2026年1月28日、小規模事業者持続化補助金の第19回公募要領が公開され、3月6日から申請受付がスタートしました。申請受付締切は2026年4月30日(木)17:00。販路開拓・業務効率化に使える最大250万円の補助金です。
前回(第18回)から大きな制度変更はないものの、インボイス特例・賃金引上げ特例をうまく組み合わせれば基本の50万円から最大5倍の補助を受けられます。締切まで残り1カ月半の今、準備できていない事業者はすぐに動く必要があります。
今回の公募要件まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> 第19回公募 |
| 所管 | 中小企業庁 / 実施機関: 商工会・商工会議所 |
| 補助率 | 2/3(赤字事業者で賃金引上げ特例適用時は3/4) |
| 基本上限額 | 50万円 |
| 特例込み最大上限 | 250万円 |
| 公募要領公開 | 2026年1月28日 |
| 申請受付開始 | 2026年3月6日 |
| 申請受付締切 | 2026年4月30日(木)17:00 |
| 様式4発行受付締切 | 2026年4月16日(木)※実質的な準備期限 |
| 申請方法 | 電子申請(jGrants)または紙申請(商工会・商工会議所経由) |
| 公式サイト | 商工会議所地区 持続化補助金 |
出典:中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第19回)公募要領公開」(参照日: 2026-03-17)
補助金の横断比較は令和7年度 補助金スケジュール完全版もあわせてご覧ください。
最大250万円にするための特例の組み合わせ方
基本の上限は50万円ですが、3種類の特例を積み上げることで最大250万円まで引き上げられます。ここを理解していない事業者が多く、「50万円しかもらえない」と諦めてしまうのはもったいない話です。
特例1: 賃金引上げ特例(+150万円)
事業場内の最低賃金を+50円以上引き上げた事業者が対象です。補助上限額が150万円上乗せされ、最大200万円になります。加えて、赤字事業者の場合は補助率が通常の2/3から3/4に引き上げられます。
2025年10月に地域別最低賃金が大幅に引き上げられた影響で、この特例を取りやすい環境が続いています。すでに最賃+50円以上を達成している企業は必ず確認してください。
特例2: インボイス特例(+50万円)
免税事業者がインボイス発行事業者(課税事業者)に登録した場合、上限額が50万円上乗せされます。
正直、インボイス制度の登録時期によっては「もう登録済みで追加の作業は何もない」という事業者も多いでしょう。ただし、登録のタイミングや条件があるため、公募要領で具体的な要件を確認してください。
最大上限額の早見表
| 適用特例 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 特例なし | 2/3 | 50万円 |
| インボイス特例のみ | 2/3 | 100万円 |
| 賃金引上げ特例のみ(黒字) | 2/3 | 200万円 |
| 賃金引上げ特例のみ(赤字) | 3/4 | 200万円 |
| 賃金引上げ特例+インボイス特例(黒字) | 2/3 | 250万円 |
| 賃金引上げ特例+インボイス特例(赤字) | 3/4 | 250万円 |
DXツール・AI導入での活用ポイント
持続化補助金の主な対象は「販路開拓・業務効率化」ですが、この枠組みの中でITツール・AIツールを活用できるケースが増えています。
ウェブサイト関連費(上限あり)
ホームページ制作・ECサイト構築・LP作成が対象経費に含まれます。ただしウェブサイト関連費単独での申請は上限25万円(補助金額の1/4まで)という制限があります。チラシや展示会出展と組み合わせて申請するのが現実的です。
AIを活用した商品開発・サービス改善
新商品開発費として計上できるケースがあります。たとえば、AI画像生成ツールを使った商品デザイン制作、AIライティングツールを活用した販促資材制作などが事例として挙げられます。ただし「販路開拓に直接つながること」が審査のポイントです。「AIツールを買う」だけでは採択されません。
機械装置費での自動化投資
製造業や加工業では、省力化・自動化に向けた機械装置が対象になります。IoTセンサーや自動制御システムなど、AI連携が可能な機器は優先的に検討の価値があります。
申請の流れ:4月16日の様式4締切から逆算する
最大の注意点は「様式4(事業支援計画書)の発行受付締切が4月16日」という点です。様式4は商工会・商工会議所が発行する書類で、担当者との面談・確認が必要です。
逆算スケジュール
- 〜3月末:商工会・商工会議所に様式4の発行を依頼(面談日程を確保)
- 4月上旬:事業計画書のドラフト完成 → 商工会の担当者に確認依頼
- 4月16日:様式4の発行受付締切(この日までに商工会が発行してくれる必要がある)
- 4月30日:申請受付締切(17:00厳守)
「4月30日まで時間がある」と油断すると、様式4の発行が間に合わなくなります。実質的な締切は4月16日です。今日の時点(3月17日)から動いても、ちょうど1カ月しかありません。
審査で評価される事業計画の書き方
加点される要素を確実に押さえる
商工会議所地区の場合、審査では以下の観点が評価されます(2025年度の審査基準に基づく参考情報)。
- 自社の強み・課題が明確に整理されている
- 販路開拓の具体的な手法(ターゲット、アプローチ方法)が記載されている
- 補助事業による売上増加の見込みが数値で示されている
- 地域経済への波及効果が意識されている
よくある不備(採択率を下げるパターン)
❌ NG例1: 経費の使途が不明確
「チラシを作る」→「何のためのチラシか」「どこにどうやって配るか」が書かれていない。
⭕ 正しい書き方:「新商品Xの販促チラシ2,000部を作成し、市内の美容院50店舗にラック設置で配布。3カ月後の問い合わせ件数を月5件→20件に増加させる。」
❌ NG例2: 補助事業終了後の展開が書かれていない
「補助事業期間内は〇〇をします」で終わっている。
⭕ 正しい書き方:「補助事業終了後の翌年度は、確立した販路で月商XXX万円を目指し、2年後には追加人員1名を採用する計画。」
❌ NG例3: 計上できない経費を含めてしまう
ウェブサイト関連費のみで申請し、補助額が25万円の壁に当たる。または、人件費・光熱費など対象外経費を計上してしまう。
参考・出典
- 中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第19回)公募要領公開」(参照日: 2026-03-17)
- 小規模事業者持続化補助金 商工会議所地区 公式サイト(参照日: 2026-03-17)
- 第19回公募要領(第6版)PDF — 商工会地区事務局(参照日: 2026-03-17)
- 小規模事業者持続化補助金 制度概要チラシ — 中小企業庁(参照日: 2026-03-17)
- 小規模事業者持続化補助金のご案内 — 補助金活用ナビ(中小機構)(参照日: 2026-03-17)
今すぐやるべき3つのアクション
- 今日やること:地元の商工会または商工会議所に連絡し、様式4の発行スケジュールを確認する
- 今週中:賃金引上げ特例・インボイス特例の適用可否を確認し、自社の補助上限額を試算する
- 4月16日まで:事業計画書を完成させ、様式4の発行手続きを完了する
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どの補助金が自社に合うか判断に迷う場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。AI導入の計画策定も含めてアドバイスいたします。
この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。
本記事の情報は2026年3月17日時点の各省庁・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。