デジタル化・AI導入補助金

【2026年】省力化投資補助金 カタログ注文型vs一般型|7軸で比較

【2026年】省力化投資補助金 カタログ注文型vs一般型|7軸で比較

この記事の結論

省力化投資補助金のカタログ注文型と一般型を7つの軸で徹底比較。3月19日改定後の補助上限額・採択率・AI導入の用途別おすすめを解説。

人手不足対策に補助金を使いたい。そう思ってサイトを開くと、同じ「省力化投資補助金」なのにカタログ注文型一般型の2つが並んでいて、正直どっちを選べばいいか迷う——。

この記事では、補助上限額・審査の厳しさ・導入の自由度・申請の手間など、経営者が最も気にする7つの軸で両者を比較します。2026年3月19日に改定されたばかりのカタログ注文型の新ルールも反映済みです。


まず結論——あなたに合うのはどちらか

あなたの状況 おすすめ 理由
すぐ使える既製品(券売機・配膳ロボ・清掃ロボ等)を入れたい カタログ注文型 カタログから選ぶだけ。販売事業者が申請をサポート
自社工程に合わせたAI検品システムやオーダーメイド設備が必要 一般型 ハード・ソフトを自由に組み合わせ可能
投資額が500万円以下で収まりそう カタログ注文型 審査が比較的やさしく、随時受付で待ち時間が短い
投資額が1,000万円を超える大型案件 一般型 補助上限が最大1億円(大幅賃上げ時)
事業計画書を書く余裕がない・書き慣れていない カタログ注文型 製品選定+販売事業者のサポートで完結
しっかり計画書を書いてでも大きな補助を狙いたい 一般型 補助率最大2/3、上限も桁違い

各補助金制度の補助率・上限額の比較は、AI導入に使える補助金5選 徹底比較でも詳しくまとめています。

カタログ注文型の特徴——「選んで申し込む」手軽さ

カタログ注文型は名前のとおり、国が事前に認定した製品カタログから省力化製品を選んで導入する方式です。配膳ロボット、自動精算機、清掃ロボット、検品用カメラなど、IoT・ロボット系の汎用製品がカタログに登録されています。

補助上限額(2026年3月19日改定後)

従業員数 通常 大幅賃上げ時
5人以下 500万円 750万円
6〜20人 750万円 1,000万円
21人以上 1,000万円 1,500万円

補助率は1/2以内です。3月19日の制度改定で従業員20人以下の上限額が引き上げられ(5人以下は200万円→500万円、6〜20人は500万円→750万円)、収益納付が撤廃されました。公募期間も2027年3月末頃まで延長されています。

  • 申請方式:随時受付(公募回の締切を待つ必要なし)
  • 申請サポート:登録済みの販売事業者が手続きをサポート
  • 審査:製品の省力化効果はカタログ登録時に認定済みのため、比較的スムーズ
  • 2回目の申請:改定後は累計補助上限額(各申請時の上限×2)の範囲で2回目の申請も可能に

参考:中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)公式サイト

一般型の特徴——「自由設計」で最大1億円

一般型は、個別の現場や事業に合わせてハードウェアとソフトウェアを自由に組み合わせた省力化投資を支援する制度です。AI画像認識による検品システム、倉庫管理の自動化、受発注システムの刷新など、オーダーメイドやセミオーダーの設備導入に向いています。

補助上限額(従業員数別)

従業員数 通常 大幅賃上げ時
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円

補助率は中小企業1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3)。カタログ注文型と比べると上限額が桁違いに大きく、数千万円規模の設備投資をカバーできます。

  • 申請方式:公募回制(年3〜4回)。第6回は2026年4月中旬〜5月中旬に申請受付予定
  • 審査:事業計画書で省力化効果・投資回収計画を具体的に示す必要があり、カタログ型より審査は厳格
  • 実績報告:付加価値額や労働生産性の向上目標に対して数年間の報告義務あり
  • GビズIDプライム:申請に必須(取得に1〜2週間かかるため早めに準備)

参考:中小企業省力化投資補助金(一般型)公式サイト

7つの軸で並べてみた

比較項目 カタログ注文型 一般型
補助上限額 最大1,500万円 最大1億円
補助率 1/2以内 中小1/2、小規模2/3
導入できるもの カタログ登録済みの汎用製品のみ ハード・ソフトを自由に組み合わせ
申請の手軽さ ★★★★★(販売事業者がサポート) ★★★☆☆(事業計画書の策定が必要)
審査の厳しさ 比較的やさしい(製品は認定済み) 厳格(計画の具体性を審査)
申請タイミング 随時受付(2027年3月末頃まで) 公募回制(年3〜4回、次回は4月中旬〜)
実績報告の負担 比較的簡易(製品に設定された指標で報告) 数年間の詳細報告が必要

採択率からみる「通りやすさ」の違い

一般型は公募回制のため採択率のデータが公開されています。

公募回 申請数 採択数 採択率
第1回 1,809件 1,240件 68.5%
第2回 1,160件 707件 61.0%
第3回 2,775件 1,854件 66.8%
第4回 2,100件 1,456件 69.3%

出典:省力化投資補助金(一般型)採択結果(参照日:2026年3月19日)

一般型の採択率は61〜69%で推移しています。ものづくり補助金(40〜50%台)と比べると高めですが、「出せば通る」というレベルではありません。

一方、カタログ注文型は随時受付のため「採択率」という概念がありません。交付申請に対する交付決定という形式で、要件を満たしていれば交付決定される仕組みです。書類の不備がなければ通りやすい、というのが実態です。

迷ったときの判断フローチャート

以下の3つの質問に答えるだけで、どちらが向いているか判断できます。

Q1:導入したい製品・設備は決まっていますか?

→ 「はい」かつカタログに載っている → カタログ注文型
→ 「はい」だがカタログにない or カスタマイズが必要 → 一般型
→ 「まだ決まっていない」→ Q2へ

Q2:投資額はどのくらいを想定していますか?

→ 500万円以下 → カタログ注文型を先に検討(手軽さ優先)
→ 500万円〜1,500万円 → どちらも選択肢に入る。Q3へ
→ 1,500万円超 → 一般型一択

Q3:事業計画書を書くリソースはありますか?

→ 社内 or 外部支援で対応できる → 一般型(補助上限が大きい分メリットも大きい)
→ 正直きつい → カタログ注文型(販売事業者のサポートで完結)

両方使うことはできるのか?——併用ルールの整理

結論から言うと、カタログ注文型と一般型の同時申請はできません。公募要領には「本事業へ応募申請・交付申請中の事業者及び交付決定を受け事務局からの補助金支払が完了していない事業者は申請できません」と明記されています。

ただし、以下のパターンは可能です:

  • カタログ注文型で交付を受け、補助金の支払いが完了した後に一般型へ申請(逆も同様)
  • 省力化投資補助金(いずれかの型)+人材開発支援助成金(AI研修分)の併用 → 設備は省力化補助金、研修は人材開発支援助成金でカバー
  • 省力化投資補助金+自治体独自のDX助成金 → 同一経費の二重計上はNGだが、対象経費を分ければ併用可能な場合がある

補助金の併用パターンについて詳しくは、AI導入に使える補助金5選 徹底比較もあわせてご覧ください。

申請スケジュール早見表(2026年3〜5月)

マイルストーン カタログ注文型 一般型(第6回)
公募開始 随時受付中 2026年3月13日
申請受付開始 随時 2026年4月中旬(予定)
申請締切 2027年3月末頃まで 2026年5月中旬(予定)
採択発表 随時(交付決定) 2026年8月下旬(予定)

出典:省力化投資補助金(一般型)スケジュール(参照日:2026年3月19日)

一般型の第6回に間に合わせるなら、4月中旬の申請受付開始までにGビズIDプライムの取得と事業計画書のドラフト作成を済ませておく必要があります。GビズIDの取得には1〜2週間かかるため、未取得なら今すぐ申請を始めましょう。→ GビズID登録の完全ガイド

選び方を間違えるとこうなる——失敗パターン3つ

失敗1:カタログにないのにカタログ注文型で申請しようとした

❌ 「自社の基幹システムと連携するAI在庫管理ツールを導入したい」→ カタログ注文型で申請しようとする
⭕ カタログに該当製品がないなら、最初から一般型で申請する

なぜ起きるか:カタログ注文型の方が申請が楽だと聞いて、とりあえずカタログを探したが該当製品がなく、時間を無駄にしてしまうケースです。製品カタログを最初に確認しましょう。

失敗2:一般型なのに数値目標が曖昧

❌ 「作業時間を削減する」「生産性を上げる」
⭕ 「ピッキング作業時間を月120時間→月45時間に削減(62.5%減)。投資回収は24ヶ月で完了見込み」

なぜ重要か:一般型は事業計画書の中身で勝負する制度です。Before/Afterの数字がないと審査員は評価のしようがありません。採択率69%ということは、3割は落ちているわけで、曖昧な計画書は真っ先にふるい落とされます。

失敗3:交付決定前に発注してしまう

❌ 採択通知(一般型)や交付申請の提出後に、待ちきれず設備を発注
交付決定通知を受け取ってから発注・契約する

カタログ注文型でも一般型でも共通:交付決定前に発注・契約した経費は補助対象外です。採択≠交付決定。この違いを理解していないと、数百万円の補助金を丸ごと失います。

AI導入で使うならどっち?——用途別のおすすめ

省力化投資補助金をAI導入に活用する場合、導入するAIの種類によって適した型が変わります。

AI導入の用途 おすすめの型 理由
AIチャットボット(汎用SaaS) カタログ注文型 カタログに登録されているSaaS製品を選択
AI-OCR(請求書・帳票読取り) カタログ注文型 汎用パッケージとしてカタログ登録あり
AI画像認識による検品システム 一般型 自社ラインに合わせたカスタマイズが必要
AI需要予測+自動発注システム 一般型 基幹システム連携が必要でオーダーメイド
配膳ロボット・清掃ロボット カタログ注文型 汎用ロボットとしてカタログに多数登録
自社専用の生産管理AIシステム 一般型 個別開発が前提の大型投資

今すぐやるべき3つのこと

  1. カタログを確認する製品カタログで自社に合う製品があるか30分で確認。あればカタログ注文型、なければ一般型
  2. GビズIDプライムを取得する:どちらの型でも必要。未取得なら今日中に申請開始(→ GビズID登録ガイド
  3. 投資額と省力化効果を数字で整理する:一般型を選ぶ場合は事業計画書が必要。「現在の作業時間」「導入後の削減見込み」「投資回収期間」の3つだけでも先に整理しておく

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この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

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免責事項

本記事の情報は2026年3月19日時点の中小企業省力化投資補助金事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

参考・出典

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