/5、年複数回公募でチャンスが多い
売上10億円以上で100億円を目指している成長加速化補助金(上限5億円)最大補助額5億円、大規模投資に対応

制度選びで見落としやすい3つのポイント

1. 「採択後すぐ動ける」かどうかの確認が必須

❌ 採択通知が来たらすぐに発注する
交付決定通知を受け取ってから発注・契約する

これは事業再構築補助金から全制度共通の落とし穴だ。採択と交付決定は別物。交付決定前に動いた経費は一切補助されない。新事業進出補助金・省力化投資補助金ともに同じルールが適用される。

2. 複数制度の併用ルールの確認

❌ 新事業進出補助金と省力化投資補助金に同じ設備で申請する
⭕ 異なる設備・経費で別々に申請する(同一経費への重複補助は禁止)

事業再構築補助金の時代は「他の補助金と同一経費に重複申請しない」という常識があった。この点は後継制度でも変わらない。ただし、異なる経費・事業であれば複数制度を組み合わせることは可能

3. 認定支援機関の関与有無

事業再構築補助金では認定経営革新等支援機関(認定支援機関)の確認書が必須だった。後継制度では制度によって異なる。新事業進出補助金は事業計画に金融機関・商工団体等の連名が求められ、ものづくり補助金は申請サポートを提供するサービスを活用するケースが多い。省力化投資補助金・IT導入補助金は登録業者経由での申請が原則となっている。

申請に向けて今からやること

事業再構築補助金の終了で「補助金の出口がなくなった」わけではない。制度の選択肢はむしろ増えている。ただし、制度が増えると「どれを使えばいいか分からない」という新しい悩みが生まれる。

  1. 今月中: 自社の投資目的(新事業進出なのか、省力化なのか、AI導入なのか)を1つに絞る
  2. 来月中: 選んだ制度の公式サイトで最新の公募要領を確認し、次回公募スケジュールに合わせて動く
  3. GビズIDの確認: どの制度でもjGrantsを使う場合はGビズIDプライムの取得が必要。未取得なら即申請(2週間かかる)

あわせて読みたい:
中小企業向け補助金5選 完全比較ガイド — 制度横断の補助率・上限比較
省力化投資補助金 一般型・カタログ型の違いと申請手順 — 省力化投資の詳細解説(2026年4月リライト済み)


参考・出典

この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。


免責事項
本記事の情報は2026年4月28日時点の各省庁・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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