ものづくり補助金

【締切4/17】Go-Tech事業の公募開始|大型研究開発枠と収益納付撤廃

【締切4/17】Go-Tech事業の公募開始|大型研究開発枠と収益納付撤廃

この記事の結論

Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)2026年度の公募が開始。出資獲得枠→大型研究開発枠への改編、収益納付撤廃など変更点を解説。通常枠で最大9,750万円、大型枠で最大3億円。締切は4月17日。

AI×ものづくりの研究開発に最大3億円——中小企業庁の「Go-Tech事業」2026年度公募が2月16日にスタートし、締切は4月17日(木)17時に迫っている。前年度から枠組みが刷新されたので、変更点を整理しておこう。

正直、この制度は知名度こそ高くないものの、補助率2/3・最大9,750万円(通常枠3年間)という条件は他の補助金と比較してもかなり手厚い。AIやIoTを活用した製品・サービスの研究開発に取り組む中小企業は、選択肢に入れて損はない。


今回の最大の変更点は、旧「出資獲得枠」が「大型研究開発枠」に改編されたことだ。

項目 令和7年度(出資獲得枠) 令和8年度(大型研究開発枠) 変更
枠の名称 出資獲得枠 大型研究開発枠 改称
補助上限(3年) ファンド出資予定額×2倍 3億円(単年度1億円) ↑明確化
主な要件 ファンド等からの出資が前提 直近3年間R&D継続+1年間1億円以上のR&D費実績 変更
採択想定件数 5件程度 5件程度

ファンドからの出資を前提としていた旧要件が、「自社の研究開発実績」を軸にした要件に切り替わった。VC・ファンドとの関係構築が難しかった製造業の中小企業にとっては、むしろハードルが下がったケースもあるだろう。ただし年間1億円以上のR&D投資実績が必要なので、ある程度の規模感は求められる。

収益納付の撤廃——地味だけど大きい変更

もう一つ見逃せないのが、収益納付に関する規定の撤廃だ。

これまでのGo-Tech事業では、補助事業で得た成果をもとに収益が発生した場合、補助金の一部を国に返還する「収益納付」の義務があった。令和8年度の採択案件からはこの規定がなくなる。

要するに、研究成果を事業化して売上が立っても、補助金を返す必要がない。研究開発型の中小企業にとっては、事業計画を立てやすくなる実利的な改善だ。

通常枠と大型研究開発枠——補助額と採択率の全体像

項目 通常枠 大型研究開発枠
補助率 中小企業者等: 2/3以内 中小企業者等: 2/3以内
単年度上限 4,500万円 1億円
2年間合計上限 7,500万円 2億円
3年間合計上限 9,750万円 3億円
R8採択想定 120件程度 5件程度
R7採択率 約49%(119件/241件) 約42%(5件/12件)

通常枠の採択率は約49%と、ものづくり補助金(40%前後)より高い水準。大型研究開発枠は5件と狭き門だが、3年間で最大3億円はインパクトがある。

なお、直近3年の課税所得が年平均15億円を超える中小企業は補助率が1/2以内に下がる点に注意。

AI・IoT研究開発は重点評価される

Go-Tech事業は「中小企業の特定ものづくり基盤技術及びサービスの高度化等に関する指針」に基づいて審査される。近年、この指針ではAI・IoT等の先端技術を融合させた研究開発が重点テーマとして位置づけられている。

過去の採択事例をみると、以下のようなAI活用テーマが実際に採択されている。

  • AI(深層学習)を活用した地物自動抽出技術の研究開発
  • AIが最適加工条件を提示する工作機械制御システムの構築
  • 画像認識AIによる製品の外観検査自動化技術の開発

「AIを使ったものづくりの高度化」は、まさにこの補助金のど真ん中。AI関連の研究テーマなら、審査での加点が期待できる。

申請の前提条件——単独申請はできない

Go-Tech事業で意外と見落とされるのが、単独では申請できないという点だ。

以下の3者で「共同体」を組む必要がある。

  1. 中小企業者等(主たる研究実施者)
  2. 大学・公設試験研究機関等(研究パートナー)
  3. 事業管理機関(全国の公益財団法人等。プロジェクト管理を担当)

つまり、地元の大学や県の工業技術センターなどと連携体制を組んでおく必要がある。4月17日の締切から逆算すると、今から共同体の構築に動くのはギリギリのタイミングだ。

ただ、各地域の事業管理機関(都道府県の中小企業支援機関)に相談すれば、大学・研究機関とのマッチングを支援してもらえるケースが多い。まずは最寄りの事業管理機関に問い合わせることをすすめる。

申請スケジュール

マイルストーン 日付
公募開始 2026年2月16日(月)
申請締切 2026年4月17日(金)17:00
申請方法 e-Rad(府省共通研究開発管理システム)
採択発表(予定) 2026年7月頃

jGrantsではなくe-Radで申請する点も要注意。GビズIDではなくe-Radのアカウントが必要だ。e-Radの研究機関登録には2〜3週間かかるため、未登録の場合は今すぐ手続きを開始したい。

ものづくり補助金やIT導入補助金との使い分け

「うちはものづくり補助金とどっちがいいの?」という疑問は当然出てくる。ざっくり整理するとこうなる。

観点 Go-Tech事業 ものづくり補助金 デジタル化・AI導入補助金
対象 R&D(研究開発・試作品) 設備投資・システム開発 ITツール・AIソフト導入
補助率 2/3 1/2〜2/3 1/2〜4/5
上限(通常) 9,750万円(3年) 1,250万円 450万円
連携要件 大学等との共同体必須 なし IT導入支援事業者
向いている段階 要素技術の研究段階 実用化・量産段階 既存ツールの導入段階

Go-Tech事業は「まだ世の中にない技術を研究開発する」フェーズ向き。既存のAIツールを社内に導入したいだけなら、デジタル化・AI導入補助金のほうが手続きも軽い。設備投資が中心ならものづくり補助金 第23次が適している。

逆に、AIの独自アルゴリズムを開発して製品化したい、大学と組んで新しいセンシング技術を作りたい——そういうテーマならGo-Tech一択だ。

今すぐやるべき3つのこと

  1. 今日中に: 中小企業庁のGo-Tech事業ページで公募要領をダウンロードし、自社テーマが対象になるか確認する
  2. 今週中に: 最寄りの中小機構または都道府県の事業管理機関に連絡し、大学・研究機関とのマッチングを相談する
  3. 4月上旬まで: e-Radの研究機関登録を完了させ、共同体メンバーと申請書のドラフトを仕上げる

この記事は補助金ナビ編集部がお届けしました。

AI導入の計画策定や、どの補助金が自社の研究開発テーマに合うか分からない場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


免責事項

本記事の情報は2026年3月25日時点の中小企業庁およびe-Radの公表資料に基づく参考情報です。補助金・助成金の制度内容は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては、必ず中小企業庁の公式ページで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づく申請の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。

参考・出典

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