北海道の中小企業がDX・AI導入に使える補助金は、国の制度と道・市独自の制度を合わせると複数存在する。ただし正直なところ、北海道の独自制度は公募期間が短く、申請受付が既に終了しているものも多い。この記事では2026年時点で活用可能または次回公募が見込まれる5つの制度を整理した上で、国の制度との組み合わせ戦略まで解説する。
道内に事業所を持つ中小企業・小規模事業者であれば、国の補助金(デジタル化・AI導入補助金など)を基本として、北海道独自の上乗せ制度や札幌市の制度を組み合わせることで実質負担をさらに圧縮できる可能性がある。
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北海道で使えるDX・AI関連補助金 一覧
| 制度名 | 運営 | 補助率 | 上限額 | 公募状況(2026年3月時点) |
| デジタル化・AI導入補助金2026 | 国(経済産業省) | 1/2〜4/5 | 最大450万円 | 受付中(3/30〜) |
| 北海道デジタル技術導入補助金 | 北海道 | 1/2〜3/4 | 200〜300万円 | 公募終了(次回要確認) |
| 札幌市中小企業DX推進補助金 | 札幌市 | 1/2 | 最大500万円 | 公募終了(次回要確認) |
| 札幌市デジタル・イノベーション創出補助金 | 札幌市 | — | 記載なし | 次回情報なし |
| ものづくり補助金 第23次 | 国(中小企業庁) | 1/2〜2/3 | 最大4,000万円 | 受付中(4/3〜5/8) |
※ 上記は2026年3月27日時点の情報。北海道・市独自制度は年度ごとに公募内容が変わる。最新情報は各公式サイトで確認すること。
→ 国の制度を含めた補助金選びの全体像はAI導入に使える補助金5選 徹底比較も参考にしてください。
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まずこれだけ確認(制度を選ぶ前提条件)
北海道・札幌の制度を検討する前に、以下の条件を確認しておこう。
- 事業所の所在地: 北海道独自制度は「道内に事業所を有する」ことが必須。札幌市の制度はさっぽろ連携中枢都市圏(小樽・江別・千歳・恵庭・北広島・石狩・当別町など)が対象
- 規模要件: 全制度で中小企業・小規模事業者が対象(みなし大企業は除外)
- IT産業の除外: 札幌市DX推進補助金は「IT産業を主たる事業として営む企業」が除外対象
- 公募スケジュールの年度差: 北海道・市の独自制度は令和7年度(2025年4月〜2026年3月)で公募終了しているものが多く、令和8年度(2026年4月〜)の公募は春以降になる見込み
要するに、「今すぐ申請できる」のは国の制度がメイン。北海道・札幌の制度は2026年夏以降の公募に備えて情報収集しておくのが現実的な戦略だ。
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Step 1: デジタル化・AI導入補助金2026(国の制度)を軸に据える
国の「デジタル化・AI導入補助金2026」は、旧IT導入補助金が名称・制度変更されたもの。AIツール・ITシステムの導入費用を広くカバーし、北海道内の中小企業にとっても最も使いやすい制度だ。
| 項目 | 内容 |
| 制度名 | デジタル化・AI導入補助金2026 |
| 所管省庁 | 経済産業省 中小企業庁 |
| 補助率 | 1/2〜4/5(類型・賃上げ要件による) |
| 補助上限額 | 最大450万円(AI活用類型) |
| 対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
| 対象経費 | AIツール導入費、クラウドサービス利用料、ソフトウェア費、導入コンサルティング費など |
| 申請受付開始 | 2026年3月30日(月)10:00〜 |
| 1次締切 | 2026年5月12日(火)17:00 |
| 申請方法 | jGrants(電子申請) |
| 公式サイト | デジタル化・AI導入補助金 事務局 |
北海道の企業が特に活用しやすい理由
農業・水産業・観光業など一次産業や地場産業が多い北海道では、在庫管理AI、顧客対応チャットボット、帳票自動処理(AI-OCR)などのニーズが高い。これらはデジタル化・AI導入補助金の補助対象経費として認められやすい分野だ。
補助率4/5(小規模事業者かつ賃上げ要件を満たす場合)は、100万円の導入費用に対して実質負担が20万円で済む計算になる。
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Step 2: 北海道デジタル技術導入補助金(道独自)の仕組みを理解する
北海道が単独で実施している「中小・小規模企業デジタル技術導入等緊急支援事業費補助金(デジタル技術導入補助金)」は、令和7年度(2025年度)の公募が2025年3月〜7月22日〜2026年1月9日に実施された。
| 項目 | 内容 |
| 制度名 | 北海道デジタル技術導入補助金(通称) |
| 運営 | 北海道経済部地域経済局中小企業課 |
| 補助率 | 通常枠: 1/2以内 / 賃上げ枠: 3/4以内 |
| 補助上限額 | 通常枠: 200万円 / 賃上げ枠: 300万円 |
| 対象者 | 道内中小・小規模企業(みなし大企業は除外) |
| 対象経費 | デジタル技術を活用した生産性向上等の経営改善に資する取組の経費 |
| 2025年度公募期間 | 令和7年3月19日〜5月19日(1次)、7月22日〜2026年1月9日(2次) |
| 公式サイト | 北海道経済部中小企業課 |
注意点が1つある。この補助金は単独での申請はもちろん可能だが、国のデジタル化・AI導入補助金との同一経費の二重計上は認められない。設備費用のA部分は道の補助金、研修費のB部分は国の補助金という分け方は可能だが、同一の支出に両制度を使うのはNG。
2026年度(令和8年度)の見通し
令和7年度の実績から、令和8年度も同様の制度が継続される可能性はある。ただし2026年3月27日時点では令和8年度の公募情報は公表されていない。北海道の担当部署(経済部地域経済局中小企業課)への問い合わせか、公式サイトの更新を定期的に確認することを勧める。
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Step 3: 札幌市DX推進補助金(市独自)の活用シナリオ
札幌市とさっぽろ連携中枢都市圏の中小企業が対象の「中小企業DX推進補助金」は、補助上限が最大500万円(DX枠)と比較的大きい制度だ。
| 項目 | 内容 |
| 制度名 | 中小企業DX推進補助金 |
| 運営 | 公益財団法人さっぽろ産業振興財団(札幌市エレクトロニクスセンター) |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
| 補助上限額 | DX枠: 500万円 / デジタライゼーション枠: 200万円 / デジタル化枠: 100万円 |
| 対象地域 | 札幌市・小樽市・岩見沢市・江別市・千歳市・恵庭市・北広島市・石狩市・当別町・新篠津村・南幌町・長沼町 |
| 対象要件 | 市内中小IT企業者と協力する事業であること(IT事業者を主業とする企業は除外) |
| 2025年度申請期間 | エントリーシート: 2025年7月17日まで / 申請書: 2025年7月31日まで |
| 公式サイト | さっぽろ産業振興財団 |
3つの枠の使い分け:
- デジタル化枠(〜100万円): 会計ソフトや勤怠管理システムの導入など、基礎的なデジタル化
- デジタライゼーション枠(〜200万円): 業務プロセスの再設計を伴うシステム導入
- DX枠(〜500万円): ビジネスモデルの変革を伴う大規模なデジタル変革
令和8年度(2026年度)の公募は2026年夏頃の開始が見込まれるが、2026年3月時点では未発表。エントリーシートの提出がある点が特徴で、採択前に事前相談が推奨される。
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Step 4: ものづくり補助金 第23次(大型設備投資向け)
AIを組み込んだシステム開発や製造設備の高度化を計画している場合は、ものづくり補助金の検討を忘れてはならない。上限最大4,000万円(大幅賃上げ特例適用時)と、北海道の独自制度より一桁大きい補助金だ。
| 項目 | 内容 |
| 制度名 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 第23次 |
| 補助率 | 原則1/2(小規模・再生事業者等は2/3) |
| 補助上限額 | 従業員1〜5人: 750万円 / 6〜20人: 1,000万円 / 21〜50人: 1,500万円 / 51人〜: 2,500万円(大幅賃上げ特例で各+1,500万円) |
| 公募期間 | 2026年2月6日〜5月8日(金)17:00 |
| 電子申請受付 | 2026年4月3日(金)17:00〜 |
| 公式サイト | ものづくり補助金ポータル |
農業・水産加工・観光施設など北海道の主要産業では、AIを活用した品質検査システムや生産管理システムへの投資がものづくり補助金の採択実績として多く見られる。
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北海道企業向け:制度の組み合わせ方
組み合わせ例1: 小規模な飲食店・小売業(従業員5人以下)
課題: POS導入やAI発注システムを入れたい。予算は総額150万円程度。
→ デジタル化・AI導入補助金2026(小規模・賃上げ枠) を単独活用。補助率4/5なら実質負担30万円。
- 北海道独自制度は次回公募まで待ち(2026年夏以降の見込み)
組み合わせ例2: 製造業(従業員30人)in 北海道内
課題: AIを使った自動検査システムを導入したい。総事業費500万円。
→ ものづくり補助金 第23次(製品・サービス高付加価値化枠)で最大250万円(補助率1/2)。
- 北海道独自制度との併用: 同一経費への二重計上NG。システム費用はものづくり補助金で、別途発生する従業員研修費は人材開発支援助成金でカバーする分割活用が現実的。
組み合わせ例3: 札幌市の中小サービス業(従業員15人)
課題: 業務全般のデジタル化を段階的に進めたい。
→ 今期(2026年春): デジタル化・AI導入補助金2026で優先度の高いシステムを導入。
→ 2026年夏以降: 札幌市DX推進補助金が公募開始次第、より大規模なDXプロジェクトで申請。
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北海道独自制度で失敗しやすい3つのポイント
ポイント1: 公募期間が短い
❌ 「そのうち申請しよう」と後回しにする
⭕ 北海道・市の公式サイトをブックマークして、公募開始の通知をメールで受け取る設定をする
北海道デジタル技術導入補助金の令和7年度公募は1次・2次合わせても受付期間が限られており、検討が遅れると締切を逃す。「公募が始まったら申請できる状態」に事前に準備しておくのが鉄則だ。
ポイント2: IT企業の除外要件を見落とす
❌ SES事業や受託開発をしている会社が札幌市DX推進補助金に申請してしまう
⭕ 「IT産業を主たる事業として営む会社」は除外対象。自社のメイン事業を確認した上で申請する
製造業や小売業の会社が社内ITシステムを整備するために申請するのはOK。IT企業が自社のサービス開発に申請しようとするとNGになる。
ポイント3: GビズIDを取得していない
❌ 申請直前にGビズIDを申請し始める(取得まで3〜4週間かかる)
⭕ 今すぐGビズIDプライムを取得し、申請の準備を整えておく
国の補助金はもちろん、北海道独自制度でも電子申請が主流になってきている。GビズIDプライムの取得は申請に必須で、マイナンバーカードがあれば最短即日取得可能だが、通常の書類郵送方式では3〜4週間かかる。
→ GビズIDの取得手順はGビズID登録の完全ガイドで詳しく解説している。
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申請に向けた準備ロードマップ
今すぐやること(2026年3〜4月)
1. GビズIDプライムを取得する: マイナンバーカードがあればその場で取得可能
2. デジタル化・AI導入補助金の公募要領を確認: 2026年3月30日から申請受付開始済み
3. ものづくり補助金の事業計画書を準備: 5月8日が締切のため、今から計画策定を始める
2026年夏以降に備えること
4. 北海道デジタル技術導入補助金の公募開始情報を追う: 北海道経済部中小企業課をブックマーク
5. 札幌市DX推進補助金のエントリー準備: 通常6〜7月にエントリーシート受付開始の見込み。IT企業との協力体制を事前に組んでおく
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まとめ:北海道企業のDX補助金活用は「国の制度を先に押さえる」
北海道独自の制度は補助上限が国の制度と比べて小さく(最大300万円〜500万円)、公募タイミングも年に1〜2回しかない。一方、国の制度(デジタル化・AI導入補助金、ものづくり補助金)は常に公募が行われており、即座に活用できる。
実際のところ、補助金活用で最もROIが高いのは「受付中の国の制度を確実に申請し、その後に地域独自制度を追加で狙う」という戦略だ。北海道だから特別有利、ということはないが、道・市独自制度を国の制度と組み合わせることで実質負担をさらに下げられる余地はある。
あわせて読みたい:
- GビズID登録の完全ガイド — 補助金申請の第一歩を画像付きで解説
- ものづくり補助金 完全ガイド【2026年最新】 — AI導入×製造業向けの詳細解説
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参考・出典
- 北海道 中小・小規模企業デジタル技術導入等緊急支援事業費補助金(令和7年度) — 北海道経済部地域経済局中小企業課(参照日: 2026-03-27)
- 中小企業DX推進補助金 — 公益財団法人さっぽろ産業振興財団(参照日: 2026-03-27)
- デジタル化・AI導入補助金 公募要領 — 中小企業庁(参照日: 2026-03-27)
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 第23次公募要領 — ものづくり補助金事務局(参照日: 2026-03-27)
- IT導入補助金・DX関連情報 — 経済産業省北海道経済産業局(参照日: 2026-03-27)
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執筆: 株式会社Uravation 補助金ナビ編集部
AI導入の計画策定や北海道での補助金活用についてご不明な点は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
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免責事項
本記事の情報は2026年3月27日時点の各省庁・自治体・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容(補助率・上限額・対象経費・公募スケジュール等)は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。