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【2026年最新】小規模事業者持続化補助金とは?補助率2/3で最大250万円

この記事の結論

小規模事業者持続化補助金2026年度 第19回は締切4月30日。補助率2/3・上限50万円〜最大250万円。対象経費・採択率47%の審査対策・AI活用法を解説。

チラシを刷りたい、ECサイトを立ち上げたい、展示会に出たい——でも資金が足りない。そんな小規模事業者にとって、持続化補助金は「まず検討すべき制度」です。補助率は経費の2/3、通常枠の上限は50万円。特例を組み合わせれば最大250万円まで引き上げられます。

第19回の申請受付はすでに始まっており、締切は2026年4月30日(木)17:00。残り約1か月です。この記事では、制度の仕組みから対象経費、AI活用の具体例、そして申請で落ちやすいポイントまでを一本にまとめました。


持続化補助金の制度概要と第19回の数字

項目 内容
正式名称 小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>
所管 経済産業省・中小企業庁(実施:全国商工会連合会 / 日本商工会議所)
補助率 2/3(賃金引上げ特例・赤字事業者は3/4)
補助上限額 通常枠 50万円 / 賃金引上げ特例 200万円 / インボイス特例 +50万円
対象者 常時使用する従業員が商業・サービス業5人以下、製造業その他20人以下の小規模事業者
対象経費 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費
第19回 申請受付 2026年3月6日〜4月30日 17:00
申請方法 電子申請のみ(jGrants)
公式サイト 全国商工会連合会(商工会地区)日本商工会議所(商工会議所地区)

※ 上記は2026年度 第19回公募(2026年1月28日公開の公募要領 第6版)の情報です。最新情報は公式サイトをご確認ください。

各補助金制度の比較は、初めてのAI補助金申請はどれから?3制度の難易度比較も参考にしてください。

3つの特例で上限額が跳ね上がる仕組み

通常枠の50万円だけ見ると「少ない」と感じるかもしれません。でも特例をうまく使えば話が変わります。

特例名 上乗せ額 補助率の変化 主な要件
賃金引上げ特例 +150万円(合計200万円) 赤字事業者は3/4に引き上げ 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上に引き上げること
インボイス特例 +50万円 変わらず(2/3) 免税事業者から新たにインボイス発行事業者として登録した事業者
創業枠(創業型) 上限200万円 2/3 創業後おおむね1年以内の事業者(別途、創業型の公募要領あり)

たとえば賃金引上げ特例とインボイス特例を両方満たすと、上限は50万+150万+50万=250万円。実際に申請する経費の2/3が補助されるため、375万円の事業を250万円の補助で実施できる計算です。

「うちは対象?」を30秒で判定する

持続化補助金の対象者は明確に線引きされています。以下の3つを満たしていれば申請できます。

従業員数の要件

業種 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

「常時使用する従業員」にはパート・アルバイトのうち所定労働時間が正社員の3/4未満の方は含みません。代表者や役員も含みません。正直、この判定で悩む方が多いので、迷ったら地域の商工会・商工会議所に直接相談するのが早いです。

その他の主な要件

  • 資本金または出資金が5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有されていないこと
  • 確定している(されている)直近過去3年分の課税所得の年平均が15億円を超えていないこと
  • 商工会・商工会議所の管轄地域内で事業を行っていること
  • 過去に持続化補助金の交付を受けた場合、所定の報告義務を履行済みであること

AIを使った販路開拓で補助対象になる経費の具体例

補助金ナビでは「AI導入×補助金」の切り口を重視していますが、持続化補助金でもAI活用は十分に対象になります。ポイントは「販路開拓に結びつくかどうか」です。

1. AIチャットボットの導入(機械装置等費 or 委託・外注費)

ECサイトや自社ホームページにAIチャットボットを設置し、24時間の顧客対応を実現する取り組みです。月額利用料も補助対象になりますが、補助事業期間内の分に限ります。費用目安:月額1〜5万円 × 数ヶ月分

2. AI-OCRで受発注業務を効率化(機械装置等費)

FAXや紙の注文書をAI-OCRで自動読み取りし、処理時間を短縮。空いた時間を営業活動に充てるという「生産性向上→販路開拓」のロジックで申請できます。費用目安:10〜30万円

3. SNS広告のAI最適化ツール(ウェブサイト関連費)

Google広告やMeta広告の運用にAI最適化ツールを活用し、広告効果を最大化。ただしウェブサイト関連費は交付申請額の1/4が上限(最大50万円)なので、他の経費と組み合わせが必須です。

補助対象にならない経費(ここを間違えると全額自腹)

  • 汎用的なPC・タブレットの購入(補助事業専用でないもの)
  • 自社の人件費・光熱水費・家賃
  • 既存ウェブサイトの単純な維持管理費
  • 名刺・会社案内・求人広告など、販路開拓に直結しないもの
  • 交付決定前に発注・契約・支払いをした経費(これが最大の落とし穴)

直近3回の採択率と「通りやすさ」の実態

持続化補助金は他の制度と比べて採択率が比較的高いとされていますが、回によって大きく変動します。

公募回 応募件数 採択件数 採択率
第16回(2024年) 7,371件 2,741件 37.2%
第17回(2025年6月締切) 23,365件 11,928件 51.1%
第18回(2025年11月締切) 17,318件 8,229件 47.5%

出典: 中小機構 第18回採択結果 / 第16回・第17回は各事務局公表データ(参照日: 2026-03-30)

第16回の37.2%は過去最低でしたが、第17回で51.1%に回復。第18回は47.5%とやや下がりました。ぶっちゃけ、2件に1件は落ちるわけですから、「出せば通る」という甘い考えは捨てた方がいいです。

審査で加点される5つの項目

持続化補助金には政策的に重要なテーマに対する加点審査があります。加点を1つでも多く取ることが採択率アップの鍵です。

  1. 賃金引上げ計画を有する事業者 — 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にする計画がある
  2. 経営力向上計画の認定を受けている事業者 — 中小企業等経営強化法に基づく認定
  3. 事業承継の計画を有する事業者 — 代表者の年齢が60歳以上で、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合
  4. 過疎地域の事業者 — 過疎地域自立促進特別措置法に基づく過疎地域で事業を営む場合
  5. 一般事業主行動計画の策定 — 従業員の仕事と子育ての両立に関する計画を策定・届出している場合

特に「賃金引上げ計画」は加点と特例(上限額UP+補助率UP)の両方に効くため、対応できる事業者は積極的に狙いましょう。

申請から補助金を受け取るまでの全体像

Step 1: GビズIDプライムを取得する(所要: 1〜3週間)

第19回から電子申請(jGrants)のみの受付です。GビズIDプライムがないと申請画面にすら入れません。法人は印鑑証明書、個人事業主は印鑑登録証明書が必要です。取得方法の詳細はGビズID登録ガイドをご覧ください。

Step 2: 商工会・商工会議所に「様式4」の発行を依頼する

持続化補助金の最大の特徴は、地域の商工会または商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」が必須である点です。経営計画と補助事業計画を持参のうえ窓口で相談し、様式4の交付を受けます。

⚠️ 様式4の発行受付締切は申請締切より早い:

  • 商工会地区・商工会議所地区共通: 2026年4月16日(木)

申請締切(4月30日)ではなく、こちらの日程を基準に逆算してください。窓口が混雑する時期なので、遅くとも4月第1週には訪問するのが安全です。

Step 3: 経営計画書・補助事業計画書を作成する

審査の核になる書類です。「自社の強み」「市場の機会」「補助事業で何をやるか」「その効果はどう測るか」を具体的に書きます。審査員が見るのは数字の具体性と実現可能性。「売上を上げたい」ではなく「月間来店客数を150人→200人に増やす」と書きましょう。

Step 4: jGrantsで電子申請する

入力項目はそれほど多くありませんが、添付書類(確定申告書・決算書、様式4など)の漏れに注意。提出後の差し替えはできません。

Step 5: 採択通知を受け取る(申請から2〜3ヶ月後)

採択結果は事務局のウェブサイトで公表されるほか、jGrants上でも確認できます。

Step 6: 交付決定を受けてから事業を開始する

ここが最重要。採択=交付決定ではありません。採択通知の後に交付申請を行い、交付決定通知を受け取ってから発注・契約・支払いをしてください。交付決定前の支出は1円も補助されません。

Step 7: 事業を実施し、実績報告書を提出する

補助事業期間内に計画通りの事業を実施し、実績報告書と経費の証拠書類(請求書、領収書、成果物など)を提出します。

Step 8: 補助金が振り込まれる(後払い)

実績報告の確定検査を経て、補助金が口座に振り込まれます。申請から入金まで半年以上かかることも珍しくないので、資金繰りは自己負担を前提に計画してください。

申請で落ちる人がやりがちな4つの失敗

失敗1: 「やりたいこと」だけ書いて「なぜ必要か」がない

❌ 「ホームページをリニューアルしたい。デザインが古いから。」
⭕ 「現状のサイト直帰率は78%(Google Analytics実績)。スマホ対応と商品検索機能の追加により、月間問い合わせ数を5件→15件に増やす。」

審査員は「課題→解決策→効果」のロジックを見ています。やりたいことの羅列では評価のしようがありません。

失敗2: 交付決定前に業者に発注してしまう

❌ 採択通知が来たら即日で制作会社に発注する
⭕ 交付決定通知書の日付を確認してから発注・契約する

これは毎回繰り返される失敗です。採択と交付決定は別の手続き。交付決定前の経費は一切対象外になります。数十万円を丸ごと失うことになるので、絶対に焦らないでください。

失敗3: ウェブサイト関連費だけで申請する

❌ 補助事業がECサイト制作のみ(ウェブサイト関連費100%)
⭕ ECサイト制作(ウェブサイト関連費)+商品撮影・パンフレット制作(広報費)の組み合わせ

ウェブサイト関連費のみの申請は認められていません。また、ウェブサイト関連費は交付申請額の1/4が上限です。他の経費と必ず組み合わせましょう。

失敗4: 様式4の発行依頼を後回しにする

❌ 申請締切(4月30日)の1週間前に商工会へ駆け込む
⭕ 4月第1週に商工会窓口を訪問し、余裕を持って様式4を取得する

様式4の発行受付締切は申請締切より2週間も早い(商工会・商工会議所共通: 4月16日)。しかも締切直前は窓口が混み合い、即日発行されないこともあります。

他の補助金と何が違うのか — 制度選びの判断基準

比較項目 持続化補助金 デジタル化・AI導入補助金 ものづくり補助金
補助上限 50〜250万円 最大450万円 最大1,250万円
補助率 2/3 1/2〜3/4 1/2〜2/3
対象事業者 小規模事業者のみ 中小企業全般 中小企業全般
申請の手間 ★★★☆☆(比較的軽い) ★★★★☆ ★★★★★
採択率(直近) 約47% 2026年度は申請受付中 約34%
向いている用途 販路開拓全般(チラシ、EC、展示会) ITツール・AI導入 設備投資・システム開発

持続化補助金の強みは申請のハードルが低いこと。事業計画書の分量も少なく、小規模事業者が初めて補助金に挑戦するなら最も取り組みやすい制度です。一方、AI導入に本格的な投資をしたいならデジタル化・AI導入補助金の方が補助額は大きくなります。

→ 制度選びで迷っている方は初めてのAI補助金申請はどれから?もあわせてどうぞ。

第19回で押さえるべき3つの実務ポイント

1. 電子申請「のみ」になった

第19回から郵送申請は廃止され、jGrants経由の電子申請のみです。紙での申請に慣れていた方は、まずGビズIDプライムの取得と電子申請システムの操作に慣れておきましょう。操作手引きは公式サイトからダウンロードできます。

2. 第18回の採択率47.5%を意識した計画書づくり

第18回では応募17,318件に対し採択8,229件(47.5%)。約半数が不採択です。審査で差がつくのは「数値目標の具体性」「経費の妥当性」「事業の新規性」の3点。とりわけ、現状の課題を定量的に示し、補助事業による改善効果を数字で語れるかが勝負です。

3. 賃金引上げ特例を使うなら給与台帳を整備

賃上げの加点・特例を申請する場合、現在の事業場内最低賃金を証明する書類(賃金台帳、雇用契約書)が必要です。「引き上げます」と宣言するだけでは通りません。引き上げ後の金額と実施時期を具体的に示してください。

今日から動くためのアクションリスト

  1. 今日やること: GビズIDプライムの取得状況を確認する。未取得ならGビズID登録ガイドを見て今日中に申請する
  2. 今週中: 商工会(または商工会議所)の窓口に連絡し、様式4の発行相談の予約を入れる
  3. 4月第2週まで: 経営計画書・補助事業計画書のドラフトを完成させ、商工会の担当者にレビューしてもらう

AI導入の計画策定や、持続化補助金と他の制度のどちらが自社に合うか分からない場合は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。


この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。


免責事項

本記事の情報は2026年3月30日時点の全国商工会連合会・日本商工会議所・中小企業庁の公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず公式サイト(商工会地区)または公式サイト(商工会議所地区)で最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

参考・出典

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