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【2026年最新】岩手県DX補助金比較ガイド|南部鉄器・三陸水産・林業が使える5制度を徹底比較

【2026年最新】岩手県DX補助金比較ガイド|南部鉄器・三陸水産・林業が使える5制度を徹底比較

この記事の結論

岩手県でDX・AI導入に使える補助金5制度を徹底比較。デジタル化AI導入補助金・省力化投資補助金・県賃上げ補助金2.0・北いわてDX化推進費補助金・人材開発助成金。南部鉄器/三陸水産/林業/麺類/酒蔵の業種別シナリオ付き。

岩手県で中小企業のDX推進・デジタル化を支援する補助金は、国の制度と県独自の制度を合わせると複数存在する。ただし「どの制度が自社に合うか」を把握せずに申請してしまい、対象外と判明したり、交付決定前に発注して補助金を受け取れなかった事例が後を絶たない。

本記事では、2026年度に岩手県内の中小企業が活用できる主要5制度を比較し、南部鉄器・三陸水産・林業・飲食・酒造など岩手を代表する業種ごとの活用シナリオを具体的に解説する。国の汎用制度からスタートし、岩手県・市町村固有の制度へと順に検討するアプローチが、手間と時間を最も節約できる。

この記事で比較する5制度

  1. デジタル化・AI導入補助金2026(国・経済産業省)
  2. 中小企業省力化投資補助金 一般型(国・経済産業省)
  3. 岩手県中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(岩手県)
  4. 北いわて企業経営DX化推進費補助金(岩手県)
  5. 人材開発支援助成金 人への投資促進コース(国・厚生労働省)

まず「結論から先に」セクションで自社の状況に合う制度を絞り込み、詳細に進む構成にしている。補助金申請が初めての方でも、この記事を読めばどの制度から着手すべきか判断できるはずだ。

各制度の詳しい比較はAI導入に使える補助金5選 徹底比較もあわせて参照してほしい。


結論から先に — 岩手の業種・状況別おすすめ制度

状況・目的 おすすめ制度 補助率(最大) 上限額(最大)
AIソフトウェア・クラウドツールを導入したい デジタル化・AI導入補助金2026 4/5 450万円
省力化設備(ロボット・自動化機器)を導入したい 省力化投資補助金 一般型 2/3 1億円(大幅賃上げ特例)
生産性向上のためのデジタル化を複数社で推進したい 岩手県賃上げ補助金2.0 2/3 200万円
北いわて(久慈市・二戸市・八幡平市等)でDX戦略を策定したい 北いわて企業経営DX化推進費補助金 2/3 80万円
社員のAI・DXスキル研修費用を賄いたい 人材開発支援助成金 人への投資促進コース 75% 上限額なし(年間1,000万円が目安)

この早見表はあくまで出発点だ。実際の申請可否は公募要領を確認しなければならない。以下では各制度を詳しく解説する。


制度①:デジタル化・AI導入補助金2026(経済産業省)

制度の概要と補助内容

IT導入補助金の後継として2026年度から始まった国の中核制度。中小企業・小規模事業者がAIを含むITツール(ソフトウェア・クラウドサービス・SaaS等)を導入する際の経費を補助する。岩手県内の事業者であれば全国共通の条件で申請できる。

項目 内容
所管省庁 経済産業省 中小企業庁
補助率(通常枠) 1/2以内(最低賃金要件達成で2/3に引上げ)
補助率(インボイス枠) 補助額50万円以下の部分:3/4以内(小規模事業者は4/5)
補助上限額 最大450万円(通常枠・プロセス4つ以上)
補助下限額 5万円
対象者 中小企業・小規模事業者等
対象経費 ソフトウェア費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費等
公募状況 2026年3月30日〜公募中(第4次締切:2026年8月25日予定)
申請方法 jGrants(電子申請)+登録済みIT導入支援事業者経由
公式サイト デジタル化・AI導入補助金2026事務局

※上記は公式サイトおよび公募要領(令和8年3月公表)に基づく情報です。最新の公募回次・締切日は公式サイトでご確認ください。

岩手県の中小企業が使いやすい理由

この補助金の最大の特徴は「登録済みIT導入支援事業者」経由で申請するため、自社単独で事業計画書を一から作り込む必要がないことだ。IT導入支援事業者が申請作業の大部分をサポートしてくれるため、初めての補助金申請でも比較的ハードルが低い。

岩手県内で三陸水産物の出荷管理をクラウド化したい食品加工業者、南部鉄器の受発注をシステム化したい製造業者、わんこそば飲食店がPOSレジと会計ソフトを連携させたい場合など、幅広い業種のデジタル化に対応できる。

AI・DX関連で補助対象になる経費の具体例

  • 受発注管理・在庫管理のクラウドシステム(食品加工・水産加工業向け)
  • AIチャットボット・問い合わせ自動応答ツール(観光・旅館業向け)
  • 会計・経費精算・給与計算のクラウドソフト(全業種共通)
  • EC構築・ネット予約システム(観光・小売向け)
  • AI-OCRによる請求書・帳票の自動読み取り(製造業・林業向け)
  • 顧客管理(CRM)・営業支援(SFA)ツール(製造業・卸売向け)

注意点:ハードウェア単体は対象外

PCやタブレット単体での購入、一般的な複合機・プリンターの購入は補助対象外となる。ソフトウェアと一体で導入する場合の付随ハードウェアは条件付きで対象になるケースがあるため、IT導入支援事業者に事前確認が必要だ。


制度②:中小企業省力化投資補助金 一般型(経済産業省)

制度の概要と補助内容

人手不足対策を目的に、カタログ掲載製品(ロボット・自動化設備等)の導入経費を補助する制度。2026年度は第7回公募が2026年6月5日に開始した(申請受付は2026年7月上旬予定)。

項目 内容
所管省庁 経済産業省 中小企業庁
補助率(中小企業) 1/2(賃上げ要件達成で2/3)
補助率(小規模事業者) 2/3
補助上限額 従業員数により750万円〜8,000万円(大幅賃上げ特例で最大1億円)
補助下限額 100万円
対象者 中小企業・小規模事業者等(人手不足の状態にあること)
対象経費 カタログ掲載製品(自動化設備・ロボット等)の購入・設置費
公募状況 第7回公募:2026年6月5日〜(申請締切は2026年7月下旬予定)
申請方法 GビズID+jGrants電子申請
公式サイト 中小企業省力化投資補助金(一般型)

※上記は中小企業省力化投資補助金(一般型)公式サイトおよび2026年3月19日制度改定情報に基づきます。第7回公募の詳細は公募開始後に公式サイトでご確認ください。

補助上限額の目安(従業員数別)

従業員数 通常補助上限 大幅賃上げ特例適用時
20人以下 750万円 1,500万円
21〜50人 3,000万円 5,000万円
51〜100人 5,000万円 7,000万円
101人以上 8,000万円 1億円

※大幅賃上げ特例は給与支給総額の年平均6%以上増加・最低賃金水準引上げ等の要件を満たす場合に適用。

岩手の製造業・水産加工業で特に活用できるシーン

省力化投資補助金は「カタログ掲載製品」の購入が前提なので、カタログ外の一般ソフトウェアは対象にならない。製造ラインへの産業用ロボット導入、水産加工の自動選別機、林業の搬送補助装置など、ハードウェア主体の自動化投資に向いている。

デジタル化・AI導入補助金2026がソフトウェア中心なのに対し、こちらはハードウェア設備中心——この使い分けが重要だ。


制度③:岩手県中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(岩手県)

制度の概要

岩手県が独自に実施する補助金。物価高騰・賃上げ圧力に対応するため、生産性向上を目的としたデジタル化・省力化の取り組みに対して補助する。2026年度版では「通常枠・デジタル活用枠」と「複数事業者連携枠」の申請受付が2026年3月23日に開始した。

枠名 補助率 補助上限額 主な対象
通常枠・デジタル活用枠 2/3以内 200万円 生産性向上のためのデジタル化・省力化投資
デジタル活用枠(省力化投資枠) 1/2以内 100万円 省力化を目的とした設備・デジタルツール導入
複数事業者連携枠 2/3以内 200万円 商工会・商工会議所の支援を受けながら複数社が連携してDX推進

※申請期間: 通常枠・デジタル活用枠は2026年3月23日〜5月27日17時まで(令和8年度)。複数事業者連携枠は2026年3月23日〜6月10日17時まで。次年度の募集は岩手県公式サイトでご確認ください。

申請のポイント

パートナーシップ構築宣言を実施済みであることが主な要件の一つだ。パートナーシップ構築宣言とは、大企業・中小企業が取引環境改善や共存共栄の取り組みを宣言するもので、中小企業庁のサイトから無料で宣言できる。申請前に済ませておきたい。

デジタル活用枠については、生産性向上の取り組みであることを計画書で示す必要がある。単なる「機器の買い替え」ではなく、「この投資によって何がどれだけ改善するか」を数値で示すことが採択への近道だ。

詳細・最新情報は岩手県公式サイト(賃上げ補助金2.0)でご確認ください。


制度④:北いわて企業経営DX化推進費補助金(岩手県)

制度の概要

北いわて地域(久慈市・二戸市・八幡平市・岩手町・葛巻町・一戸町・九戸村等13市町村)に本社または主たる事業所を置く中小企業等が対象の地域限定の補助金。DX戦略の新規作成・見直しに係るコンサルティング費用等を補助する。

項目 内容
補助率 2/3以内
補助上限額 80万円(1事業者あたり)
対象者 北いわて地域(久慈市・二戸市・八幡平市等13市町村)に本社または主たる事業所を置く中小企業等
対象経費 DX戦略の新規作成または見直しに係るコンサルティング費用等
申請方法 予算がなくなり次第受付終了(随時申請)
公式サイト 岩手県公式ページ(北いわて企業経営DX化推進費補助金)

※公開情報は令和6年度公募時点の内容。令和8年度(2026年度)の公募詳細は岩手県公式サイトまたは北いわて地域の担当窓口へお問い合わせください。

この制度が向いている企業

「DX戦略を立てたいが、どこから手をつければいいか分からない」という段階にある北いわて地域の企業に向いている。補助対象がコンサルティング費用なので、まず外部専門家に課題整理や戦略策定を依頼し、その後で具体的な設備・システム導入の補助金(デジタル化・AI導入補助金や省力化投資補助金等)を申請するという2段階のアプローチが有効だ。

北いわては岩手県内でも過疎化・高齢化・担い手不足が顕著な地域であり、農林業・食品加工・観光宿泊業を営む小規模事業者が多い。DX推進に専任人材を置けない規模感の企業にこそ活用してほしい制度だ。


制度⑤:人材開発支援助成金 人への投資促進コース(厚生労働省)

制度の概要

従業員のAI・DXスキルアップ研修にかかる費用を助成する国の制度。設備・システム投資の補助金と組み合わせて「導入する設備の操作研修も助成金で賄う」使い方が効果的だ。

訓練の種類 助成率(中小企業) 特徴
高度デジタル人材訓練 75% AI・データサイエンス等の専門訓練
成長分野等人材訓練 60% DX・グリーン・医療・介護等
定額制訓練(eラーニング等) 60% サブスク型のeラーニングサービス
事業展開等リスキリング支援コース 最大75% 新事業展開に伴う人材育成

経費助成に加え、訓練中の賃金も「賃金助成」として一部補填される。1労働者1年度あたりの支給限度額は1,000万円が目安。

申請・問い合わせ窓口:岩手労働局(マリオス6階)

「人への投資促進コース」は2026年度が最終年度

人への投資促進コースは令和8年度(2026年度)が最終年度となる見込みとされている。AI・DX研修への助成率が高い今のうちに活用を検討することを強く勧める。2027年度以降の継続・後継制度は現時点で公表されていないため、最新情報は厚生労働省および岩手労働局で確認してほしい。


5制度の一覧比較:岩手の中小企業はここで選ぶ

制度名 補助率(最大) 上限額 主な用途 対象エリア 公募状況(2026年6月時点)
デジタル化・AI導入補助金2026 4/5(小規模・インボイス枠) 450万円 ソフトウェア・クラウド導入 全国 公募中(第4次締切8月25日予定)
省力化投資補助金 一般型 2/3(小規模) 1億円(特例時) ロボット・自動化設備 全国 第7回公募中(2026年6月5日〜)
岩手県賃上げ補助金2.0 2/3 200万円 デジタル化・省力化設備 岩手県内 令和8年度は締切済。次回公募は県公式サイトへ
北いわてDX化推進費補助金 2/3 80万円 DX戦略コンサルティング 北いわて13市町村のみ 令和8年度詳細は岩手県窓口へ確認
人材開発支援助成金(人への投資促進) 75% 年間1,000万円目安 AI・DX人材研修 全国 随時受付(令和8年度最終年度)

岩手代表業種別の活用シナリオ

シナリオ①:南部鉄器製造業(盛岡市・奥州市)

事例区分:想定シナリオ
以下は100社以上の支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。

南部鉄器は伝統工芸でありながら、海外(特に欧米・アジア富裕層)向けの輸出が拡大している。課題は受注管理のアナログ化と職人の技術継承だ。

推奨制度:デジタル化・AI導入補助金2026

  • 課題:受注・納品管理がエクセルと手書き台帳の二重管理で月約40時間のロスが発生
  • 導入ツール:受発注管理クラウドシステム(国内外顧客対応・多言語機能付き)
  • 補助額目安:ソフトウェア費120万円 × 補助率1/2 = 60万円(最低賃金要件達成で2/3適用時は80万円)
  • 追加活用:人材開発支援助成金で職人向けの生産管理DX研修費(外部講師)を75%助成

正直なところ、南部鉄器に限らず伝統工芸の製造業はデジタル化の「どこから手をつけるか」が最も難しい問題だ。まずは受発注のクラウド化という「最もシンプルな一手」から入るのが現実的だ。

シナリオ②:三陸水産加工業(大船渡市・宮古市・釜石市)

事例区分:想定シナリオ
以下は100社以上の支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。

三陸のサケ・サンマ・アワビ・ウニの水産加工業は、季節繁忙期の人手不足が深刻だ。東日本大震災後の復興過程で設備を新調した企業も多いが、生産工程のデジタル管理は遅れている。

推奨制度:省力化投資補助金 一般型 + 岩手県賃上げ補助金2.0

  • 課題:繁忙期(9〜11月)に選別・パッキング工程で人手が確保できず、生産量が頭打ち
  • 省力化投資で検討:カタログ掲載の自動選別機・トレーシール機の導入(設備費500万円程度)
  • 省力化補助金(従業員20名の小規模事業者想定):2/3補助 × 500万円 = 補助額約333万円
  • 岩手県賃上げ補助金2.0:生産性向上を目的としたデジタル化取り組みも同制度の対象となり得る

省力化投資補助金でハードウェアを導入し、デジタル化・AI導入補助金で生産管理クラウドを整備する「2段階」の申請を検討するのが理想的だ。ただし同一設備への二重申請は不可なので、経費区分を明確に分けて計画することが必要だ。

シナリオ③:林業・木材加工(岩手山麓・遠野・住田町)

事例区分:想定シナリオ
以下は100社以上の支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。

岩手県は全国有数の林業産地で、北上高地や内陸部に大規模な木材加工事業者が点在する。課題は原木の調達管理・トレーサビリティと、作業員の安全管理のデジタル化だ。

推奨制度:デジタル化・AI導入補助金2026 + 人材開発支援助成金

  • 課題:原木調達先・在庫量・作業員の稼働状況の管理が紙ベースで非効率
  • 導入ツール:林業特化型の調達・在庫管理クラウドシステム、もしくは汎用の建設・製造業向けERP
  • 補助額目安:導入費200万円 × 補助率2/3(最低賃金要件達成時) = 約133万円
  • 人材開発支援助成金:作業員・管理者向けのDXリテラシー研修費用を60〜75%助成

シナリオ④:わんこそば・盛岡三大麺の飲食業(盛岡市)

事例区分:想定シナリオ
以下は100社以上の支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。

わんこそば・盛岡冷麺・じゃじゃ麺は観光目的の来客が多く、予約管理と外国語対応が重要な課題になっている。インバウンド需要の回復により、英語・中国語・韓国語対応の問い合わせが急増している店舗も多い。

推奨制度:デジタル化・AI導入補助金2026

  • 課題:電話・FAX中心の予約受付で、繁忙時に取りこぼしが発生。外国語対応は人的リソースに依存
  • 導入ツール:多言語対応ネット予約システム(Google Mapsと連携可能なSaaS)+ AIチャットボット
  • 補助額目安:導入費150万円 × 補助率1/2〜3/4(インボイス枠適用時) = 75万円〜112万円

シナリオ⑤:酒蔵・地酒製造(一関市・花巻市・盛岡市周辺)

事例区分:想定シナリオ
以下は100社以上の支援経験をもとに構成した典型的な活用シナリオです。

岩手県内には酒蔵が複数あり、岩手の地酒は国内外の日本酒コンペでも評価が高い。課題は醸造工程のデータ管理と、ECサイト・直接販売の強化だ。

推奨制度:デジタル化・AI導入補助金2026 + 北いわてDX化推進費補助金(該当エリアの場合)

  • 課題:酒質データ(温度・糖度・酵母状態等)の記録が紙台帳中心で、品質分析に時間がかかる
  • 導入ツール:IoTセンサー連携のクラウド醸造管理システム、EC一元管理ツール
  • 補助額目安:ソフトウェア費200万円 × 補助率2/3(最低賃金要件達成時) = 約133万円
  • 北いわて地域の酒蔵の場合:まず北いわてDX化推進費補助金でDX戦略をコンサルに委託し、その後具体的なツール導入へ進む2段階アプローチを検討

申請から補助金受け取りまでの全ステップ

Step 1:GビズIDプライムの取得(所要:1〜2週間)

補助金の電子申請に必要な共通ID。法人は印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)が必要。無料で申請できるが、郵送確認等に最低1週間かかるため早めに手配しておく。

GビズID登録の完全ガイド

Step 2:使いたい制度の公募要領を読む(所要:2〜3時間)

「なんとなく使えそう」で申請せず、必ず公募要領をダウンロードして熟読する。特に確認すべき箇所は「対象者要件」「対象経費・対象外経費」「交付決定前着手禁止ルール」の3点だ。

Step 3:事業計画・申請書類の準備(所要:2〜4週間)

補助金申請の核心は事業計画の質。「現状の課題(数値で)→ 導入するシステム/設備 → 導入後の改善見込み(数値で)」の構成で具体的に書く。数値目標が曖昧な申請書は採択率が大幅に下がる。

Step 4:jGrantsで申請書提出

GビズIDでログインしてjGrants上で申請書類を提出する。デジタル化・AI導入補助金2026の場合はIT導入支援事業者経由での申請が前提なので、早めに支援事業者を選定しておく。

Step 5:採択通知・交付申請の提出

採択通知が届いても、それだけでは補助金は確定しない。交付申請を別途提出し「交付決定通知」を受け取る必要がある。交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は補助対象外になる。この点を絶対に間違えてはならない。

Step 6:事業の実施・実績報告

交付決定通知を受け取ってから事業を開始する。実施後は実績報告書(証拠書類添付)を提出する。領収書・発注書等は必ず保管しておく。

Step 7:補助金の受け取り

実績報告の審査後、補助金が振り込まれる。補助金は後払いなので、初期投資分の資金は自己負担で賄う必要がある。金融機関への事前相談(つなぎ融資等)も選択肢の一つだ。


岩手の中小企業がやりがちな申請の失敗パターン4つ

失敗パターン①:採択通知直後に発注・工事着手してしまう

❌ 「採択通知が来た!すぐに発注しよう」と業者に連絡する
⭕ 採択通知とは別に「交付決定通知」を受け取ってから発注する

採択(合格)と交付決定(補助金の確定)は別の手続きだ。交付決定前に経費を支出すると、採択されていても補助金を受け取れなくなる。水産加工業の自動化設備導入や飲食店のシステム工事等で年に複数件、この誤りが発生している。

失敗パターン②:数値目標を書かずに「改善が見込まれます」と書く

❌ 「受発注業務の効率化が期待されます」
⭕ 「受発注業務の工数を月60時間→20時間に削減(67%削減)を目標とする」

審査委員は数百件の申請書を短時間で審査する。Before/Afterの数値がない申請書は評価のしようがなく、採択率が大幅に下がる。現状の工数・コスト・エラー率を先に計測してから申請書を書くことを強く勧める。

失敗パターン③:対象外経費を計上してしまう

❌ 「AI導入補助金でパソコンとモニターをまとめて申請しよう」
⭕ ソフトウェア費・クラウド利用料のみを申請。ハードウェア単体は省力化投資補助金等で別途検討

制度ごとに対象経費が厳密に決まっている。デジタル化・AI導入補助金2026でPC単体購入を申請しても審査で除外される。使いたい制度の「対象経費・対象外経費」のページを必ず確認すること。

失敗パターン④:岩手県独自制度の公募終了後に気づく

❌ 年度末に「使える補助金がないか」と探し始め、岩手県の賃上げ補助金が締め切り済みだったと気づく
⭕ 年度始め(4〜5月)に各制度の公募スケジュールを一括で把握し、申請計画を立てる

岩手県の独自補助金は国の制度より公募期間が短い傾向がある。令和8年度の賃上げ補助金2.0(通常枠)は5月27日で締め切りが来ていた。これを逃すと次の公募まで半年以上待つことになる。年度早々に動くことが鉄則だ。


制度を組み合わせて実質負担を最小化するパターン

パターンA:ソフトウェア + 研修費の組み合わせ

デジタル化・AI導入補助金2026(ソフトウェア・クラウド費用)+人材開発支援助成金(そのソフトウェアの操作研修費)

同一経費への二重計上は不可だが、「ソフトウェア費用は補助金で、そのソフトを使うための社員研修費は助成金で」という形で別々の経費に充てることは可能だ。

パターンB:ハードウェア + ソフトウェアの組み合わせ

省力化投資補助金(自動化設備・ロボット)+デジタル化・AI導入補助金2026(その設備の管理・分析ソフト)

設備とソフトウェアは経費区分が異なるため、別々の制度で申請できる場合がある。ただし両方を同時進行で申請・実施すると事務負担が大きい。1年目に省力化設備、2年目にクラウド管理系という分割スケジュールも現実的な選択肢だ。

パターンC:戦略策定 → 実装の2段階(北いわて限定)

北いわてDX化推進費補助金(DX戦略コンサルティング費)→ デジタル化・AI導入補助金2026(具体的なシステム導入)

「何から手をつけるべきか分からない」北いわて地域の企業は、まずコンサルティング費80万円(補助率2/3で実質27万円)でDX戦略を策定し、次の公募で具体的なシステム導入へ進む。手順を踏んだこの方法は補助金の採択率向上にも直結する。


よくある質問(FAQ)

Q1. 岩手県の中小企業がDX補助金を申請するには何から始めればよいですか?
まずGビズIDプライムの取得から始めてください。補助金の電子申請に共通で必要なIDです。法人は印鑑証明書が必要で、取得に1〜2週間かかります。並行して申請したい制度の公募要領を公式サイトからダウンロードし、対象者・対象経費・締切日を確認してください。いわて産業振興センターや盛岡市のよろず支援拠点でも無料相談が受けられます。
Q2. デジタル化・AI導入補助金2026と省力化投資補助金の違いは何ですか?
デジタル化・AI導入補助金2026はソフトウェア・クラウドサービス・SaaS等の導入費が主な対象で、PC単体は対象外です。省力化投資補助金(一般型)は登録カタログ製品のロボット・自動化設備等のハードウェア導入が対象で、上限額が大きい(最大1億円)のが特徴です。ソフトウェア中心のDXなら前者、設備の自動化なら後者という使い分けが基本です。
Q3. 北いわてDX化推進費補助金の対象地域はどこですか?
久慈市、二戸市、八幡平市、岩手町、葛巻町、一戸町、九戸村など北いわて地域の13市町村が対象です。本社または主たる事業所が対象地域内にあることが要件です。盛岡市・花巻市・一関市等の中南部の企業は対象外となります。詳細は岩手県公式サイトでご確認ください。
Q4. 岩手県の補助金は農業法人も申請できますか?
制度によって異なります。デジタル化・AI導入補助金2026は農業法人(農事組合法人・農業生産法人等)も中小企業等の要件を満たせば申請可能です。農林漁業系の事業者は岩手県農林水産部の支援制度も並行して確認することを勧めます。
Q5. 補助金申請の代行を依頼できますか?
補助金申請書の作成代行は行政書士の独占業務です。Uravationは申請代行ではなく、AI導入の計画策定・システム選定・活用トレーニングをサポートしています。いわて産業振興センターのよろず支援拠点では補助金申請の相談に対応しており、地元の商工会・商工会議所でも申請支援を行っています。
Q6. 岩手県の補助金と国の補助金は同じ経費に併用できますか?
同一経費への二重補助は原則不可です。ただし、異なる経費区分であれば複数の制度を組み合わせることは可能です(例:ソフトウェア費=デジタル化・AI導入補助金、研修費=人材開発支援助成金)。申請前に各制度の要件を確認し、経費の案分を明確に計画することが重要です。
Q7. 採択されたあとに辞退することはできますか?
採択後の辞退は可能ですが、理由によっては今後の申請に影響する場合があります。採択後に事業を継続しない場合は速やかに事務局に連絡してください。補助金を受け取った後に事業を途中放棄した場合は返還が求められます。

岩手県の中小企業が今すぐ確認すべきこと

  1. GビズIDの取得状況を確認する(未取得なら今日中に申請を開始してください)。取得には1〜2週間かかるため、申請期限が近い場合は特に急ぎの対応が必要です。
  2. 使いたい制度の最新公募要領を公式サイトからダウンロードする。本記事の情報は2026年6月時点の公開情報に基づいていますが、制度内容は随時更新されます。必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
  3. 事業の課題を数値で洗い出す。申請書の核心は「現状課題の数値」と「改善目標の数値」です。まずは社内で現状の工数・コストを記録しておきましょう。

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参考・出典


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補助金申請代行は行政書士の専業範囲ですが、「どのAIツールを選ぶべきか」「事業計画書の数値設定をどうするか」という計画策定段階のご相談は、お気軽にお問い合わせフォームからどうぞ。


執筆:株式会社Uravation 補助金ナビ編集部
監修:佐藤 傑(株式会社Uravation 代表取締役)

100社以上のAI研修・導入支援実績をもとに、中小企業のAI活用×補助金申請をサポートしています。


免責事項

本記事の情報は2026年6月6日時点の各省庁・事務局の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

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