デジタル化・AI導入補助金

【3/30開始】デジタル化・AI導入補助金FAQ|よくある質問20問と回答

この記事の結論

3月30日受付開始のデジタル化・AI導入補助金2026について、申請前・申請手続き・採択後の3フェーズで「よくある質問20問」に回答。gBizID、SECURITY ACTION、IT導入支援事業者選定から実績報告まで、申請者が疑問に思うポイントを網羅。

3月30日、デジタル化・AI導入補助金2026の申請受付がスタートする。「自社は対象になるのか」「gBizIDはまだ取得できていない」「採択後の流れが分からない」——そんな問い合わせが急増している。

この記事では、申請前・申請手続き・採択後の3フェーズに分けて、よくある質問20問にまとめて回答する。公式サイトのFAQより一歩踏み込んで、「実際のところどうなのか」を可能な限り具体的に示した。


まずこれだけ確認(申請の大前提)

Q&Aに入る前に、3つの事実を押さえておきたい。

  • 申請は事業者単独ではできない。 IT導入支援事業者(登録ベンダー)からの「招待」を受けて初めて申請マイページに入れる。まず使いたいITツールと支援事業者を決めることが最初のステップ。
  • 交付決定前の発注・契約・支払いは全額対象外。 「採択されたら後で補助してもらえばいい」は通じない。
  • 1次締切は2026年5月12日(火)17:00。 余裕を持って準備しないと間に合わない。

Part 1: 申請前の疑問(Q1〜Q8)

Q1. 個人事業主でも申請できますか?

できます。補助金の対象は「中小企業・小規模事業者等」と定義されており、個人事業主も明示的に含まれています。ただし、「gBizIDプライム」の取得が必須で、個人事業主の場合は印鑑登録証明書が必要になります。

Q2. 設立直後の会社でも申請できますか?

申請自体は可能ですが、審査で「実施体制の実現可能性」を問われます。決算書1期分も提出が求められるため、直近の決算がない場合は必要書類の準備方法を支援事業者に確認してください。

Q3. すでにIT導入補助金を受けたことがある場合、また申請できますか?

申請できます。ただし、過去に交付決定を受けた事業者は追加要件があります。3年間で従業員の平均給与年成長率を「物価安定の目標+1.5%以上」向上させる事業計画の策定が必須。未達成または報告未提出の場合、補助金の一部または全額返還となります。前回受給時のフォローアップ報告が済んでいるか確認してください。

Q4. どの枠に申請すればいいか分かりません。

使いたいITツールと目的によって変わります。下表を参考にしてください。

目的 推奨枠 補助率 補助上限
AI・業務効率化ツール全般 通常枠 1/2 450万円
請求書・インボイス対応ソフト インボイス枠(対応類型) 2/3〜3/4 350万円
受発注・電子取引プラットフォーム インボイス枠(電子取引類型) 2/3〜3/4 350万円
セキュリティソフト(SECURITY GOLDリスト掲載製品) セキュリティ対策推進枠 1/2(小規模は2/3) 150万円
複数企業での共同導入(10者以上) 複数者連携枠 2/3〜3/4 3,000万円

迷う場合は、先に使いたいITツールを決めてから、そのツールに対応している枠を確認する順序が実用的。

Q5. 小規模事業者とはどういう要件ですか?

業種によって異なります。製造業・建設業・運輸業は「従業員20人以下」、卸売業・サービス業は「従業員5人以下」、小売業は「従業員5人以下」が目安です。詳細は公募要領の別表を確認してください。小規模事業者に該当すると補助率が引き上げられるケースがあります。

Q6. 補助対象になるITツールはどうやって探せばいいですか?

公式サイトの「ITツール検索」から検索できます。登録済みのツールしか補助対象にならないため、使いたいツールが登録されているかを先に確認することが重要です。ツールが登録されていない場合は、類似の登録済みツールを探すか、ツールのベンダーに登録申請の予定を確認してください。

Q7. 補助対象経費として認められるものを教えてください。

枠によって異なりますが、主な対象経費は以下の通りです。

通常枠・インボイス枠の主な対象経費:

  • ソフトウェア費(クラウド利用料含む)
  • 導入・設定費(IT導入支援事業者への支払い)
  • ハードウェア費(インボイス枠のみ:PC・タブレット・POSレジ等)

対象外となる主な経費:

  • 汎用PCの単体購入(通常枠・セキュリティ枠)
  • 既存システムの保守・運用費(補助事業期間外のもの)
  • 人件費
  • 消費税

正直なところ、対象経費の範囲は毎年微妙に変わります。公募要領の「補助対象経費」の章を必ず確認してください。

Q8. 賃上げ要件はどの枠に適用されますか?

通常枠で補助額150万円以上の申請には賃上げ要件があります。具体的には、「労働生産性を1年後に3%以上向上させる事業計画」と、一定規模以上の申請では従業員への賃上げ計画が必要です。補助額150万円未満の申請は賃上げ要件の対象外ですが、加点要素として自主的な賃上げ計画を盛り込むことは評価されます。


Part 2: 申請手続きの疑問(Q9〜Q15)

ここからは、実際の申請操作に関する質問です。

Q9. gBizIDプライムをまだ取得していません。今から間に合いますか?

1次締切(5月12日)を目指す場合、今から申請すれば十分間に合います。ただし、gBizIDプライムの発行には法人で2〜3週間かかります(書類の郵送・審査あり)。4月中旬以降に申請すると、発行が締切ギリギリになるリスクがあります。

今すぐ申請することを強くすすめます。法人の場合は印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)が必要です。

GビズIDプライム取得の完全手順

Q10. SECURITY ACTIONとは何ですか?必須なのでしょうか?

必須です。中小機構が運営する情報セキュリティの自己宣言制度で、「★一つ星」または「★★二つ星」のいずれかの宣誓が申請要件になっています。Webサイト上で自己宣言するだけで取得できるため、費用はかかりません。

手順はシンプルで、「情報セキュリティ5か条」(IPA提供)の内容を確認し、オンラインで宣言するだけです。所要時間は15〜30分程度。まだ実施していない場合は、gBizID取得と並行して進めてください。

Q11. IT導入支援事業者の選び方が分かりません。

公式サイトの「IT導入支援事業者検索」から業種・目的別に検索できます。選ぶ際のポイントは3つ。

  1. 使いたいITツールを取り扱っているか — 支援事業者は扱えるツールが限定されています
  2. 実績・サポート体制があるか — 申請書類の作成サポートをどこまでしてくれるかを確認
  3. 費用の透明性 — 「成果報酬」を謳う業者の中には、過度に高い手数料を取るところもあります。複数社に問い合わせて比較することをすすめます

IT導入支援事業者の選び方7つのポイント

Q12. 申請マイページへのログインはどうすればいいですか?

申請マイページ(portal.shinsei.it-shien.smrj.go.jp)へのアクセスは、IT導入支援事業者からの招待メールが来てからが前提です。招待がない状態で直接アクセスしても申請手続きを始められません。

ログインにはgBizIDプライムのID・パスワードを使います。gBizIDが使える状態になったら、まず支援事業者に連絡して招待メールの送付を依頼してください。

Q13. 申請に必要な書類は何ですか?

基本的に必要な書類は以下の通りです。

法人の場合:

  • 登記事項証明書(発行から3ヶ月以内)
  • 法人税の直近期の納税証明書(その1)

個人事業主の場合:

  • 運転免許証等の身分証明書
  • 所得税の直近期の納税証明書(その1)
  • 確定申告書(直近分)の控え

全申請者共通:

  • 法人概要・経営状況(申請マイページ上で入力)
  • 3年間の事業計画(申請マイページ上で入力)
  • SECURITY ACTION宣誓番号

書類の種類は申請する枠によって追加があります。公募要領の「提出書類一覧」で最終確認してください。

Q14. 事業計画の「労働生産性3%向上」はどう計算しますか?

労働生産性は次の式で計算します。

労働生産性 = (営業利益+人件費+減価償却費)÷ 従業員数

現在の数値と、ITツール導入後の目標値の差が3%以上になる計画を立てる必要があります。重要なのは「根拠のある数字」を示すこと。「会議時間が月20時間削減できる → 年間240時間 → 時給2,500円換算で60万円の人件費削減相当」のように、具体的な改善メカニズムから数値を積み上げてください。

Q15. 締切当日、申請システムが混雑しそうです。対策はありますか?

過去のIT導入補助金でも、締切日のシステムアクセス集中によりサイトが重くなるケースがありました。対策は1つだけ。締切当日を狙わず、余裕を持って申請する。

1次締切(5月12日)に間に合う準備が整ったら、早めに提出してしまうことを強くすすめます。早く申請しても採択の優劣には関係ありません(先着順ではなく審査型)。


Part 3: 採択後・実績報告の疑問(Q16〜Q20)

採択通知が来てからが、実はもう一山あります。

Q16. 採択通知が来たら何をすればいいですか?

採択通知を受け取った後のステップは以下の通りです。

  1. 交付申請を行う(採択通知後、速やかに。交付申請と採択は別の手続き)
  2. 交付決定通知を受け取るまで待つ(発注・契約は絶対にしない)
  3. 交付決定後、IT導入支援事業者に発注・契約
  4. ITツールの導入・運用開始
  5. 実績報告書の提出(事業完了後速やかに)

「採択 = 補助金受領確定」ではありません。交付決定の通知を受けてから発注すること——これが最大の注意点です。

Q17. 交付決定から実績報告までの期限はありますか?

事業実施期限は交付決定通知に記載された日付までです。通常は交付決定から数ヶ月以内に事業を完了させる必要があります。

1次締切(5月12日)の場合、交付決定予定は2026年6月18日頃とされています。その後、実施期間(3〜6ヶ月程度)内にITツールの導入・支払いを完了させ、実績報告書を提出します。

Q18. 実績報告に必要なものを教えてください。

実績報告では、以下の提出が求められます。

  • 支払いを証明する書類(請求書・振込明細など)
  • ITツールの導入・稼働を示すキャプチャ画像(管理画面・利用画面など)
  • 口座情報のわかる資料(通帳の写しやHP上の口座情報ページ)
  • 事業計画の達成状況(KPI実績)

証跡の収集は導入直後から意識して行うことが重要です。「後からまとめよう」と思っていると、管理画面の画面構成が変わっていたり、必要なデータが取れなくなっていたりします。

Q19. 補助金はいつ振り込まれますか?

実績報告書の審査が完了し、確定通知が届いた後に補助金が支払われます。報告から振込まで数週間〜1ヶ月程度かかるのが一般的です。

重要なのは、補助金は後払いであること。ITツールの購入代金はいったん全額を自社で支払い、実績報告・確定後に補助金相当額が振り込まれます。立替資金の手当ても事前に検討しておいてください。

Q20. 採択後に事業内容を変更することはできますか?

軽微な変更であれば、変更承認申請を行うことで認められます。ただし、補助金額の増額を伴う変更は原則不可。また、事業内容の大幅な変更(対象ツールの変更など)は採択取り消しになる場合もあります。

変更が必要になった場合は、まず支援事業者に相談し、事務局の判断を仰いでください。自己判断で変更して事後報告するのはリスクが高いです。


申請前に確認すべきチェックリスト

項目 期限の目安
☐ gBizIDプライムの取得申請 今すぐ(発行まで2〜3週間)
☐ SECURITY ACTION宣誓 1次締切1週間前まで
☐ IT導入支援事業者の選定・コンタクト 4月中
☐ 導入したいITツールの確認(登録済みか) 4月中
☐ 見積書の取得 申請2週間前まで
☐ 3年間事業計画の作成 申請1週間前まで
☐ 申請マイページへのログイン確認 申請前日まで

申請前後を通じた注意点

申請手順の詳細な解説は、別記事「【図解】デジタル化・AI導入補助金の申請手順|申請マイページ操作ガイド」で取り上げています。マイページの各入力画面と必要情報を順を追って説明しています。

制度の全枠比較については「【3/30受付開始】デジタル化・AI導入補助金2026 申請スケジュールと変更点」も参考にしてください。

あわせて読みたい:


参考・出典


AI導入の計画策定や補助金活用についてのご質問は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。どの枠を選べばいいか分からない場合もお気軽にご相談ください。


免責事項

本記事の情報は2026年3月22日時点の公式サイト・公募要領の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

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